テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
⭕️💛💙抱っこ屋さん
「あのぅ〜、抱っこ屋さんですけど、抱っこいりませんか?」
ライブ前ともなると、家で仕事を片付けることも多くなる
リーダーとして回さなきゃいけないような書類仕事なんかも増える
個人の仕事もたくさんあって時間が足りない分、翔太と過ごせる時間が減っていく
せっかく家に来てくれた翔太を放ったらかしにしてしまって申し訳ない気持ちはあったけど、翔太は嫌な顔1つせず
「待ってるから頑張って?俺はこういうの手伝ってあげられないし…」
と、テーブルで書類と格闘する俺を横目に見ながら、1人ソファで過ごしていた
途中、新しいコーヒーを淹れてくれたのは覚えてる
ひと段落ついてグイッと伸びをする
メガネを外したところで、翔太が横に来ていて、冒頭の台詞を恥ずかしそうに呟いたのだ
「抱っこ屋さんなの?」
「ん」
「抱っこくれるの?」
「ん」
「ふふふ、じゃあ1つお願いします」
椅子を大きく引いて両手を広げる
「うけたまわりました!」
パッと花が咲くように笑顔になって飛びついてくる
細いウエストに腕を回して抱きしめる
翔太の肩口に顔をうずめると落ち着く匂いが広がる
「はぁ〜、かわいい。癒される」
「ひかる、おつかれさま。終わったの?」
「ん、今日はもう大丈夫」
膝の上に乗った翔太をそのまま抱えてソファに移動する
「今日は出血大サービスだから、時間無制限で抱っこできるぞ」
得意気な顔で押し売りしてくる
「へぇ!それは嬉しいなぁ」
乗り気に返して、もう一度ぎゅうぎゅうと抱きしめて体を揺らせば、嬉しそうに笑う
「うわぁ!うふふふ」
なんだかんだで寂しかったのだろう
頬をや頭を撫でて、またハグしてを繰り返す
「ん〜!最高。めちゃくちゃ癒される」
と零せば、にっこにっこの笑顔が返ってくる
「それにしてもどっから思いつくの、そんな可愛いセリフ」
「さっきSNSで流れてきた笑 小さい子どものキュンセリフ何選みたいなの」
「恋人とのとかじゃなくて?」
「うん、ひかる好きそうと思って」
「え〜笑 どういうこと」
「ふふふ。でも好きだったでしょ!」
「まぁね」
じゃあ小さい子にはできないことをしてもらおう
「抱っこ屋さん、ちゅーのサービスはないんですか?」
「え〜!欲しいですかぁ?」
翔太は照れながらもノリノリで返事をくれる
「あったら嬉しいなぁ」
「じゃあ特別です!」
両頬を包まれて、ちゅっ!っと音を立てて触れるだけのキスをされる
「えへへ」
恥ずかしそうにはにかむ顔が最高に可愛い
「じゃあ俺もお返し」
ぎゅっと抱きしめながら唇を重ねる
舌を割り入れてキスを深くすれば甘い声があがる
「あぅん、ん、んふぅ」
ゆっくりと味わうように舌を抱き合わせる
ふにゃふにゃと翔太の背中の力が少し抜けてきたところで一度離す
「んぅ、ふあ……」
「ふふ、もう1回いかがです?」
「ん、おねがぁい……」
すっかり俺の腕に身を預けきっている
そのあとは無防備な翔太を好きにして、俺はすっかり元気になった
次の日の朝、ちょっと腰を抑えて文句を言いつつも、内心はご機嫌な様子で翔太は帰って行った
寂しい気持ちは紛れたようだ
その後も翔太が飽きるまでは、時たま抱っこ屋さんが出店していた
コメント
4件


なぁんそれ!🥺💙 抱っこ屋さん、可愛すぎるね
子どもムーブが似合う〜💙