最終話 ー兄弟ー
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数週間後
『え!?翡翠くん万里くんと付き合ったの?!』
きゃーっと騒ぐ女子達の声がいつもよりうるさく感じた
「おめでとう」
心からお祝いなんて出来なくて
どうやってもにぃにへの気持ちは忘れられなくて
恥ずかしげに笑う二人を見るのが苦しくて
やっぱり俺とにぃには
何をしようが兄弟という関係は変えられない
俺がどんなに好意を伝えても
にぃにが振り向くことはなくて
でも
にぃにを一番見てきたのは俺で
にぃにとずっと兄弟っていう事実は変えられない
にぃにと兄弟だってことが
俺の今の一番の幸せ。
なんて思えたらな…
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「兄弟」ー終ー