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大魔神は手慣れている。


何故かというと、私には配下がいて、大魔神も大魔王も悪魔も天使も神も、いろんな者達を従えている。


特に一番多いのは悪魔や天使だが、その次に多いのは大魔神になる。

大魔神はかなり少ない希少種だが、私はその半分を従える天使。


だから、とても慣れているのだ。

こんなに従えていれば、種族が天使ではなく神に昇格できるかもしれないな。



そろそろ行こうか。

な、相棒。




ここは森。

大魔神を追いかけている真っ只中。でも全然追いつかない。


罠でも仕掛けた方がいいのかな。



「そうだのぉ。罠は必須じゃぞ、エル。これでは鬼ごっこじゃよ。」

「そうだよねー。んーちょっとめんどくさいんだけど、仕方ないね「罠」」


空から檻を出した。大魔神は見事に引っ掛かった。

そして、とても暴れ回っている。



「#%*<~\(<\)!?」


「私は「冷徹の天使」慈悲はない。壊せるなら壊してみろ。それで壊せたなら別の方法で貴方を帰すとしよう。それでもダメなら殺すしかないがな。」


「£€^~>%{|+!?>^|’!?*=>#」



苦しんでいる。私はこの檻にずっと電撃を流しているので、ずっと大魔神は苦しいだろう。

でも慈悲はない。


“こちらの世界”と“あちらの世界”。別々であるべきだと思うの。

ねぇ、そう思わない?



「これ以上やっても意味なさそうだと思う。家に帰すから、もう意味のない“こちらの世界”にはこないで頂戴。「悪魔界の扉(あくまかいのゲート)」」


「&?;&)€}^+{|>€?!%~?!?!!?€」



「完了。」

「大魔神なくせに弱いものじゃ。昔はもっと強かったのじゃが、わしが100年ほど寝ていたらこの有様じゃ。」


「100年も寝れたら凄いよ。私はそんなに寝れない。」


衝撃の事実だ。

人間の時の私からしたら100年も寝たら死んでると思うよ。




「私、大魔神に勝てるくらい強くなったんだ。しかもこんなにあっさり…」


すごい。

修行の成果を感じた。



「まぁそうじゃな、もう一つやってみたらどうじゃ?」

「そうだな!では…「小さな神様のお手伝い」は?」



「子どもの神の世話ってことじゃろ?エルは初対面は少し苦手じゃろ?」

「それは前の私だからいーの!今はエルだから違う!」


「そうか…慣れないのぉ」



私もあんまり慣れてないけどね…







目的地に行く時の話。



「そういえばなんで私なんかに憑いたんだ?」

「簡単じゃ。お主に秘められた霊力は特別な気がしたのじゃよ。わしは守護神の中でも「森羅万象」を司る凄い神じゃ!」


ドヤ顔をしている。

よくわからない…なんか凄いのかな。




「まあ、わからないのも無理ないわい。ここは天界じゃがわしの住んでいた場所とは違うからのぉ、わしを知る者はいないじゃろう。」


ま、私の漫画の世界だし?「星未来(スターアヴニール)」の「星天帝国」だし!



「ふ〜ん…森羅万象って何?」


「んー簡単に言えば「全部」って感じじゃな。あらゆる万物、現象を司るのじゃ。得意なのは「精神」と「物質」が得意なのじゃ!!」


「全部?凄いな。」




全部かぁ、ホントかな。



「むっ、疑っとるじゃろ。」

「だって、全部なんてヤバいだろう。」

「じゃ、わしが一芸見せてしんぜよう!」



うわ、厨二っぽい…

こんなこと言ったら殺されそうだから、言わないでおこう。


「今、わしのこと厨二っぽいって思ったな?許さないぞ?」

「ひえっ!!許してーっ!」


怖い怖い!なんか殺意が込められてる!やっぱ怖い!なんで心の中見えんの!?




「丸見えじゃよ!最初から全部見えとった!お主がエロ本を親に内緒でにやにや見とるのも夜の妄想もぜーんぶ見えとったのじゃ!!」


「ちょっとー!!言わないでーーー!!!!」



「ほれ、エルの装いが剥がれとるじゃろ」

「未鈴のせいだよーーーー!!!!!」


私の声が森の中でこだました。

私が創った漫画の世界に異世界転移しちゃいました!?

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