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目を覚ますと、日が落ちて夜になっていた
窓際の椅子に座ったまま
仕事の資料に目を落としている社長
休む時まで仕事をするのか…
と胸がキュッと締められた気がした
僕が起きた事に気付いたのか
こちらに顔を向ける社長
しかし、すぐに資料に視線を戻して
🐨「体調はどうだ」
と短く吐かれ
🦄「だいぶ良くなりました」
「ありがとうございます」と口にすると
「そうか…」と小さく答える社長
時間が気になり、時計に目を向けると
短針は8時をさしていた
🦄「すみません、僕のせいで夕食の時間が…」
🐨「仕方ないだろ、今から行けばいい」
といつもより優しく返され
少し驚いた
社長の後について部屋を出て
夕食を食べに行く
席に着くと、次々と様々な和食が出てくる
「いただきます」と言って
食べ物を口に運ぶ
どれも美味しくて幸せだなと思った
社長は、いつもと変わらぬ顔で食事を進めている
昔、僕がいつもナムジュナの分もお弁当を作って持って行くと
🐨「いつもありがとう」
と言って笑顔で言ってくれたっけ
屋上で2人っきりで食べていたあの時間は、幸せなひとときだった
🐨「ホソガの料理はいつも美味しいな」
とニコニコ笑ってくれていたのに
あの笑顔はどこに行ってしまったんだろう…
と悲しく思ってしまう
社長は、何も発す事なく食事をしている
この光景はいつもの事だが、いまだに慣れない
食べる顔を見るたびに、昔の笑顔と重なり胸が締め付けられる
🐨「ホソク」
突然名前を呼ばれ
驚いて顔を上げる
🐨「明日は、8時に朝食を食べ、10時半に旅館を出る」
🦄「分かりました」
🐨「体調が悪いなら早めに伝えろ」
🦄「はい」
社長は、それだけ言って
再び食事を始めた
そっけない態度に時々胸を苦しめるけど
社長が知るよしもない…
明日も仕事だ
早く戻って眠りにつこう…
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