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『富岡澄人!その首もらいうける』そう言い斑鳩は刀を抜く。
(刀か…正拳の威力を利用してドスで折りたいところだが、赤井でさえタマはとれなかった、まぁ兎にも角にも接近戦だな)次の瞬間、富岡はドスで突きを繰り出す。
『単純な動きだな』そう言い斑鳩は刀を振り下ろす。
しかし、富岡はそれを躱し、なんとか至近距離に潜り込む。
富岡が再度突きを繰り出すと同時、斑鳩は一歩後ろに引きそれを躱わす。
(マズイ!?体勢が!)富岡は腕を上げ、ドスで防御を固めようとするが、それよりも先に斑鳩の刀が富岡を斬り下ろす。
『ガハッ!』(左腕はもう使えんな…)富岡はなんとか気合いで後ろへと引き下がる。
(一撃で仕留めようと思っていたが、バカだったな…真っ向切り合って削っていくしかなさそうだ)そうして富岡はドスを構え直し、またもや斑鳩に突っ込んでいく。
(ほう、此度は斬り合いか、受けてたとう)次の瞬間、激しい斬り合いにより、両者の肉が削がれる。
(手数では俺が上…このまま押し切る!)(手数で押されるか、何発か貰う覚悟で次の一手を打つか)突如斑鳩の攻撃が緩み始める。
それを感じとった富岡はさらに攻撃のスピードを上げた。
(いける!)富岡が確信した次の瞬間、斑鳩は超至近距離から突きを繰り出す。
(これは躱せまい!)刃先が富岡の腹に届きそうになった瞬間だった。
(入院期間が延びそうだな)富岡はギリギリで使い物にならなくなった左腕を差し込んだ。
その結果、斑鳩の刀は富岡の腹を貫けず、腕で一瞬止まってしまう。
(今度こそ)富岡はドスを振り上げ、思いっきりそれを振り下ろした。
『グッ!』(クソッ、深傷だ!)思わず斑鳩は富岡から距離を取る。
(今ならタマを取れる!)そう思い富岡は斑鳩の方へと走り出す。
しかし、あと数歩のところで富岡の足に激痛が走る。
(撒菱だと!?クソッ!こんなところで!)その瞬間、斑鳩は既に富岡に飛びかかり刀を振り下ろしていた。
ザシュッ!富岡は肩からバッサリと斬られ、その場に崩れ落ちる。
『逞しい武士であった、言い残すことはあるか?』斑鳩は富岡の首に刃先を向けた。
富岡は力無く右手からドスを手放す。
『やはり弱いな』斑鳩が富岡の首を斬ろうとしたその瞬間、富岡は高く跳び上がり、足で刀を跳ね除ける。
『顔面もらったぁ!』富岡は着地すると同時、右手の正拳を斑鳩の顔に命中させる。
(なんという威力!?)斑鳩はその衝撃で大きく後ろに吹き飛んだ。
(撒菱もない!今度こそ!)富岡はドスを拾い上げ、斑鳩へと走り始める。
斑鳩は六角を投げ抵抗するが、それもドスで弾かれてしまった。
『もらったぁ!』富岡は斑鳩にドスを振り下ろす。
しかし、斑鳩はギリギリのところで前転し、それを回避した。
(マズイ!外した!)その時既に斑鳩は居合の構えだった。
次の瞬間、富岡は横腹をバッサリと斬られる。
(負け…か)そしてとうとう富岡は倒れてしまった。
『決して弱くはない、だが俺に勝ちたいのなら新道か赤井でも連れてくることだな』そうして斑鳩が立ち去ろうとしたその時だった。
『じゃあ俺とやってみるか?』その声を聞き、斑鳩は勢いよく振り返る。
『新道…!』その途端、斑鳩の目には狂気的な光が宿る。
『火屋、富岡を闇医者まで頼む、コイツのタマは俺が取る』新道は同行して来た火屋に富岡を回収させ、斑鳩と立ち合う。
『一度立ち合いたかったぞ新道!遠慮なくこちらから行かせてもらおう!』そう言い斑鳩は六角を投げると同時、新道へと走り始める。
新道は六角を躱し、斑鳩の攻撃を正面から受け止める。
(なんだ?徐々に押されていく)そうして斑鳩は新道の圧倒的剣圧で吹き飛ばされる。
(あの得物と天性の肉体が生み出しているのだな)斑鳩は冷静に新道を分析する。
次の瞬間、斑鳩は再度、新道に向かって走り出す。
そうして新道の横を通り抜けると同時、新道の腕を一太刀斬りつけた。
(少しでも威力を減らさせる)そうしてもう一度、斑鳩は新道に向かって走り出す。
しかし、新道は真正面から青龍刀を振り回してくる。
『フゥゥゥン!』斑鳩は急速に下に潜り込みそれを回避、そうして燕返しを繰り出す。
新道はそれをモロに喰らったが、意図に介さず、青龍刀を振り回す。
『木っ端微塵になっとくか』新道の一太刀が斑鳩を掠める。
(掠めてこの威力、恐ろしいな…)一度斑鳩は新道から距離を取った。
しかし、今度は新道が斑鳩へと走り出す。
『ちょこまかすんな侍モドキ』新道は真正面から突きを繰り出す。
(受けることはできん!)そう判断した斑鳩は新道の攻撃を躱そうとする。
しかし、新道の攻撃は斑鳩が躱そうとする直前に動きがとまる。
(なっ!?フェイント!)その影響で斑鳩は一瞬フリーズする。
『終わりだ斑鳩!今度は地獄で戦しろ』その一刀は斑鳩をバッサリと斬った。
(ギリギリ回避したが、これはマズイな、引き上げるか)ボロボロの斑鳩に新道がトドメを刺そうとしたその瞬間、斑鳩は地面に煙玉を投げつける。
(やべぇ、ミスったな)新道は青龍刀で辺りを探るが、煙が晴れた時、斑鳩の姿はなかった。
(まぁいい、一度組に帰ろう)そうして新道もその戦場を後にした。
1時間後、斑鳩連合のヤサにて〜
『危うく負け戦になるところであった』『大丈夫っすか!?斑鳩さん!』そう言い駆け寄ってきたのは幹部の亀内だった。
#残酷表現あり
『あぁ問題ない、それより亀内よ、銭は集まったか?』『えぇ、近隣の組織の雑魚どもから巻き上げてますよ!それより誰と殺り合ったんすか!?』『富岡と新道だ、富岡も強かったが、それよりも新道昭与志、あれは赤井登星(あかいとうせい)や我妻京也にも並ぶ武士だな』そう言い斑鳩は椅子に腰をかける。
『なるほど〜、そういや今日あなた以外にももう一人ボロボロになった奴がいて…』亀内がそう話した直後、一人の男が斑鳩に声をかける。
『お疲れ様です斑鳩さん』『おぉ、どうした南条?誰にやられた?』『酒鬼組(さかおにぐみ)のヤツです』南条がそう言った途端、斑鳩は顔を曇らせる。
『酒鬼組か…そろそろ成敗するか、お前ら一週間後、酒鬼組にカチコミに行くぞ、集合場所は当日指定する』『酒鬼組にすか!?戦力も強いし、ヤツらは天王寺組と…』『武士ならば臆するな』斑鳩はそう言い亀内に圧をかける。
『すいませんでした…』それっきり亀内は黙ってしまった。
一方、小野市では〜
『赤井の兄貴、的場組の情報を掴めましたよ!』そう言いヤサに入ってきたのは早水口。
『おう!聞かせてくれ!』『アイツら三日後に姫路の白鷺組との会合があるみたいです、その帰り際がチャンスかと』白鷺組、江戸時代から続く、兵庫一の老舗極道組織である。
『わかった、決行はその時だな』そうして加古川攻略の会議は終わった。
『兄貴!組から連絡です、富岡の兄貴が重症だそうです、相手は斑鳩です』『富岡が重症?マジかよ?一度殺り合ったが、やっぱ相当強いな、斑鳩平八郎』斑鳩平八郎、元は槍などを扱う武闘家出身で、過去に一度、我妻京也と立ち合ったこともある超武闘派だ。
『そういや姫路の白鷺組にも斑鳩と並ぶ、えげつねぇな剣豪がいるって聞いたな』『あぁ、三流一閃の上杉ですね、噂から推測する限り斑鳩以上かと思います』『できるだけ戦いたくはねぇな』三日後に始まる福舟組と的場組の抗争、しかし、そこに予想外の刺客が送りこまれるのであった。
第2話 完