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「…意味、分かって言ってる…?」
「分かってるに決まってるだろ?! 俺だってずっと、ずっと蓮のこと好きで…片想い拗らせてんのが自分だけだと思うなよ!? 俺だってもう、大きくなり過ぎて苦しくて、ここで終わらせて一生誰も好きにならないって思ってたんだからな!!」
恋を抱えて一緒に心中しようとしてた俺と
恋を終わらせて心を凍らせて生きようとしてた佐久間くん
形は違えど同じようなことをしようとしてたみたいで、確かに片想いを拗らせてるとしか言いようがないかもしれない。
「でも本当は、蓮に好きになって欲しくて。だ、抱いて欲しくて。だから今そんなこと言われたら。全部蓮のものにしてとしか思えないだろ…!!」
全身を真っ赤に染めたままそう叫んだ佐久間くんが可愛くて愛しくて。また恋に堕ちたことに気付く。
だってこんな可愛い告白、堕ちるしかないだろ。
自分の顔も赤くなってるのを自覚しながら、佐久間くんの方に手を伸ばす。
「佐久間くん。おいで」
「っ、蓮! 蓮、れん…!!」
俺の呼びかけに弾かれたように動いた佐久間くんが胸の中に飛び込んでくる。何度も俺の名前を呼びながらしがみついてくるその愛しい人を、俺も強く抱きしめた。
「好き、蓮。ずっと好きだった」
「俺も、好き。誰よりも何よりも佐久間くんが好きです」
俺の言葉に泣き始めた佐久間くんの頬を拭って、そのまま唇を重ねる。何度も触れて離れて、柔らかい感触を味わうように触れ合わせた。
すぐにもっと欲しくなって舌を捩じ込むと、佐久間くんの肩がびくりと震える。それを封じ込めるように抱きしめて、口内を深く深く探っていく。
「んっ、ふ、ぁっ」
キスの合間に漏れる吐息が堪らなくて離せない。やがて佐久間くんも応えてくれるようになって、ひたすら唇を貪り合う。
どれくらい経ったのか時間の感覚すら曖昧になった頃、どんどんと佐久間くんに胸を叩かれてようやく唇を解放した。
「れ、ん…もぉ、ながい…っ!」
「ごめん、嬉しくてつい」
お互いに上がった息を整えながら、1ミリの隙間もないくらい抱きしめ合う。俺の腕にすっぽり嵌るその感覚が思いの外しっくりきていて、びっくりしてる。
抱きしめてるだけでも気持ち良くてもう離せそうにない。
「ね、蓮。もっとキスしたい…」
「…キスだけじゃ止まれないと思うけど、いいの?」
佐久間くんの顔を覗き込みながら念の為確認する。
ふふっと笑って目を細めた佐久間くんはどこか艶っぽい。
「俺のこと、『抱ける』じゃなくて『抱きたい』んだろ?」
「…うん、抱きたい」
「だったらいいよ。それに俺もさっき言ったけど、蓮に抱かれたい」
そう言って俺の胸に頬を摺り寄せる佐久間くんに、理性を優位にするのはここまでだと思った。
ここまで言われたら後はもう、佐久間くんの全部をもらわないと割りに合わない。
「あ、でもさ…ここはツナとシャチいるから」
「じゃあ、ベッド行こ?」
「うん…ち、ちょっと待って…」
ソファから立ち上がろうとした佐久間くんがへにゃっと力を失ってまた座ってしまった。
もしかして、さっきのキスで腰立たなくなってる?
やばい、可愛い。やばいくらい可愛い。
焦ってる佐久間くんを余所に、ときめき過ぎて目の前がくらくらしてる気がしてきた。
「うわっ、ちょ、蓮っ!?」
「ごめんだけど、本当にマジで理性もたなくなってきたから急いで移動しよ」
背中と膝裏に腕を回して抱き上げると、佐久間くんが慌てて俺にしがみついた。
真っ赤になって焦る顔が本当に可愛くて、ここでやり始めなかった自分を褒めてやりたいと思う。