橙桃です。本人様とは関係ありません。
地雷だよって方、通報される方は見ないようにしてください。
年齢操作あり→高校生
桃side
好き
それは大切で大事な人に実る感情。
貴方は誰かに言われたことがあるだろうか。
俺はある。
………………毎日な。
「好きー!!」「好きやで」「好き!」
橙「桃ちゃん!大好き!!」
桃「………あのさ、何なのお前。」
皆さんこんにちは、桃です。
俺はここ2年間凄く困っています。その元凶が目の前にいる同じクラスの橙っていう男。
こいつ、出会った日からずっと好き好き言ってくるんだが。
橙「何なのって…!酷いやん」
橙くん泣いちゃう〜と泣き真似をするこいつとは高校の入学式で出会った。
話しかけられたときまぁ同じクラスだし、友達になってもいいかと思い、話そうとしたらこいつは大きな声で
橙「好きです!!!付き合ってくれへん?」
と、言ってきた。
教室中が騒いだのは勿論、学年、そして学校全体に広まった噂。
俺は本当に意味が分かんなくて
桃「人違いでは?」
と何回も返したが毎回「違う!俺は桃ちゃんが好きなの!!」と言い張って、何故か追加されていたLI○Eなどでも告白された。
そして入学してから2年。730日間ずっと告白してきたこいつ。一体何が目的なんだ?
モブ「おお〜w今日も求愛されてんなw」
桃「笑い事じゃねぇ…それに求愛って言い方辞めろ。異性じゃねぇ。」
橙「呆れてる顔もかわええなぁ♡」
桃「ほんとに頭大丈夫?」
橙「大丈夫!心配してくれるの優しいなぁ♡俺の頭の中は桃ちゃんでいっぱいやで♡」
桃「心配してねぇし。流石にキモい。」
橙「またまた、桃ちゃんったら〜♡」
桃「触んな。」
マジでそろそろ無視したほうがいいのか?そうすればこいつも諦めそうだけど…てか今まで反応してあげたことに感謝して欲しいんだけど。
橙「ねぇ、桃ちゃん、好きやで?」
桃「………プイッ」
橙「え…」
どうだ?ショックだろ?もうついてくんなよ…
橙「か、かわええええええええ!!!!!」
は?????
橙「プイッやって!皆みた?!今の!!めっちゃかわええ!!効果音!効果音付いてた!!ちょ〜かわええ…♡」
桃「カァァァァ////ばっ、ばっかじゃねぇのお前!!タヒね!一生俺の前にその面みせんなっ!!」
橙「あっ!待ってや〜♡」
ほんとに何なんだよこいつっ……!!!
疲れた…今日は多分50回ぐらいか…?告られたの…多いときは120回ぐらいだからなぁ。
てかずっと好き好き言われてると流石に恥ずかしくなくなるよな。
家に着き、ベッドにダイブしてスマホを見る。LI○Eの通知が70件、全てあいつからの告白だ。よく飽きねぇよな…と無駄なことを考えながら既読スルー。もう日課になってきた。
プルルル、プルルル
桃「…はぁ……」
また今日も来たラブコール。出なければいいと思っただろ?こいつ出ないと夜中までかけてくるからな。
桃「もしもし…」
橙「あっ!出てくれたぁ♡」
桃「あのさ、迷惑なんだけど」
橙「明日休みやろ?何処か行こ?」
桃「話聞いてる?」
橙「桃ちゃんの好きな所でええよ♡」
駄目だ。ほんとに面倒臭い。
桃「おいっ!!!!!」
橙「わぁ!大きな声出さんといて〜」
桃「うるせぇよ!俺はお前と出かけねぇから。迷惑なんだよ。もう二度と連絡して来んな。」
橙「えっちょっまって桃ちゃ…」
ブツッと通話を切る。清々しい気持ちだ。
でも、ちょっと言い過ぎたか…………?
………まぁ、大丈夫だろ。
結局、その後に電話はかかってこなかった。
桃「………………?」
おかしい。
休日明け、学校に向かっている最中から少し違和感を感じていたが教室に入って気づいた。
橙が何も言ってこない。
いつもなら登校中に後ろから抱きしめてくるし、教室に入るときは皆に見せつけたいからって手を繋いできて、好き好き言ってくるくせに、今日は何もしてこない。
当の本人は自分の席に座って小説を読んでいた。
モブ「ボソッどうしたんだよあいつ」
桃「………知るかよ」
引っ付いてこないし面倒臭いやつがいないのだ。全然寂しくもない
否 結構寂しい。
こんなふうに考えてしまう自分が馬鹿みたいに思えてくる。でも…やっぱりあいつの「好き」の言葉が無いと違和感がハンパなくてあいつの「好き」を求めている俺がいる。
そっか…俺、あいつに「好き」って言われるのが好きだったんだ。
しかし、今気づいても遅い。もう俺に「好き」と言ってくれるあいつは居ない。
結局、橙に「好き」と言われなくなって2週間経った。
俺は意外と心の何処かであいつのことを大切に思っていたのかもしれない。
だってそうじゃなかったら
涙なんて出ないだろ?
桃「グスッ…ばかっ何だよあいつ、散々好き好き言ってきたくせにっ…!ポロポロッ」
「どうしたん?!」
桃「えっ…?だ、橙…」
橙「なんで泣いてるん?!誰かに嫌な事言われたん?!」
桃「い、いやっ…違う…」
橙「じゃあどうして…?」
橙は俺の涙を袖で拭いてくれる。
優しいんだな。こいつ
今思えば登下校のときは車道側を歩いてくれていたし、俺が傘を忘れたときにした相合い傘も俺が濡れないようにさしてくれた。
なんだ、良いやつなんじゃん。
好きだなぁ。
なぁ、今好きになっていいだろ?
お前は俺のことが好きにじゃないかもしれない。
でも、許せよな。俺はお前みたいに「好き」なんて言えないけど。時々言ってあげるからさ。
だけど、やっぱり橙の「好き」が聞きたいな。優しくて、暖かくて、愛おしいくらい甘ったるいお前の声で。
桃「……ってよ…」
橙「ん?」
桃「…「好き」っていってよぉ……ポロポロッ」
橙「えっ………?」
桃「お前…っ散々好き好き言ってきたくせに、なんで言わないんだよぉ…ポロポロッおれ、お前のこと好きになったのに…なんで、なんで言ってくれないのぉ…」
橙「?!……桃ちゃん、俺のこと好きになってくれたん…?」
桃「うんっ、うんっ…好きになっちゃったのぉ…ポロポロッ」
橙「そっか…ありがとうなぁ……でも、俺桃ちゃんのこと好きやない、
愛してるんやけど」
桃「はっ…………?」
橙に抱きしめられる。何だよ、どういう事だよ。
橙「ほら、あの日桃ちゃん電話切ったやろ?その後母さんに呼ばれてさ『好きな人困らせるバカどこに居るんよ!!』って怒られてもうて…俺困らせちゃってたんだって自分が情けなくなっちゃって、本当はすぐにでも抱きしめたかったし、「好き」って言いたかったけど、桃ちゃんに嫌われるのが怖くて…」
桃「……今更、嫌いになるやつなんていねぇよ…」
橙「よかった〜!嬉しいっ!!桃ちゃんと両想い!!」
桃「////ほんっとお前キモい!!」
橙「でも好きなんやろ?」
桃「そうですけど?!////」
橙「かわええ…♡」
桃「語尾に♡つけんな!!!…そういえば…なんで俺なの?」
橙「えっ?!今それ言っちゃう?!……知りたい?」
桃「…?うん。知りたい」
橙「………分かった。えっとな…実は
俺たち昔会ってたんよ。」
桃「え…会ってた?」
橙「うん、ほんとに小さい頃。4歳ぐらいかなぁ。公園で俺が一人で遊んでいたときに桃ちゃんが来たんよ。」
橙side
「なにやってんの」
橙「え…ブランコ」
桃「ふーん。おれものりたい」
橙「のればええやん」
桃「のっことない」
橙「え?!ブランコのったことないん?」
桃「うん。」
橙「じゃあ、おれがおしてあげる!」
橙「最初はふわふわの服を着ていて、女の子かと思ったけど、一人称とか行動が男の子で凄く興味が湧いたんよ。それに、ブランコ乗ったことがないってそんな人いるんや!って衝撃だったw」
桃「全然覚えて無い……でも俺、確かにふわふわの服着てたわ…。」
橙「どうして着てたん?」
桃「母さんの趣味。」
橙「あははっw似合っとったよ?」
桃「うるせぇ////」
桃「なぁ、なんでひとりだったの?」
橙「べつに、ひとりでもええやろ。それにおまえやってひとりやん。」
桃「……おれはおまえがいるからいいの。」
橙「え……?」
桃「ふふっw」
橙「その時の花のような笑顔がもう好きで好きでたまらなかった。その瞬間、恋に落ちた。毎日のように遊んで。公園だけじゃなくて、裏山の秘密基地で遊んだりもした。でも、突然姿を現さなくなった。毎日遅くまで探したけど、あんなに一緒にいたのに名前も知らなかったから探しようがなかった。」
桃「俺…4歳ぐらいのときに引っ越した。丁度高校に入るときに戻ってきたんだ。」
橙「そっか…それは見つからないわけだw……入学式の日、桃ちゃんを見かけた瞬間に分かったんよ。あの子だ。俺が11年間ずっと恋し続けたあの子だって。話しかけたけど、なんて言えばいいのか分かんなくて、勢いで告ってもうた…wでも、ずっと好きだったのは事実だったから沢山好きって伝えたくて…」
桃「今に至る、と…」
橙「はい…w」
桃「はぁ…………」
桃ちゃんは大きな溜息を吐いた。やっぱり、嫌やったかなと不安になる。
桃「ほんっとバカだよな…」
そうやな。ほんとにバカだよな。俺、ずっと恋してたんやもん。桃ちゃんが困っちゃうくらい好きやねん。
桃「こんなバカなやつを好きになる俺ってほんとにバカだと思う。」
橙「え?そっち?」
桃「うん。」
橙「ふふっじゃあお互いバカやなw」
桃「そういうことw」
笑う君が愛おしくて、俺の隣に居てくれる君が好きすぎて、無意識の間に君の綺麗な唇を奪う。
桃「?!?!////」
橙「桃………好き。大好き。愛してる。」
これからも、何十回何百回だって君に愛を伝えるよ。ちゃんと全部受け止めてな?
コメント
10件
いや、もう…ほんとに…すきだぁ…() 個人的に桃くんの「すきっていってよぉ…」が可愛すぎて飛んだ() やっぱ橙桃はデレ×ツンだなぁ…好きだぁ… てかちっちゃい頃の桃くんかわよ()
神…やばいでしょ神過ぎるでしょ ブクマ失礼します!