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10 - ルビーの瞳と黒曜石の瞳が映す者 「おまけです」

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2025年04月06日

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前回言っていたおまけです。
注意事項は前回の話を読んでください。


【天満月】を読んでから読み進める事をおすすめします。


急に始まって急に終わります。



















 俺は独華の分身一。今日、生まれた。


 本体から記憶は受け継いでいるから今の状態が良くわかる。少々困ったものだな、等と思いながら分身二の黒曜石の瞳を見つめ、短剣ブライの片方を渡す。しっかり受け取ったのを確認したのち、本体と同じような形状をしている羽織の内ポケットに仕舞う。


 分身が生まれた事に驚いているであろうソビエトに向けて冷静に、感情を出さぬように言葉を発する。


「次の条件下ならお前を殺さない。一つ、俺と主を放さない事。二つ、主に危害を加えないこと。三つ、本体に触れるな。それだけだ。簡単だろ?」


 ソビエトに掴まれている主の反対の方の手を左手で握り、返答を待つ。


 すると思っていたよりも早く二つ返事が来た。


 主は抵抗していたが、この時に抵抗しては勝ち目がない。


「主、すまん。だが、今はこのまま従ってくれ」


 俺だって本当は生まれたばかりの主達を離れ離れにさせてしまうのは心が痛む。だが、今は主の命最優先だ。涙目になっている主を引き連れてソビエトの後ろを歩いた。


 暫くするとソビエトの家が見えた。俺らみたいな奴が他にも居るようで結構デカ目だ。そのまま俺達は連れられて部屋に来た。


「二人とも男だし、この部屋一つで良いだろ」


 相変わらず無表情のまま、そう言った。本体がクソビエトと呼ぶ理由が分かった気がする。


「俺は男じゃない。二度と言うなクソビエト」


 あまりに苛ついたからか、心の中でも言わないようにしていた単語が出てきてしまった。だが、主の教育に悪いから耳は塞いでいる。


「あ、おう」


「でもまぁ、主と同じ部屋なのは悪くない」


 主と離れないで済むから、俺にとっては結構都合が良い。そんなことを思いながら部屋を見渡す。やはり、ソビエトの体格にあわせて作られているからか全ての家具が大きい。主にすると巨人の家具を使っている様な感じになるのではないだろうか。


「おい、クソ、、、ソビエト」


「なんだ」


 眉間にシワを寄せつつ返事をする。


「家具が大きすぎる。主が使うとなれば大変だ。他のはないのか」


「どうだったかな」


 思い出すような素振りをソビエトがしているとソビエトの後ろからこれ又図体のデカイ奴が出てきた。


「主、又連れてきたのか。しかも面倒臭そうなのもセットで」


 ため息混じりの声でソビエトの事を主と呼ぶ奴が言った。流石にこれ以上俺の口から悪口は出ないだろうから、主の耳を塞いでいた手をどける。


「ん~、あ。思い出した」


「主炎だ。本体が本気で殺そうか迷った奴だ」


 手をポンッと叩いて俺の口から声が漏れる。主炎はびっくりしたような素振りを見せ、又、ソビエトに説教しに掛かる。


「本当にどうしてこんなの連れてきたんだ」


「俺の首が飛びそうだから」


 何か言い合いをしている奴らを横目に主に話し掛ける。


「主、今日1日で色々大変だったし、疲れただろ。そこのバカデカイベッドで寝とけ」


「え、良いのかな」


「良いだろ。ほらほら、寝ろ。何かあったら起こすわ」


 そう言いながら主を抱えてベッドに寝かせる。


「お休み」


 兄貴に昔本体がしてもらったように、お腹辺りをポンポンッと軽く叩く。するとあら不思議、もう主はぐっすり夢の中。


 未だに言い合いをしている奴らの元に行き、頭を殴る。


「「いだ!」」


「主が寝てんだろ。黙っとけ」


「お前力強いな」


「黙れ」


 苦手な笑顔を頑張って作る。手加減したつもりだったが、どうやら上手く行かなかったみたいだ。


「じゃ、俺も寝るから。流石に流石にもう深夜だぞ?家のルールやらなんやらは明日にしてくれ。じゃあな」


 そう言って二人を部屋から追い出してドアを勢い良く閉める。


 明日も大変そうだなぁとか何とか思いながら主に腕枕をして寝る。だが、完全に眠れるわけもなく、常に周りに意識を向けながら片目づつ眠る。これが案外上手く出来る。


 そんなこんなで朝になった。


 主は目を覚ますなりびっくりしていたが、気にしないでおこう。ポケットの中の短剣がしっかり有ることを確認して、部屋を出る。


「何処に行くの?」


 俺の後ろをちょこちょこ着いてくる主が問い掛ける。


「とりあえずソビエトの所に行こうと思う」


 だいたい気配で何処に居るのかは分かる。主炎がたってて、ソビエトが寝てるような感じがするので、ソビエトが居るところは自室だろう。


「そっか」


「ねぇ、独とは違う存在なの?」


 首を傾げてそう主は問う。


「ん~、難しい質問だな」


「半分正解で半分不正解だな。本体の性格の一部分を取って増幅、、大きくしたような物だからな」


 頭をガシガシと掻きながら主の質問に答える。すると主は、「うーん」と又首を傾げて何かを考えている。暫くすると、何か閃いたのか声を出す。


「じゃあ、ルビー。これからルビーって呼ぶよ」


 俺の名前を考えていたようだ。多分だが、目の色が赤色だからなのだろう。


「ルビーか。ありがとう。主」


 この時ばかりは上手く笑えた気がする。










































 俺は、独華の分身二。今日、生まれた。


 本体から記憶は受け継いでいるから今の状態はだいたい分かる。何か面倒臭そうだなぁと思っていたらルビーの瞳の分身一が此方を見つめてきた。すると、本体から短剣ブライを取って片方を俺に渡してきた。何かあれば使え、って事だろう。本体の羽織と似たような構造になっている羽織の内ポケットに仕舞う。


 いまだに「Wow」とか言って驚いているアメリカに長すぎないか、等と思いながら冷たい視線を送りつつ言葉を発する。


「次の条件下ならお前を殺さない。一つ、俺と主を放さない事。二つ、主に危害を加えないこと。三つ、本体に触れるな。それだけだ。お前でもこんぐらい出来んだろ?」


 半分煽るようにして言えばこの提案を呑むだろう、という俺の考えは会っていたらしい。


 主達がこの提案に抵抗しようとしていたが、此処で抵抗すれば最悪の場合、主達の首が飛ぷ。だから、分身一と共に主の抵抗を止め、俺と主はアメリカに付いていった。


「なぁ、アメリカ。道のり遠くねぇか?」


 流石にヘリに乗っているとはいえ、ドイツからアメリカの家まではじかんが掛かる。


「予定より一人多かったからな。重くてちょっと遅れんだ」


 ため息を付いてそう言うアメリカに、俺は少し苛つきながら言葉を発する。


「俺は軽いが、確かに、デカイのが乗ってるもんなぁ」


 俺は少し、いや、結構苛ついている様だ。そりゃそうだろう。乙女に重いと言っているのだから。


 俺は、この時に理解した。本体がアメリカをクソリカと呼んでいる訳を。普通にこいつは失礼な奴だ。


「ん?主、、、警戒心無さすぎねぇか」


 ふと、隣の主を見ると、俺に寄りかかって寝ていた。こんなにすぐに壊れそうなガラス細工みたいな主が肩に寄りかかっていたら、アメリカに殴り掛かれない。仕方がない。


 主のほっぺを興味本意で触って見るとプニプニだった。


「プニプニ」


「お前ってそんな、いとおしそうな顔できんだな」


 声が漏れていたようで、アメリカが驚いたように、そう言う。やっぱりこいつはデリカシーがない。やっぱり嫌い。


 暫くすると、といっても、数分なのだが。主が起きた。


「ん、おはよー」


 目を擦りながらいる主は可愛い。


「ねぇ、独とは別なの?」


 首をコクンと傾けて尋ねる。


「まぁ、一応。違うかな」


 何て曖昧な返答をすると、主は何かを考え始めた。


「じゃあ、黒曜石みたいな綺麗な目をしてるから、黒って呼ぶね」


 どうやら主は俺の名前を考えていたようだ。すんごい嬉しい。


「ありがとう」


 俺は幸せすぎて昇天するかと思った。





























「主が知りたかった分身状態の俺こと、独華の心の内はこんな感じだな」


 俺は、俺の主ドイツの質問に答えていたのだ。


「何か、こう、今と変わらなくないか?」


「そりゃそうだろう。俺の性格の一部分を取って増幅した性格になってんだぞ?」


「そうか」


 少し苦笑いを浮かべて、でも、楽しそうに主は笑っていた。














以上です。


ではでは、バイ。​

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