テラーノベル
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――玄関。
ガチャ、と開く音。
樹里「……愛空ちゃん?」
愛空「……ただいま」(小さく)
樹里「……どうしたのその顔」(すぐ近づく)
愛空「……ちょっとね」
樹里「ちょっとじゃないでしょ」
愛空「……」
樹里「……何あったの」
――少しの沈黙。
愛空「……父親」
樹里「……は?」
愛空「会った」
樹里「……」(一瞬で表情変わる)
愛空「連れてかれそうになった」
樹里「……ちょっと待って」
樹里「それ――」
愛空「高良が来た」
樹里「……」
愛空「助けてくれた」
――そこで、力が抜ける。
愛空「……こわかった」(ぽつり)
樹里「……そりゃそうでしょ」(すぐ抱き寄せる)
愛空「……」
樹里「よく戻ってきたね」
愛空「……うん」
――そのまま、しばらく動かない。
樹里「……愛空ちゃん」
愛空「なに」
樹里「ここいる限りは、大丈夫だから」
愛空「……」
その言葉が、やけに沁みる。
でも同時に。
(ここにい続けていいのかな)
って、また思ってしまう。
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