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今日はとても気持ちが良かった。
人間関係は順調
勉強もまずまず
明日は土曜日
湿気のない清々しい空気
現実に捕らわれていない今は、地面に足を掴まれておらず、何処か遠くへ行けそうだった
そして今日は格別だった….“絶好の日”のように感じた。
辺りは暗いが、足取りは軽く。躊躇いの気持ちは微塵もない。私はいつか”死ぬ”と思っていた。それが今日として迎えに来たのだ。
“甘い幻想”は言葉にしてはいけない。言葉にしたならば、または下手して、誰かに相談でもしたならば、たちまち私は”殺される”だろう。馬鹿にされるだろう…私じゃない、私を知らない、他者によって。
“生きているだけでは褒めるに値しないらしい”
私は☓☓☓☓☓ことにした。
そうすれば”甘い死の幻想”は事実となり私はこの世界から消えることが出来る。
なのに…
….
どうしてお前がここに居た
…
どうして私の腕を掴む
…
……..
拭いきれない生暖かさが、感触が、未だにこびり付いていた。擦っても擦っても消えない。消えない。あいつの視線もずっと額にまとわりついていた…そして私の秘密を覗かれた…身体の内側を厚かましくも卑しく触られているようで強烈な吐き気を覚える。
私は気持ちが悪くなり、今日も死ねずにいたのだった。