テラーノベル
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KINGのNo.2、左龍は、遊園地へと続く山道を急いでいた。
「八平……!!」
山頂へ着いたー、いや、開けた場所に着いた。遊園地は愚か、雄大な自然も全てが消え失せており、そこには神狩が倒れていた。しかし、スカウトに来たはずの雪之丞の姿はなかった。
「何があった!!」
八平は絶え絶えの言葉で答えた。
「俺は……勝負には勝った…でも…雪之丞の異能力が発動して…日影峠は連れてかれ…殺されかけた…」
「……とにかく治療だ。急ぐぞ。」
それと同時に遠くの地下から禍々しい気配、異能力を感じ取った。
「この……異能力……」
「皐月さん!?」
「あんた戦闘できるんか!?」
「失礼だな…戦闘できないと務まらないでしょ!」
皐月は斧を振りかぶり、茜里に叫ぶ。
「聞こえるか!?」
「ば……はい…」
「すぐにだしてやる!!」
「ごめん……なさい……」
茜里の意思とは反対に黒い影は膨れ上がる。
「異能力」
「絶対忠誠」
すると、皐月が斧を2つともぶん投げた。
「はあっ!?武器なくなったぞ!、」
「リターン」
すると、茜里の周りを貫通した斧が皐月の手元に帰ってきた。
「はあ!?」
「私の異能力は投げたものが帰ってくるというものだ。」
ズズと言う音を立てて茜里の周りの影がまた包まれる。
「私が君も投げる」
「はあ!?」
「それであの子を助けろ」
「……やるしかねえんだな」
皐月の小さな腕に神楽がしがみつく。しかし、全く不安定さがない。
「いくぞ!!」
「おうよ!」
ブンという音がなり、神楽が投げられる。だんだんとその距離は近づく。
「うおらあああああ!!!」
雷を拳に纏い、強烈なパンチを影に叩き込む。茜里を抱え込むと皐月が唱えた。
「リバース!!」
ヒュンと神楽がひっくり返り、戻ってくる。
「なんか不思議な感覚じゃのお」
「茜里ちゃんを病院へ…」
その時、闘技場の警報が鳴り響く。
「襲撃!!KINGの支部にダイヤモンドレリュクNo.1、4、5が襲撃ー!」
「!!」
「君たち!何だ止まりなさい!」
「あー?うるせえな」
支部のロビーの警備員を片手で吹っ飛ばしたのは金髪の髪の男、ダイヤモンドレリュクNo.5喰先 海龍だ。
「うぇーい、さすが喰先」
その隣に続くのはNo.4沼ノ上 神彦だ。
「はいはい、こんな仕事さっさと終わらせて帰るよ〜」
一番先頭を行く男こそが四天王にも入っているダイヤモンドレリュクのNo.1、
善導寺 宗会だった。
「ど、どーすんだよやべーじゃねえか!」
未だ地下で待機している神楽たちは困惑の顔で待機していた。
「どーするべきだ……」
「皐月さん!!」
通信機から聞こえたその声はKINGNo.1,狭間川凛の声だった。
「俺が弟子をつれて向かう!」
「!それなら安心だ。」
ガチャという音で通信機が切れる。
「お、おい、やばいんじゃねーかあいつ」
「狭間川なら大丈夫。我がクラブNo.1、そして四天王最強の男なら」
「必ず倒してくれる。」
そして、茜里を抱え、神楽たちは地下通路を後にした。
「ぎゃはっ!」
「異能力」
一方、支部のロビーでは喰先の能力が炸裂していた。
「大食いの螺旋!」
弾丸までもを食いちぎり、突進して全てを破壊する。これぞNo.5たる破壊神だ。
その時、ロビーの扉が開いた。その気配を階段を昇っていた善導寺は感じ取っていた。
「やべえ来ちまった!!?逃げろ!喰先!!」
「え?」
「よくも……ここまで姑息なことをするようなクラブだったとはな…」
そこに立っていたのは怒りに震える狭間川と弟子の馬場山だった。
「お前らを今から…!なぶり地獄に処してやろう…」
ここから、今日、弟子とたった2人でこの支部を防衛する、狭間川の新たな伝説が創られる。
コメント
1件
厨二病には最高の物語だぜ!😇