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大遅刻ー!!!

8話です(´・_・`)

土日更新がんばる💪💪





















「あべちゃん」

「佐久間?」


翌日の夜。

佐久間がおれのマンションを訪ねてきた。

押し入るように入ってきた佐久間をソファに座らせ、お茶でも入れてこようかと立ち上がった。


グラッとよろける。

振り返ると、服の裾をきゅっと掴んで俯いた佐久間の姿があった。

おれはそのままぽすっとソファへと座った。




「おれ考えたの」

「、」

「あべちゃんと居ると、ドキドキするの」

「…うん」

「心臓の音がおっきくなってね、煩いの」


辞めてよ、そういうこと言うの。

期待しちゃうじゃん。


佐久間の瞳は真っ直ぐおれを見ていた。

おれだってそうだ。

佐久間の栗色の瞳で見つめられると、つかの間息をするのを忘れてしまう。

そんなことも知らず、思わせぶりばっか。



「…すき、あべちゃんが 」

「っ…」



嘘をついているようには見えない、真剣で優しい眼差しを向けられる。

おれは唇を噛んだ。



「…こーじは、?」

「こーじは、勿論すき、!ぁでも!」



佐久間は瞳を潤ませ、こちらに身を乗り出したかと思うと食い気味に言った。



「こーじはメンバーとして、だよ?

お相手も居るみたいだしさ、」

「、…」

「あべちゃんのほぅが好き、とかだめ?」

「佐久間ぁっ、」

「わわっ?!」


身を乗り出したままの佐久間に飛びつき、めいっぱいのハグをした。

我儘だとか、本気なのかとか、ダメとか、ダメじゃないとか。

そんなのじゃなくて、ただ目の前の言葉が嬉しかった。



「あべちゃんと幸せになりたい」

「ッ…っ、」

「あべちゃ、んっ」



急にばっと顔を上げたおれに目を見開いた佐久間に間髪入れず口付けた。

顔はよく見えないけれど、どんどんと紅くなっていく佐久間の頬に手を添えた。

荒い息が耳に掛かって擽ったい。



「はぁっ、あべちゃんッ…」

「ぁ待ってごめ…っ」

「ンクッ、はぁッ、」



おれっていつもこうだ。

1度ネジが外れると歯止めが効かなくなる。

嫌われたかな、

頭を抱えていると、まだ蕩けてボーッとしている佐久間が言った。


「、恥ずかしいけど、あべちゃんのそういうとこすき」

「へぁ、…」

「だからさぁ…っ」



ぐい、っとこちらに顔を近づけた佐久間。

おれは佐久間の胸部に手を当て、ストップを表した。



「やりすぎちゃうから、ダメ…」

「やだ、…だめ?」

「あぁ、もう…っ、その顔やめて…」


涙目でこちらを見上げる佐久間の腕を掴み引き寄せ、押し倒した。

正直、唆る。

羞恥と期待の色が混ざった瞳を見つめる。



「…いいの?」

「うん…きてっ、?」

「ッ…」




佐久間の服のボタンに手をかけた。

ゆっくりと時間を掛けて外した、 焦らすように。

ぴくりと跳ねた身体は、自分で脱ごうと手を動かした。

が、その手を下げ、こちらを睨む視線は気にせず佐久間を見下ろした。



「にゃふっ…っあべち、ゃん」

「なに?笑」



少し触っただけで反応を示す身体が愛おしい。

こうなったのは佐久間のせいなんだから、おれ悪くないよねー。


胸をやさしく触って、触れ合って。

甘く、深く、クラクラするようなキスをして。

触れ合う度、熱を帯びて蕩けていく瞳はもうおれでいっぱい、



「今日はここまで」

「えぇー、いじわる」

「きらい?」

「いじわるなあべちゃん、すきっ、…」



どんなに佐久間がおれを受け入れてくれても、やっぱり怖くて。

自分の手が震えているのに気が付いて、前戯でやめてしまった。


それでも、佐久間は幸せそうで。

申し訳なくて、ただ甘いキスをした。


「あべちゃん、んぁっ」

「んはっ、」


先走りで濡れた佐久間を風呂にいれて、またキスをした。

今度は、佐久間から求めてくれたキス。

夢みたいで、ふわふわしてる。


「これ夢?」

「なんで?笑」


佐久間はおれの頬に手を添え、口付けた。

涙があふれる。

幸せ。


「佐久間っ、…おれ幸せ」

「おれも幸せ…っ阿部ちゃんと居れて」




今日はシンメペアでの撮影があった。

控え室。いつも通りに見える佐久間だけど、こちらと目が合うと分かりやすく顔を染め、不貞腐れたようにそっぽ向いてしまう。

あーかわいい。



「なんか上機嫌だね、、阿部ちゃん」

「…まぁね」

「…んっ、?!」


みんなに見せつけるように、佐久間の頬にキスを落とした。

呆然とするみんなを置いて、おれは佐久間の手を引き撮影へと向かった。






彼が貴方を振るならおれは

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