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若き覇王に、甘くときめく恋を

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若き覇王に、甘くときめく恋を

160 - 第五章 彼と共に育む、真愛の形 EP.1「始まる、二人の新婚生活」①

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2025年05月09日

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それは、挙式から数日ばかりが過ぎた頃のことだった──。


私は住む部屋の整理などがあって、まだ一緒には住んでいなかったある日に、貴仁さんの方から、「話があるので、仕事終わりに会えないだろうか?」と、急に呼び出された。


話って何だろう……とも感じつつ、会社を出たところで、『今仕事が終わりました』と、SNSにメッセージを送った。


すると、『迎えに行くので、少し待っていてほしい』と返って来て、会社が入るビルの前で彼を待つことにした。


程なくして、目の前に左ハンドルの外車が止まり、スーッと歩道側のウインドウが下りて、「乗ってくれるか」と、声をかけられた。


頷いて助手席へ乗り込み、「お話って、何ですか?」と、何気ない調子で尋ねた。


すると彼は、「うん……」と口ごもり、なぜだかすぐには答えてはくれなかった……。


「……ちょっとドライブに付き合ってもらっても、構わないだろうか」


「ええ、それは構わないですけど……」


話をやんわりとはぐらかされたことに、多少の戸惑いが襲う。


彼はその後もあまり喋ることはなく、黙々と運転をしていて、なんとなく不安感が募った。


やがて湾岸の港に着いて、車を停めると、彼が「実は──」と、切り出した。


思わずごくっと喉を鳴らして、その先を待つ。


「実は、君に話さなければならないことがあってな……」


もったいをつけたような言い方に、ますます気がかりになるけれど、


「ああー……っと、少し降りてみないか」


彼はまた言いよどんで、もはや不安しか感じられないまま車から降りると、防波堤に打ち付ける波の音がやけに耳について響いた。

若き覇王に、甘くときめく恋を

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