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五代雄介といえば! あのサムズアップだーッ!!
大丈夫か?…あと、さっきは…良くも煽ってくれたな? 岩盤か…一人用のポッドか…選びやがれこの野郎…
あおいです🌷 読ませていただきました! いやもう、冒頭から引き込まれましたね。スパイダーマンが突然のポータルでニューヨークから飛ばされちゃう展開、すごくワクワクしました。そしてクウガとの邂逅シーン……お互い正体を隠してるのに「名乗り」で通じ合う感じ、ヒーロー同士だからこそだなあってじんわりしました。グロンギ戦で無邪気に「どうやって倒す?」って言うピーターの軽さと、五代さんの真っすぐな在り方の対比が素敵でした。 続き、めっちゃ気になります✨
―ニューヨーク―
夜のニューヨーク。
高層ビルが立ち並ぶ大都会を、一人のヒーローが縦横無尽に飛び回っていた。
シュッ!
ビルの壁面へ放たれた蜘蛛の糸。
その先端が建物に絡みつく。
「よっと!」
ピーター・パーカー。
ニューヨークの街を守る、親愛なる隣人――スパイダーマン。
彼は勢いよくビルから飛び出すと、次の建物へと飛び移った。
「今日もニューヨークは平和……って言いたいところだけど――」
下を見る。
逃走する一台の車。
「……あれは絶対平和じゃないよね!」
シュッ!
スパイダーマンは車へ向かって蜘蛛の糸を放つ。
「はい、ストップ!」
糸が車体に絡みつき、車が停止する。
「これにて一件落着――」
その瞬間。
ピーターの頭に、異変が走った。
「……ん?」
ビリッ!!
スパイダーセンス。
「危ない!」
突然、目の前の空間が歪んだ。
紫色の光が渦を巻きながら、一つの巨大なポータルを形成していく。
「えっ……ちょっと待って!?」
ポータルはピーターを飲み込む。
「うわあああああっ!?」
―???―
「うわっ!」
地面に転がるピーター。
「痛たた……」
立ち上がり、周囲を見回す。
「……ここ、どこ?」
先ほどまでのニューヨークとはまるで違う。
周囲には高層ビルがない。
あるのは山々。
そして一本の道路。
「……ニューヨークじゃない?」
ピーターが困惑していると――
ドォン!!
遠くから爆発音が響いた。
「……今の音?」
ピーターは音の方向へ走り出す。
そして見つけた。
山道にあるトンネル。
その入口から、人々が逃げてくる。
「逃げろ!」
「化け物だ!」
「助けてくれ!」
「化け物……?」
ピーターの表情が変わる。
「……それ、僕が一番聞きたくない言葉なんだけどな」
トンネルの中へ入る。
そこにいたのは――
人間ではない。
異形の怪物。
グロンギ。
その怪物が、一人の人間へ襲いかかろうとしていた。
「そこまで!」
ピーターは即座に蜘蛛の糸を放つ。
シュッ!
トンネルの天井へ糸を引っ掛ける。
「うおおっ!」
一気に飛び、グロンギと人間の間へ割り込む。
「大丈夫!?」
「は、はい……!」
「じゃあ、ここから離れて!」
ピーターがグロンギを見る。
「さて……」
グロンギが唸り声を上げる。
「……君、見た目からして絶対話し合いできないタイプだよね?」
グロンギが突進。
「ですよね!」
ドゴォッ!!
拳が迫る。
しかし――
ピーターのスパイダーセンスが反応する。
「右!」
ひらり。
「左!」
グロンギの攻撃を次々とかわす。
「上!」
ジャンプ。
「……いや、速いな君!」
空中から蜘蛛の糸を連射。
シュシュシュッ!
レド(猫化)
144
#医療系
つばさ
1,965
カメ吉
760
5,904
グロンギの腕、脚、胴体を一気に拘束する。
「はい! 動けない!」
グロンギが必死にもがく。
「よし……」
ピーターは構える。
「……で、どうやって倒す?」
沈黙。
「……考えてなかった」
ピーターが頭を掻く。
「僕、こういう怪物専門じゃないんだよね」
その時だった。
遠くからエンジン音が聞こえてきた。
ブォォォォン!!
ピーターが振り返る。
「バイク?」
一台のバイクがこちらへ走ってくる。
「ちょっと! 危ない!」
ピーターが手を振る。
「止まって!」
しかし――
バイクの男は止まらない。
「えっ!?」
男はバイクを走らせたまま、腰のベルトへ手を伸ばす。
ピーターが目を見開く。
「何する気!?」
男がバイクから飛び降りる。
そして――
ベルトに手を置く。
「変身!」
キュィィィィン!!
眩い光が男を包む。
次の瞬間。
そこに立っていたのは――
赤い複眼。
角を持つ異形の頭部。
そして全身を覆う、戦士の姿。
仮面ライダークウガ。
ピーターは思わず固まる。
「……Wow。」
クウガはグロンギへ向かって走る。
「ちょ、ちょっと待って!」
ピーターの声は届かない。
クウガが跳躍。
「――!」
ドゴォォォォン!!
強烈なライダーキックがグロンギへ炸裂する。
蜘蛛の糸が破壊される。
そしてグロンギの身体に――
紋章が浮かび上がる。
ピーターが目を見開く。
「……何だ、あれ?」
次の瞬間。
ドォォォォォン!!
グロンギの背後で大爆発。
炎がトンネルを照らす。
やがて静寂が戻った。
ピーターは呆然とする。
「……」
クウガは爆発跡を確認する。
「……終わった」
ピーターが恐る恐る近づく。
「えーっと……」
クウガが振り返る。
「君……何者?」
しかしピーターは答える前に、
「僕もそれを聞きたいんだけど……」
辺りを見回す。
「ここ、ニューヨークじゃないよね?」
クウガは無言。
ピーターはため息をつく。
「とりあえず……元の場所へ戻る方法を探さないとな」
そして、その場を離れようとした。
その瞬間――
シュッ!!
「!」
クウガの拳が迫る。
ピーターはスパイダーセンスで察知。
「うわっ!」
身体を反らして回避。
拳が壁へめり込む。
ドゴン!!
「ちょっと!?」
クウガが再び迫る。
「待って待って!」
ピーターは跳び上がり、天井へ張り付く。
「僕、君の敵じゃない!」
クウガは構えたまま、ピーターを見上げる。
「……グロンギ」
「違う!」
「……!」
クウガが再び跳躍。
「だから違うって!」
シュッ!
蜘蛛の糸。
しかしクウガはそれを振り払う。
「ええっ!?」
ピーターは壁を走りながら逃げる。
「話を聞いてよ!」
クウガは追撃。
「うわっ!」
ピーターが飛び上がる。
「……仕方ない!」
ピーターは頭部へ手を伸ばす。
そして――
パッ。
マスクを外した。
そこに現れたのは、一人の青年。
「ほら!」
ピーターは両手を上げる。
「人間だよ!」
クウガが動きを止める。
「……」
しばし沈黙。
やがて――
シュゥゥゥ……
変身が解かれる。
一人の青年が姿を現した。
穏やかな表情。
どこか飄々とした雰囲気。
「……ごめん」
青年は頭を下げる。
「俺、君のことをグロンギだと思ってた」
ピーターは苦笑する。
「いや……まあ、そういう誤解なら仕方ないかな」
青年が笑う。
「俺は五代雄介」
「五代……雄介?」
「うん」
五代は親指を立てる。
「よろしく!」
ピーターは少し驚きながらも、笑顔を返す。
「ピーター・パーカー」
「ピーター?」
「うん」
ピーターは自分の胸を指差す。
「そして――」
少しポーズを決める。
「悪人を征伐する、親愛なる隣人……スパイダーマン!」
五代は目を輝かせる。
「スパイダーマン!」
「そう!」
「すごい名前だね!」
「君に言われたくないな!」
二人は顔を見合わせる。
そして――
笑う。
しかし。
その時、五代の表情が少しだけ真剣になる。
「……さっきの怪物」
「ああ」
「グロンギっていうんだ」
「グロンギ……」
「人間を襲って、殺戮をゲームみたいに楽しむ連中なんだ」
ピーターの表情が変わる。
「……なるほど」
五代を見る。
「じゃあ、君はグロンギと戦ってるの?」
「うん」
五代はアークルを見る。
「俺は……この力で、グロンギを止めてる」
ピーターも自分の手を見る。
「僕も似たようなものかな」
「?」
「僕のいるニューヨークにも、人を傷つける悪い奴らがいるんだ」
ピーターは笑う。
「だから、放っておけない」
五代も笑った。
「そっか」
二人の間に、不思議な空気が流れる。
出会ったばかり。
住んでいる世界も違う。
力の由来も違う。
それでも――
「誰かを守る」
その一点だけは、二人とも同じだった。
その時。
空を見上げる五代。
「……それにしても」
「ん?」
「ピーターは、どうやってここへ来たの?」
ピーターが頭を掻く。
「それが……」
空中に手をかざす。
「変なポータルに吸い込まれてさ」
「ポータル?」
「うん。オレンジ色の、こう……グルグルしたやつ」
五代が首を傾げる。
「……俺の知ってる世界には、そんなものないなぁ」
ピーターも困ったように笑う。
「だよね」
二人はまだ知らない。
この世界に開いた謎のポータルが――
二つの世界を繋いだ最初の扉だったことを。
そして。
二人の前に待ち受ける戦いが、グロンギだけではないことを。
五代雄介とピーター・パーカー。
仮面ライダークウガとスパイダーマン。
時空を超えた二人のヒーローの物語が、今――始まった。
―第1話・終―