テラーノベル
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馬場山が最初に口を開く。
「狭間川さん、ここは俺に任せて先に行ってください!」
「……了承した」
地面を踏み込み、めいいっぱいの速度で2階へと向かう。
一方、2階で沼ノ上は戦闘員と戦っていた。
「止まれぇ!」
「あーうるさい音だ」
大きく息を吸い、歌を響かせるようにさけぶ。その瞬間戦闘員の耳が弾け飛ぶ。
「ぐあっ!?」
「うん、やっぱり断末魔が一番美しい。」
「はっ、暴れてるのが若僧とはな」
KING第二支部総長猪狩 瑠摩
「異能力!!」
猪狩の背中から巨大なナタが出てくる。
「ここいらで通行止めじゃあ」
「君はどんな音、聞かせてくれるのかな」
「うおらぁ!!」
ドオン!!
ナタを振り回し、壁を崩す。それをアクロバットに沼ノ上がかわし、ハウリングの姿勢に入る。その瞬間、猪狩が蹴り上げる。
「かハッ!!」
「タフじゃのお!」
「沼ノ上も戦っているみたいだね」
一方、2階の通路では狭間川と、善導寺が激突していた。
「見損なったぞ…同じ四天王として恥ずかしいものだ。」
「ハッ!自分のクラブを第一に考えるバトルファイターの鑑だろ!」
狭間川の額に血管が走り、怒りがあらわになる。
「……もういい。四天王の一角は今日で落とす。」
「やってみろよ!」
先に動いたのは善導寺だった。
「異能力」
「一触即発」
善導寺はまさに無敵。善導寺の異能力、一触即発は触れたものを肉片にして跡形もなく弾き飛ばす。まさにチートだ。
しかしそれでも狭間川が負けない理由それは。
「異能力」
「重力操作」
ドオン!!と激突するが、狭間川はダメージを受けていない。いや、吸収した。
攻撃を受けた瞬間に、自分の体重を極限まで軽くし、いなしたのだ。今度は狭間川のこぶしに力が入る。
「ぬうん!!」
「あぶねっ!」
間一髪のところで避けるが、壁にひびが入る。
「まじか」
「ここからが本番だ」
狭間川が背中から二本の双刀を取り出す。
「今すぐ斬り伏せる。」
「なるほど、触れたら手は弾け飛ぶな。」
「そうだ。一瞬で首を」
しかし、善導寺は怯むことなく近づいてくる。
「なっ…いいのだな!」
迷うことなく狭間川が双刀を振り切る。しかしそれを善導寺は片手で止める。
その止めた手は血で染まり、切断された。しかし、双刀も一触即発の効果で折れる。
「ふっ…終わりだぞ」
「……腕、いらねぇ!」
善導寺は片腕がなくなってなお、狭間川の脈を食いちぎりにきた。
「ぐあっ!!」
「さあ、一緒に地獄行きー」
その時、壁を蹴破り沼ノ上が現れた。
「うぇー?なにやってんすか!きっしょお!!」
「うるせーよ!」
狭間川から一旦善導寺が距離をとる。しかし狭間川からは血が流れる。
「ぐっ……」
そしてそれに続いて壁から猪狩が現れる。しかしナタは折れ、左耳、右足が消失していた。
「猪狩…!」
「すいません……脊髄のナタも折られました。」
そして、沼ノ上が猪狩を蹴り上げ、猪狩はビルから落下する。
「……悪くない最期だった。」
「猪狩ー!!」
「…、さて狭間川2対1」
「残念!!」
その声が善導寺を遮り、奥の非常階段から現れる。
「俺もいるぜ!」
「馬場山!!」
沼ノ上が反応する。
「なっ……、喰先は!?」
「あんなやつ、異能力がなくても余裕だっての」
「ナイスタイミングだ、馬場山」
「一気に叩き込む!!狭間川さん!」
「うむ」
割れたビルの窓ガラスから夕焼けが差し込み、木枯らしが吹き荒れた。
コメント
1件
厨二病に最適やん! 最高ですね😇