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Hayato side
目が覚めたのはほぼ同時だったようで、触れた肩が少し揺れたのを感じて目を開いた
もう1時間ほど前になるのだろうか、仁人と2人でソファーに並んで座り、素直に目を閉じた
肩に温かさを感じて、ああこれも久々だななんて思いながら、とても安心する自分もいて、仁人も寝れたらいいな…と意識を手放したのだった
「じんともねれた?」
「…寝たな」
お互い眠そうにかすれてはいたが、眠る前とは明らかに違う満ちた声だった
「あれ、これ仁人の上着…?あ、かけてくれたの」
寒くなかったのはこれのおかげかと仁人を見ると、俺の上着を握りしめ、困惑した様子が見れた
「これ…」
「俺のじゃん、え、お前俺のかけて寝たの」
俺は先に寝ちゃったからかけられないし、からかいと嬉しさの滲んだ声になる
「いやさすがに…いつの間にか寝てたから…」
これは本当に知らないトーンだなと悟り、俺じゃないとすると…と、可能性に思いを馳せる
「あいつらか…」
浮かんだ顔は3人分
多分めちゃくちゃ心配させてたはず
「ありがと言っとくか」
「うん」
多分仁人も、思いは同じ
本当はごめんねも必要かもしれないけど、もう大丈夫だから、伝える言葉はありがとうかな
一番側で心配させたのは、もちろん…
「仁人」
呼ぶと不思議そうに、でもまっすぐ俺を見る
「もしまた突っ走っても、ブレーキ踏んでね」
丸い目に俺が映ったのを確認すると、少しだけ潤んだ気がした
「…もちろん」
いつも通りの声、いつも通りの表情
ちょっとは安心してくれたみたい
「でも、もう少し自制してください」
「はーい」
いつもの俺たちだ
fin.