「ギャーーーーーーめ、目の前にゆ、幽霊がぁ」と言いながら怜央さんに抱きつく
怜央さんの服を掴んだ
「も〜やだぁ〜見たくない」と怜央さんに訴えるが
「いや、続きが気になる」と真顔で言われた
なんでこんなに真顔でいられるの?
しかも、この真顔感情がないみたいな感じなんだけど…
「ぼ、僕怖いから後ろ向いとく」と言って後ろを振り返った瞬間、腕を掴まれてびっくりして掴まれた方を見た
怜央さんから「ダメだ、怖いものを克服する」と説教をするトーンと、淡白に告げられた
「こ、怖いの嫌いなの。僕寝れなくなっちゃうの」
「寝れなくてもいいんじゃないか?」と真顔からニヤニヤ顔になる
寝れなく……。ポッ
いやいや、ダメダメ。僕の睡眠時間がなくなってしまう。それだけは絶対に避けたい
「僕が何時間寝てるか知ってるよね?」
「さぁーな、知らん」
「それより、見るぞ」と頑なに見させようとする
本当に怖いし、ホラー映画には手を握るってのが付き物じゃないかなだから「じゃあ、僕怖いから手を握って」と僕なりに可愛く言った
怜央さんは何かを堪えながらも「わかった」と僕に言ってくれた
僕に手を差し出してくれてそれを握り返す
その後も怖いシーンはたくさんあったけどなんとか手を繋ぎ乗り越えた
なんとか、耐えて今はエンドロール
横を見ると、怜央さんは「感動した」と変なことをほざいている
どこが感動できるんだろうか…?
感動できたシーンを思い出すけど、感動できたシーンは1つも見当たらない
何に感動してるんだろうか?よく分からないが、2人でお片付けをして部屋が綺麗になった
その後、怜央さんはお仕事があるので書斎に行ってしまった
ゆきは寝ててくれと言われた
僕は素直にそれに従い、ベッドに入って、目を閉じるけど浮かぶのは、幽霊ばっかり
ホラー映画なんて見るんじゃなかった
どうせ見るんだったら恋愛映画とかさ
もっと、楽しくなれるものがよかった
でも見ちゃったものは仕方がない
けれど、寝れない…。
これも、怜央さんの責任だからな!
そう思い、怜央さんの書斎に行った
ノックをして
「怜央さん、入るよ!」
ガチャ
プンスカプン
怜央さんの目の前に立って
「怜央さんのせいで寝れなくなりました!責任とってください」
怜央さんは一瞬何言ってんだこいつみたいな顔をしたけど、「わかった、責任は俺にある」と言い
僕に近ずき、お姫様抱っこをした
「えっ!?あっ、そういうことじゃない」
そして、寝室に入った