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翌日。
こさめが目を覚ますと、窓の外は晴れていた。
昨日の雨が嘘みたいだった。
🩵「ん〜……」
身体は少し楽になっている。
熱を測る。
37.3℃
🩵「下がった〜……」
まだ本調子ではない。
けれど昨日よりはずっとマシだった。
スマホを手に取る。
通知が並んでいる。
その中に。
💜『ポカリ冷蔵庫入れといた』
昨夜のメッセージ。
🩵「ふふ……」
自然と笑ってしまった。
◌ ───── ◌
昼頃。
スマホが震えた。
💜『起きたか?』
🩵『起きたよ〜』
既読はすぐにつく。
💜『熱』
🩵『37.3〜』
💜『下がってんじゃん』
🩵『えらい?』
💜『普通』
🩵『ひど〜い』
思わず笑う。
たったそれだけのやり取りなのに。
少しだけ嬉しかった。
そして少しだけ苦しかった。
◌ ───── ◌
夕方。
退屈だった。
熱もほとんど下がった。
なのに外出は止められている。
💜『今日も休め』
💜『ぶり返すぞ』
そんなメッセージまで来ていた。
🩵「過保護〜……」
小さく呟く。
けれど。
本当は嬉しい。
ずっと。
昔から。
こんな風に優しくされるたび。
期待してしまった。
◌ ───── ◌
夜。
スマホが鳴る。
💜『暇』
🩵『なにそれ〜』
💜『ゲームするか』
🩵『病人だよ〜?』
💜『寝ろ』
🩵『どっち〜?』
思わず吹き出した。
結局。
二人で通話を繋ぎながらゲームをすることになった。
昔からよくやっていた。
高校の頃も。
受験の時も。
大学に入ってからも。
変わらない時間。
🩵「あ〜負けた〜」
💜「弱」
🩵「病人いじめだ〜」
💜「知らん」
くだらない会話。
何気ない時間。
本当なら幸せなはずだった。
◌ ───── ◌
通話が一時間を過ぎた頃。
💜「もう寝ろ」
🩵「まだ大丈夫〜」
💜「寝ろ」
🩵「はーい」
少し沈黙が落ちる。
その時だった。
💜「そういや」
🩵「ん〜?」
💜「好きなやつ」
心臓が止まりそうになった。
💜「どうなったんだ」
🩵「……」
💜「まだ好きなんだろ?」
優しい声だった。
何も知らない声だった。
🩵「好きだよ〜」
💜「そっか」
🩵「うん〜」
💜「叶うといいな」
その言葉に。
胸が痛んだ。
◌ ───── ◌
通話を切った後。
部屋は静かだった。
天井を見上げる。
🩵「……」
涙が滲む。
本当に優しい。
だから好きになった。
だから諦められなかった。
だから苦しい。
🩵「もう……」
誰にも聞こえない声が零れる。
🩵「疲れたなぁ……」
初めてだった。
好きでいることに。
疲れたと思ったのは。
ずっと隣にいるのに。
ずっと届かない。
期待して。
傷付いて。
それを繰り返して。
🩵「……諦めたいなぁ」
小さな弱音だった。
誰にも聞かせたことのない本音だった。
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好きだから。
諦められなかった。
だけど。
好きだからこそ。
もう終わりにしたいと願い始めていた。
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コメント
1件
あいさん、読みました……。 もうね、胸がぎゅっとなる回だったわ。こさめがちゃんと熱下がってよかった〜って思ったら、その後の紫音との何気ないやり取りが全部切なくて。「好きなやつどうなったんだ?」って聞いてくる紫音の無意識の優しさが逆に刺さるんよ……「叶うといいな」って言われて「好きだよ〜」って返すこさめの声が聞こえてくるみたいだった。 「諦めたいなぁ」って呟くシーン、なんかもう、ずっと想い続けてきた人が一度だけ見せる弱さって感じで、めちゃくちゃ心に来たわ……。続き、どう動くんだろう。気になる🔥
こりん
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suzu🎲⭐️🎼⏳🪽🎺
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