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君にとって、世界は汚く見えるのかも知れない。君では無く、僕自身がこの世を汚く見ているのかもしれない。それだからこそ汚い世界から君を守る為に閉じ込めたのに。後悔なんてしてないのに。後悔してしまう。本当に君はこれで良かったのか?そんな自問自答を繰り返す。始めは君の笑顔を見る度に罪悪感を感じた。それでも、その劣等感が、優越感に変わって行った。君を、世界に一人しかいない存在の君を僕が独り占めしているから。その優越感が、汚い感情に変わって。それでも君は無垢なままだから、そのままでいて欲しいから。僕は自分自身に、そして君に嘘を着く。汚い自身を覆い隠す大きな嘘を、君を騙す大きな嘘を。それでも君は僕を求めてくれるから。出来損ないの僕のことを求めてくれるから。舌足らずの言葉でだいすきと。それに答えるように。愛してるよ。と、君の白く透き通った頬ににキスをして。また二人、静かな夜に堕ちて行く。もう、戻れないと。いいや、違うや。もう、戻らないと。誓いながら二人でこんなに穢れた世界を治そうと、清めよう。そう誓ったはずだったのに。僕が裏切っちゃったのかな。僕が間違っていたのかな。そんなこと、分からないけれど、君自身にしか、分からないけど、今度は舌足らずでは無く、上手く使い慣れたように、大好き。と、今は焼けてしまって真っ白では無くなってしまったけれど。綺麗な頬に一筋の涙を流し、綺麗な瑠璃色の瞳に涙を浮かべ、「ねぇお兄ちゃん、誕生日おめでとう。生まれてきてくれて、ありがとう。」と。
そして、その日は僕の誕生日《命日》だった。