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既に5日空いてる…

申し訳ない

連載もの直ぐに更新できる人ほんと尊敬

3連休中に頑張ろうと思ってたのに全然むりだった…


第7話です












「はぁっ、…」



気づけば、ベッドに寝転び項垂れていた。

今日は、酷く疲れた。






──────






「…」


楽屋前廊下を歩いていると、目の前に呆然と立ち尽くす佐久間の姿があった。

昨日のこともあり、少し気まづい。



「佐久間?どした、の、」


「れーん、♡」

「どしたの、こーじ、寂しくなっちゃった?笑」

「ぅん、だからチューして」

「はいはい」



ふたりが顔を近づけたところで、おれは佐久間の腕を掴んだ。

2人にこちらが見ていることに気づかれたら厄介だし、このまま佐久間にこの光景を見せておく訳にも行かないと思ったからだ。


大きな猫のような瞳いっぱいに涙を溜めた佐久間を、屋上へと引っ張った。


ぁ、また怖がらせてるかな、



「こういう時に助けてくれるのはいつも阿部ちゃんだよね」

「、そう?…少しでも力になれてるなら嬉しいな」


溜め堪えていた涙が、屋上のコンクリートを濡らした。

抱き締めると、佐久間は声を荒らげて泣いた。

軽く殴られても、愚痴をこぼされても、受け止めた。

これくらいしか出来ないから。

失恋の辛さは、おれもよく分かっているから。




「っは、!?あべちゃ、ごめ…!」

「いいよ、落ち着いた?」

「ぅん…ほんと、ごめん…っ」



俺が諭しても、ずっと謝り続けて聞かない佐久間。

それどころか、涙の勢いは増すばかり。

背中をさすっていると、少し落ち着いたのか顔を上げた。

泣き腫らした目元は赤くなっていた。


スタッフさんに訳を話すと、流石にその状態では出れないということで収録は中止に。

涙目の佐久間を楽屋に連れて帰ると、訳を知らないメンバーから総責めに遭った。

佐久間のグダグダ説明はさておき、スタッフさんからの事情説明で何とか納得してもらった。


あぶねー、こわかったぁ


めめとこーじは青い顔してたけど人前でイチャコラサッサする方が悪いのでおれは知りませーん







「佐久間、昨日は本当ごめん」

「またその話?いいよ、お互い酔ってたしぃ、」

「ぅん、ありがとう」

いつもみたいに気楽に会話が進められなくて俯いてしまう。

なんか、話題、…



「…ねぇ、佐久間、デート行かない?」

「ぇ?デー、ト?」

「…ぁあいや、!違う、遊び…そう遊び!遊び行こ!」

「ぇ、…にゃは、分かった!デート、ね!笑 」

「だから!違うって…!」




‪”‬デート‪”‬

何言ってんだか。

いつものノリで流してくれた佐久間には感謝しかない。

こういうところの鈍感さ…いいのか悪いのか。





「ねー見て!阿部ちゃん!海!超きれー!」

「はいはい」



パァっと効果音がつきそうな笑顔でこちらを振り向く佐久間。

風に煽られた淡紅色のカーディガンが揺れる。

掻きあげた髪の隙間から覗くピアスさえ愛おしいと思った。




「ねぇ見て!海藻やべー!ぁ!アイスー!」




佐久間の口から忙しなく発せられる言葉について行くのに必死だった。

海の家へと一直線に走っていった佐久間を追いかける。


目をキラキラと輝かせたかと思えば、不思議そうな顔で鞄を漁っている。



「あれー?お財布…」

「いいよ、おれが出すよ」

「いいの?やった」

「その代わり、まだまだ付き合ってよ」


おれはいちご味、佐久間はみかん味。

なんだか過敏になってしまっているのが、オレンジとこーじのメンカラを重ねてもやもやした。

が、嬉々としてアイスを食べ進める佐久間に比べるとそんな事はどうでも良くって、 暫くその横顔を眺めていた。



「阿部ちゃん?溶けるよ」

「…ぇ?ぁやば、」



もう原型を留めていないアイス。

それを見てケラケラ笑う佐久間。

ベトベトな手を拭いて、もはや流し込むようにアイスを食べ…飲んだ。

海の家付近にゴミ箱があったので、佐久間のカップを受け取って一緒に捨てた。


ふと、海を見ると、水平線に溶けていく夕日があった。

キラキラと光る水面に、柑子色の光が反射している。

視界が滲み、息を飲んだ。



「阿部ちゃーん、夕日!綺麗だねぇ」

「…そうだね」



ゆったりとした佐久間の声と優しい笑顔に、思わず笑みがこぼれる。

佐久間の大きな瞳に、鮮やかはオレンジ色が映っている。

向き直って、頬に手を添えた。

不思議そうに微笑う佐久間。

今は、おれだけを見て欲しくて。









「佐久間、すきだよ」








見開かれた瞳からは涙が流れていた。



「ごめん、忘れて」

「忘れない」


おれの言葉に被せるように発せられた言葉に、おれも目を刮目した。

佐久間の唇は、震えていた。



「わすれない、あべちゃんが否定したって、絶対無かったことにしないもん」

「っ、」

「だから、ちょっとだけ時間ちょうだい」







そして、始まりに戻る。


そこからどうやって帰ったか覚えていない。今日1日、佐久間の喜怒哀楽を見て感情が爆発したのかもしれない。



「へんなの、おれらしくなぃ、…」



明日のことを考えながら目を閉じた。

彼が貴方を振るならおれは

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さいこう

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🫰でーす💚🩷

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