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そのご老人さん、辛さが軽減されたのならよかったのかな、、😢 自分が愛する人と自由に結婚できないのですか、、(TдT)カナシミ← てか、主人公優しすぎて泣きそ←。
そこに立っていたのは、私達をこの屋敷に迎え入れた老人だった。
「…少し話をしよう。」
彼はそう言うと、部屋を移動し、改まって話し始めた。
「今から話すことは、最初は君に話すつもりは無かった。しかし君はさっき知ってしまったんだろう。だったらこの際、変に隠しておくよりも話してしまう方が良いと思ってね。この話は、君の呪いと君の両親に関することだ。君にとっては辛いこともあるかもしれない…。君は聞きたい?」
「…はい。」
「分かった。でも、辛かったらすぐに言うんだよ。
……私はね、君のお母さんを不幸にした者の内の一人なんだ…。」
「…え……?」
何を言っているのかよく分からなかった。母は、私さえいなければ幸せに生きられたはずだ。私のせいで、父も母も死んだのだから…。
「君のお母さんはね、元々この家の人間だったんだ。この家では昔から、女の子が生まれたら、『巫女』として神に捧げる風習があるんだ。その『巫女』の結婚相手は、神が選んだ者でなければならない。君のお父さんは、神が選んだ者では無かった。神が選んだ者以外と結婚した場合、その子供には呪いがかかる。つまり君の呪いはそれによるものだ。
呪いを消す条件は、神が選んだ者と結婚し、その子供が巫女としての役目を果たすことだ。そして、その彼女の結婚相手に選ばれたのが私だ。彼女は、君の呪いを消すために、思ってもない相手との子供を生み、その日に巫女ですらない、神の怒りを抑えるための生贄として殺されたんだ。
もし、私が彼女を愛する努力をしていれば、愛してもらう努力をしていれば、こんなことにはならなかっただろう。私は、彼女を不幸にしてしまった…。」
確かに、それは否定できない。だが…
「…それは、母の気持ちの問題もあります。あなただけのせいではありません。」
「…ありがとう。君は優しいね…。」
その表情は、背負っていたものが軽くなったような、そんな表情だった。