テラーノベル
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「………ニグさん…」
起きたばかりのうたいさんは、寒そうにしながら俺に抱きついた。
「………毛布いる?」
そう言うとうたいさんはこくりと頷いた。
おそらく一番あったかいはずの厚い毛布をうたいさんにかける。
うたいさんは普段から厚着をしてる、そうしていないと死んでしまうから。
それでもこうして寒がっている。
………そんなところも可愛いな。
誰にも渡したくない。俺以外の人と話してほしくない
そんな狂った想いを心の奥底に無理やり沈める。
駄目だ駄目だ駄目だ。うたいさんを怖がらせてしまう。
そんな姿は望んでない。
「………ニグさん。」
「どうしました?もしかしてまだ寒い?」
うたいさんは首を横に振って、俺の顔に近づく。
………うたいさんが何をするかわかったけど、遅かった。
口に残る温かい感覚を感じながら、うたいさんを見つめる。
うたいさんは暖かそうに眠っていた。
コメント
5件
にぐうた好きすぎる…
初コメ失礼しますm(_ _)mいい話すぎます…!続き楽しみです!
くっ……()