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14 - 君の為の『俺』で在りたい (短編) 橙桃

♥

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2022年03月14日

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橙桃です。本人様とは関係ありません。

地雷だよって方、通報される方は見ないようにしてください。


こちらの話は

「愛する貴方と一緒に居たい  橙桃」

の話と繋がっているのでまだ見ていない方はぜひ、そちらから読んでみてください(*‘ω‘ *)


橙side


明日は3月14日 ホワイトデーだ。

バレンタインに桃ちゃんと同棲を始めてはや一ヶ月。それはもう幸せな毎日を過ごしていた。

俺はホワイトデーのお返しにとても悩んでいる。同棲もしているし、結婚はこの世の中では出来ないけど指輪も渡してあるのでこれ以上渡す物が無いのでは?と頭を捻るが結局何も思い付かない。

桃ちゃんのことやから「何でも嬉しいよ」って言ってくれるんだろうけど、やっぱり俺はサプライズとかが好きな性格だからどうにか華やかで桃ちゃんがビックリするような事をしたいなぁと思ってしまう。でも、明日も仕事がある桃ちゃんは帰って来た後は疲れてそうだからな…今年はサプライズは諦めることにするか。


彼には何が必要なのか。アクセサリーや服は自分で好きなの買っているし、花とかも平凡だし……いっそのこと俺をあげようかな















あれ、そうだ。その手があった。


3月14日


桃「ただいまぁ…」

橙「おかえりっ!!!」

桃「…どうした?」

橙「桃ちゃん!今日はなんの日か知ってる?」

桃「……?ごめん、分かんない」

橙「正解は〜ホワイトデーですっ!!」

桃「あぁ〜確かに。なに?お返しくれるの?」

橙「もっちろん!!」

桃「おぉ〜楽しみ。」

橙「ふふっw………………じゃーん!!!」

桃「…………?ごめん、俺お前と結構一緒に居るからそれなりにお前のこと理解してたつもりだけど今は全く理解出来ない。」


まぁそうやろうな。だってピンクのリボンを頭に乗せた俺しか目の前に居ないんだもの。


橙「お返しは『俺』でーす!!」

桃「???」

橙「ほらほら〜」

桃「え?本当にどういう事?」

橙「桃ちゃん、最近色々と忙しいやろ?全然休めてなさそうやし、俺ともイチャイチャ出来てないからさ?」

桃「…だからってその発想にはならねぇよ。」

橙「ほら、抱きついてええんやで?今日はたっくさん甘やかしてあげるから。甘々橙くんやで〜」

桃「…………、////」


桃ちゃんは顔を赤くしながら俺の事をギュッと抱きしめてきた。俺もそれに応えるように抱きしめ返す。強すぎず、弱すぎず。ふわっと包み込むように。すっぽりと収まっている彼の目には大きな涙が溜まっていた。


橙「お疲れさま。」

桃「…うん。」

橙「桃ちゃんは頑張ってて偉いなぁ。」

桃「……うん。」

橙「桃ちゃん、無理しすぎたらあかんで?最年長だからって追い込みすぎたら壊れちゃうからな。」

桃「…うんっ、」


桃ちゃんは「最年長だから」と色々我慢し過ぎるところがある。ストイックで負けず嫌いな性格でもあるから、人に頼ったり、甘えたりするのが苦手なのだ。

だから、今日は桃ちゃんを沢山甘やかす為にプレゼントを『俺』にしたのだ。


桃「……疲れたなぁ」

橙「うん…」

桃「俺、今日も頑張ったんだよ。凄いでしょ……?」

橙「そうやな。桃ちゃんは凄いなぁ…。」

桃「……怖くてさ、本当に必要とされているのか。皆、俺のことを好きでいてくれているのかな…?」

橙「……大丈夫。桃ちゃんは必要な存在やで。皆好きでいてくれる。でも、例えこの世界中の人が桃ちゃんを嫌いになったとしても、俺は絶対離れないから。安心してな。」

桃「……そっか…俺、橙にとって大切な人になれた?」

橙「勿論。桃ちゃんは誰よりも大切な人やで。」

桃「……ありがとな」

橙「どういたしまして…。」


桃ちゃんの頭を撫でると溜まっていた涙がポロポロと溢れてきた。


桃「ふふっ…橙は優しいなぁ。」

橙「そんな…桃ちゃんの方が優しいで?」

桃「俺はなかなか素直になれないからなぁ…」

橙「ええんよ、それで。俺はそんな桃ちゃんが好きなんやで?」

桃「////うるせーよばーか。」

橙「あ、照れた」

桃「照れてない」





どんなに辛いことでも俺には話してほしい。

メンバーだから。仲間だから。彼氏だから。恋人だから。

君が甘えたくなったら、今日だけじゃなくていつでも君のための『俺』になるよ。

君が涙を見せたときは俺が笑顔に変えてみせるから。












桃「……大好きだよ。ばーか。」

橙「ふふっw俺も、愛してるで。」





俺にとっては君の全てが宝物なんだ。


今回めっちゃ短くてすみませんっ!!!

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