コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
2話目もよろしくお願いします!
スタートヽ(*^ω^*)ノ
それから二人はゆっくりと、色々なことを話した。
キヨが退院してからの数日間、お互いどんな風に過ごしていたのか。
毎日一緒に過ごしていたからこそ、離れた数日で気持ちも離れてしまったのではないかと、お互い少し不安だった。
話題があの研修医のことに差し掛かると、レトルトはつい楽しそうに話し始めてしまった。
「そういえばね、研修医の先生がね、好きな本の話をすごく楽しそうにしてて――」
『へ〜』
キヨは小さくむくれた声をあげる。
口を少し尖らせてこれでもかという位機嫌の悪そうな顔をしていた。
「ふふ、キヨくん……何その顔」
レトルトはくすくす笑いながら、手を伸ばしてそっと肩を叩く。
『だって……レトさんが悪いよ。楽しそうに話すんだもん』
キヨのむくれた表情に、レトルトは思わず胸の奥がきゅんとなる。
レトルトは笑いながら、不貞腐れるキヨをちょっとからかった。
そんなキヨの耳元で、レトルトがそっと囁く 。
「キヨくんがいなくなってからさ、俺さみしかったんだよ。
キヨくんが指を舐めてくれなくなっちゃったからさ……」
その言葉に、キヨの体がピクッと反応する。
顔は一瞬で真っ赤に染まり、思わず小さな声が漏れる。
『…レトさん……』
耳元で囁かれたその甘くてちょっと意地悪な言葉に、心臓がドキドキと暴れる。
レトルトは微笑みながら、キヨの頭を優しく撫で、さらに意地悪く小声で続けた。
「キヨくんに舐められると、すごく気持ち良くてさ。
キヨくんって、俺の指舐めながら声も出してたし……それを思い出しながら、毎晩1人で…..抜いてるの…」
キヨは言葉も出ず、ただ頬を赤くしながら、目を逸らせずにはいられなかった。
レトルトは満足そうに微笑み、優しく頭を撫でながら、ちょっと意地悪に続ける。
「……だから、もっと俺のそばにいてよ、キヨくん」
その言葉に、キヨは真っ赤になったままもじもじと体を寄せ、恥ずかしさと嬉しさで胸がいっぱいになった。
キヨは顔を真っ赤にしながらレトルトの方を向いて答えた。
『お…俺だって。レトさんの綺麗な指..思い出しながら、やってる…。毎晩…』
お互い顔が真っ赤で目も合わせられないほど
照れていた。
『でも、あの時はレトさんの姿知らなかったしさ。でも今は知ってる。今は…手だけじゃなくて…全部、欲しい』
言い終える頃には身体中から湯気が出そうなほど熱っていた。
「キヨくんの、スケベ…」
レトルトもキヨと同じくらい熱って短い言葉を紡ぐのが精一杯だった。
お互いの熱を感じ合った日々。
熱く刺激的で蕩ける様な日々を思い出して
静かな病室は早くなった2人の鼓動の音だけが響き渡る様だった。
続く