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side柴田凶平
俺たちは最強のペアだった。
ミントが覚醒魔法で敵の動きを完全に封じて、俺がブラッディサイズで首を落とす。
どんな敵も、この連携プレイで倒してきた。
俺たちはまさに無敵だった。
俺たちは、死神のミント、首狩りの柴田、として、COCOメンバーや大和ダンジョン委員会にたてつくダイバー達から恐れられた。
栗原さんは俺たちの活躍に大いに喜んだ。
タワマンも買ってもらったし、大金が転がり込んできた。
俺とミントはいつも一緒だった。
その日…
久しぶりの休みだった。
血を見なくて良い日。
それは、俺にとってもミントにとっても、心地のいい日だった。
俺たちは近所の公園に向かい、キャッチボールをした。
ミントの投げる球はプロ野球レベルだったが、俺もスキルを発動して取りまくった。
そんな高速のキャッチボールを見て、公園で遊んでいた家族連れはいつの間にか居なくなった。
分かってる…
自分達が普通じゃ無いってことは…
でも、さあ…
俺はミントに、妹に、もう一度会いたかったんだよ。
例え、どんな形であれ。
「お兄ちゃん…?」
ミントが首を傾げて尋ねた。
「あぁ、何でも無い。
もう、寒いから帰ろうか。」
俺は彼女の小さな手を繋いで言った。
「うん!」
ミントは無邪気に笑う。
俺たちは帰ってミントの好きなちゃんこ鍋を作った。
一度俺が作ったら、ミントはちゃんこ鍋をえらく気に入り、それからは毎週のように作っているのだ。
「ミント、熱いから気をつけろよ?」
「うん、お兄ちゃん、ありがとう。」
ミントがフーフーしながら答える。
どうだ?
こうして見ると、俺たちは普通の家族じゃないか?
だろ?
でも、でもさぁ。
俺は気づいているんだ。
笑顔から真顔に戻る一瞬。
彼女の瞳が真っ黒に光るのを。
それが何を意味するのか?
今の俺には分からない。
だけど、きっと…
あまり良く無い事なんだ…
俺たちはちゃんこ鍋を食べるとトランプをした。
ミントは中々強い。
俺も大人気なく負けじと頑張ったが、負けてしまった。
負けた方は皿洗いだ。
俺は洗剤をつけて鍋から洗っていった。
「お兄ちゃん、ミントもっと強くなるね!」
ミントが言った。
「ミントはそれ以上強くならなくて良いんだよ。」
「ううん!
ミント強くなって、お兄ちゃんを守るんだ!」
その言葉に俺は泣きそうになった。
例え彼女の瞳が真っ黒に光っていても、そんな事はどうでも良い。
ミントは俺の妹だ。
何があっても…
彼女だけは…
守ってみせる!
そう決意を新たにした。