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tnemでしか得られない栄養がありますね^^
やばぁぁぁぁぁぁぁぁぁい好きぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!(音声の乱れを感知しました) 両片思いが尊いし、役の名前に「桃瀬」だったり「昴」だったり、長編動画の名前入れてるの天才ですか…… いや、天才なんですね(うるさい)
小説の方では少しぶりです作者です。
もうそろそろネタ切れが酷い。
だって短編だけで45話だぜ?
逆に今まで語彙力弱弱人間が良くやってきたと思いません?
…おっと失礼。
今日は人の多いところに行ってきたのでテンションがおかしくなってしまいました。
今日信楽の作家市行ってきたんですよ。
作者食器…特に焼き物とか大好きなんでね。バチボコに楽しかったです。
ただし疲れた。
今回はちょっと前から書き始めて迷走しまくりようやく完成したtnemのお話です。
初めて俳優パロに挑戦してみましたので、是非感想などいただければ幸いです!
では、どうぞ……
tn→(←)em【シュレディンガーの恋】
それなりに長い俳優人生の中、初めてゲイを演じる事になった。
最近話題の小説が原作のドラマだ。
2人の男性主人公が、自らが抱える問題や周りの厳しい視線に抗いながら、お互いを信じ、支え合い、愛し合う
そう言うイマドキで感動系のストーリー
俺が演じるのは主人公の内の1人
文武両道の秀才ながら、家庭的な問題を抱え他人を信じることが出来なくなった青年『桃瀬 武史』
そしてもう1人
頭脳明晰な努力家だが、稀有な容姿と生まれ持った病に悩む青年『武藤 昴』
彼を演じるのは同じ事務所の同期であり、実力派俳優のエーミールだ
今まで何度も映画やドラマの撮影で共演した事はあるし、なんだかんだプライベートでもつるむくらいには仲も良い。
ただ、1つ問題がある
それはエーミールが、俺の想い人である事だ。
先程言ったが、ゲイを演じるのは初めてだ。俺はそもそもゲイではなくノーマルだ。
たまたま好きになったのがエーミールだったと言うだけで。
きっかけが何だったかは覚えていない
気付いたら好きになっていた。
大人っぽいのに子供っぽくて、賢いのに、どこか抜けていて危なっかしいところも
程よく響くテノールも
シルクのような亜麻色の髪も
美しい硝子玉のような瞳も
全部、愛おしくて堪らない
意中の相手と恋人を演じる事になるなんて
運が良いのか悪いのか
オファーを受ける時、エーミールがそれ程難色を示さなかったのが唯一の救いだ。
因みに、エーミールは所謂憑依型の演技を得意としており、ほぼ完璧に登場人物になりきることが出来る。
その為には、キャラクターを深く理解する必要があるため、私生活でもその役柄に合わせた行動をとる事がある。
そして今回の役は同性愛者の青年
まぁ、つまりは
「トントンさん、役作りの為にしばらく一緒に住んでいただけませんか?」
こういう事である。
無理(切実)
こちとら長年童貞と片思いを拗らせたチキン野郎である。
耐えられるはずが無い。
だが
「おん、ええで。しばらくホテル借りるん?」
「あ、いえ、監督の知り合いの方が持ってはるアパートがあるらしいので、そこ借りようかなって。その方が入り込めそうやし」
「おっけ、手続きとか頼んでもええか?」
「はい!任せてください」
断れる筈も無いのである。
だって役作りとはいえ長年片思いを拗らせた相手と同棲できるのだ
こんな好機を逃す馬鹿が何処に居るのか。
まぁ、そんなこんなで
俺とエーミールの擬似恋人生活…基、役作り生活が始まった。
「おはよう、桃瀬さん」
「……あぁ…おはよ、昴」
役作り生活が始まってはや2週間
エーミールはだいぶ役に入り込んで来たのか、なんの恥ずかしげもなく『恋人役』の俺のすぐ横にストン、と座る。
まぁ、そりゃそうだ。
好意を抱いているのは俺だけだし、そもそも両思いならいくら鈍感と言えど、エーミールももう少しリアクションをしてくれるだろう。
1人で勝手にドキドキして、虚しくなって、一体何をしているのか。
「…桃瀬さん、どうかしたの?」
「……昴」
返事をしようとしたエーミールの手首を掴んで、キスをする。
エーミールは驚いたような顔をして、恥ずかしそうにパッと目を逸らした。
…これは、多分、きっと
俺が桃瀬武史だからだ。
あの一件があってから、ふた月ほど経った。
もうすぐ、ドラマの撮影が終了する。
この生活も、もうすぐ終わる。
俺達は恋人ではなく、同じ事務所の仲の良い同期にもどるのだ。
まぁ、もともと正式な恋人ではないが
「桃瀬さん、今晩は一緒に寝ませんか?」
「、……あぁ、いいよ。さっさと風呂入ってくるな」
あぁ、全く
こっちの気も知らないで
エーミールはこの数ヶ月、完璧に武藤 昴を演じきった。
ドラマも、監督や原作者、その他の関係者にも絶賛される程の出来だ。
曲がりなりにも、俺にだってプロとしてのプライドはある
撮影じゃボロのひとつも出しちゃいない。
「お待たせ昴」
「桃瀬さん、早かったですね」
ベッドに腰掛ける昴
だが、見た目も声もエーミールそのもの。
あぁ、中身もエーミールなら、どれだけ幸せなことだろう。
「さ、寝ましょ」
「うん」
電気を消して、2人でひとつの布団に潜る。
月明かりだけが照らす部屋で、同じベッドに向かい合わせで眠るなんていやにロマンチックだ。
「ねぇ」
「うん……、!」
胸をぽんぽんと叩かれて少し下を向けば、唇に温かいものが触れる。
すぐに離れていったソレの持ち主は、ほんの少しいたずらっぽい微笑みを浮かべている。
「っ……」
「あっ…ん、ぅ……!」
ヒョロい身体に覆いかぶさって、先程のものよりも熱っぽいキスをそそぐ。
惚けたように銀の瞳を蕩けさせるこの光景は
自分が、何より
望んだもので
「…っ、エーミール」
背中に回ってきた手に、ほんの僅かに力が篭もる。
「………『桃瀬』さん」
「……ぁ」
その一言で、一気に頭が冴える
ああ、嗚呼そうだ
何を勘違いしていたんだろう。
俺は今俺じゃない
俺は
桃瀬 武史だ
「……ごめん」
「あ、」
「ごめん、『昴』、変なことして…やっぱ俺、自分の部屋で寝るな」
「……」
「ごめん………じゃあ、おやすみ」
逃げるように部屋を出た。
風呂上がりで布団に潜っていたせいで暑かった身体が、今は寒いくらいに冷たい。
勘違いをして期待していた自分が、一層惨めになる
嗚呼、本当に
もう少しくらい
「マシな失恋でも良かったやろ」
なぁ、カミサマよ
きっとアンタ、俺の事見て嘲笑ってんだろ
きっと、人生初で最後になる恋が
こんな終わり方だなんて
ホント、とんだ悲劇だ
閉められた扉を見つめて、小さく呟く
「おやすみなさい、『トントン』さん」
酷く哀に満ちた彼の瞳を思い出す。
紅い宝石の様な美しい瞳を、零れ落ちそうな程に見開いて、今にも泣き出してしまいそうな顔をしたトントンさん。
そんな顔をさせてしまった事に心が痛むが、
これは彼と、私の為
「……トントンさん、貴方は、ちゃんと、良い人を見つけて」
「幸せに、なってくださいね」
この生活は、
どうしようもない恋を終わらせる為の計画
あの人の幸せに、私は邪魔だから
「……私なんかが…好きになって、ごめんなさい」
トントンさん
愛していました。
心の底から
はい、いかがでしたでしょうか。
ここで少しだけ解説!
今回のお話は簡単に言えば両片思いです。
が、自己肯定感が地の底を這いずり回ってるemさんはtnさんが自分に恋愛感情を持っているのが嫌で、ドラマ撮影を利用して間接的にtnさんに自分から離れてもらおうとした訳です。
まぁつまりはガチ恋オタク(tn)と推しを神格化し過ぎてるオタク(em)の誰も幸せにならねぇお話です。
tn「推しが尊い。好き。結婚したい」
em「推しが私みたいな底辺とくっつくなんて耐えられない!無理!解釈違い!!」
…みたいな?
ではでは、感想お待ちしております!
また、次の作品で……