短め
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─南極に向けた航路の中で、気象が特に悪化する位置がある。
それが、『吠える40度、狂う50度、絶叫する60度』。と呼ばれる海域。
地球を周回する風や海流がの行く手を遮られることなく吹き荒れ、嵐が巻き起こり波は荒れ狂う。
既に船はその海域の半ば、南緯50度近くに到達しつつあった。
全員以下の光景を目にする。
大しけの海と嵐の向こう…微かに、何かが見える気がした。
目をこらすと、それは蜃気楼。
蜃気楼?陽の光も届かない大荒れの天候の中で?
しかし全員には一瞬、確かに見えたのだ。遠く海の遥か彼方に、巨大な漆黒の山脈が聳え立っているのが。
漆黒の山脈…これから向かう”狂気山脈”の姿が映し出されたのであろうか。
まだ遥か彼方、南極の再奥地にあるはずのその姿が、今、周囲に何一つ無いはずの海の真っ只中にあるはずの、
ここに?
直生はSAN値が4減少。
玲亜は2減少。
そして探索者たちは一瞬何かが見えたような気がしたが、先ほどと特に変わらない景色であった。
白栖(今のがK2隊を飲み込んだ山…?)
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