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「やっぱり、灰亜のしわざだったのね。」「紫恩知ってたの?」「採鳥家の家族じゃないなら、黒白家の奴らしかしかいなくないかしら?」「ま…まぁ、そうだけどさぁ。」
統合まで∶28日
「おい、望雲みろよ。統合の1週間前に霧菜学園が文化祭をやるって。」「学園内、スマホ、禁止。」「すまん。」「昨日もやってましたよね?」「すまん。今回まで大目に見てくれ。」「はいはーい次は先生案件だからねー?」
冷ややかな目で蓮二に視線を見つめる。
「で?」「画良歩瑠学園が統合の1週間前に、統合先の霧菜学園で音楽祭をやるらしい。」「さっき聞いたよ?」「それをお前がさえぎったんだろ。」「あ、そうだったね。で?」「い、いや、画良歩瑠学園は統合しちまうし、音楽祭乗っ取っちゃったりできたらなーって。」「いや、バッカじゃないの?私達は学園の生徒だよ?そんなちっぽけな立場で他校の音楽祭を乗っ取るなんて、シンプル迷惑だし、それで統合が取りやめになるなんてバカなことはありえないわ。だーいぶ、ぶっとんだ発想ね。」「……いや、すまん。ただの妄想だ。」
蓮二は面食らったをした。冗談を真に受けた私は、切り捨てるように言ってしまった。
でも、正直蓮二の言う通りだと思う。統合が取りやめにならなくても、派手に他の学校の行事を乗っ取っちゃいたい。
統合なんて、バカな話。急に1ヶ月で他の学園と混ざっちゃうなんて…それに対して、なにも歯向かうことができないなんて……悲しい。
「い………1ヶ月前…………………?」「お、おい?望雲?」「………ごめん、蓮二、今日も弁当家で食べて。」「はっ?」「行くよ……校長室に。」「おいおい…」
そうだ………そんな、校長先生が、急に1ヶ月後に閉校と統合をするなんて……ありえない、はずだよ!
2段飛ばしで階段を降りる。
急いで私の後を追う蓮二の音も聞こえる。
コンコンッ!
「すみません!入ります!」
適当にノックをして、校長室に入る。
「おいおい、望雲、礼儀ってもんが……」「あなた達?」
私の手首をつかんだ蓮二の声は、校長先生のポカンとした声でさえぎられた。
「すみません……」「いやいや、大丈夫よ。今日はなんの用かしら?」「あの………校長先生、本当に統合をきめたんですか?」「?どういう意味?」「校長先生は、この学園が統合になっていいんですか?ということです。」「答えるから、……ふたりとも、今から私が話すことは絶対に内緒にしてね?」「「はい」」