テラーノベル
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🤍side
くるしい、くるしいよ。
吐き出される息は未だ熱を持ち、呼吸する度に何かが引っかかる。
身体は発散されない熱が行き交い、動くことすら出来ない。
…思い出されるのは過去の昔の話、。
思い出したくもない記憶の数々が映画のワンシーンみたいに鮮明に鮮やかに繰り返される。
見る度に考える度に吐き気が増して、何度も嘔吐いてしまう。
こんな弱い自分、思い出したくもなかった。
俺が普通の人間だったら。
何の変哲もない、ただの一般人だったら。
何度思って何度後悔を重ねただろうか。
…自分の性を何度恨んだだろうか。
“迷惑しかかけないΩの分際で”
…っ、ごめんなさい、
ごめんなさいっ、
ごめんなさいッ”っ、!!!
🤍「ひゅぅッ”“!!!、、」
息苦しくて呼吸することさえ億劫で。
突然広がった景色が色を持ち始める。
あーぁ、まだ生きてる。
白い天井に消毒液の独特な臭い。
額から落ちる汗は尋常ではない量でシーツを濡らしていた。
🤍「はぁッ”、…はっぁ、”ッ…..、」
?「…….ん?、おぉ、起きたんやなぁ、」
目線だけを声がする方向に向ければ。
一年生の体操服を着た男子生徒が立っていた。
🤍「ぁ、…..えっ、…..と」
💙「吉田さんから聞いてるで。俺は塩﨑太智!、…えっと、佐野さんの幼馴染みたいな?、」
にかっ、と顔を崩して笑う彼…、太智くん。
🤍「…やま、、なか、っ」
💙「柔太朗くん!、それも吉田さんから聞いたで!!、」
あ、敬語っ、と分かりやすく口を塞ぐ動作に素直だなと思う。
人懐っこくて誰にでも愛される塊?、みたいな典型的な子。
💙「どう?、体調大丈夫そう…なのですか?」
なんかカタコトだな、
あれ?、と馬鹿みたいにオーバーリアクションを取る感じ。
自然と笑顔になれるタイプの、
…絶対に良い子だ。
うん、と軽く頷き太智くんがいる方向と逆の方に目線を向ければ、
🤍「ぁ、ぇ…っ、じんちゃっ、」
俺の手をぎゅっ、と握って寝ている仁ちゃんがいた。
白いシーツの上にそれはまぁ、綺麗な顔で眠っていた。
握られていた手が暖かいと感じたのはこれが原因だったのか、
💙「…….。吉田さん、ずっと柔太朗くんのこと心配してたん、ですよ…??、」
よく見れば、仁ちゃんの目元は少し腫れており、あぁやらかしたなってすぐにわかった。
…また、迷惑かけた。
“この劣等生がッっ、!!”
🤍「………..っ、」
言われ慣れてるはずなのに。
こんなこと屁でもないのに。
簡単にフラッシュバックしては俺の心を蝕んでいく。
…忘れたいのに、忘れられない。
汚れた俺はきっと過去からも逃れられないんだ。
外からの風でカーテンが揺れ動く。
空はとっくに赤く染まり、日は沈みかかっていた。
…..もう、こんなじかん…、か
未だ胸あたりが締め付けられて苦しい。
吐き出す息ですら、重く感じる。
「あぁ、山中くん、起きた??」
ガラガラと音を立てて開く扉。
見慣れた先生の顔に少しだけ安心する。
「ご両親には一応連絡を…、」
🤍「しなくて大丈夫です。毎度ながらありがとうございます。」
「………..そっか。」
これもいつも通りの会話。
これ以上、俺のせいで迷惑なんて掛けたくないし無理言って普通の学校に通わせてもらってるから、
むしろ、保健室の先生には感謝してもしきれないぐらい俺のフォローをしてもらってる。
…有難い、な。
「そろそろ、帰れそう?、吉田くんも塩﨑くんも。もうこんな時間だし。」
💙「はっ!?、もうこんな時間やん!?」
分かりやすく、勢いよく立ち上がる太智くん。
俺も見かねて上体を起こそうとしたが、
🤍「…..ぅ、わ」
ベットに逆戻り。
見事に引き寄せられるように倒れた。
💙「ちょ、ちょ、。そんな身体やったら歩けへんよ、」
うっ、と喉から小さな唸り声が上がる。
身体が重すぎる。鉛みたい。
へばりついて離れない。
まずいな、これ帰れるかな。
💛「…….ん、」
🤍「ぁ、仁ちゃんっ、」
💛「…..へ、、じゅ、…たろっ、」
今にも零れ落ちそうなまるまるな目が俺を捉える。
その目は何時にも増して見開かれ、少々潤んでいた。
🤍「ごめんね、俺…….ぅわ、」
💛「…ばか、あやまるの嫌いっていった、」
🤍「…..んふ、そうだね、」
握られていた手を引いてくれて、上体がやっと起きた。
それを逃さまいとぎゅっと優しく、でも何処か力強く抱きしめてくれる。
💙「なんか羨ましいなぁ、…俺も混ぜてや!」
💛「ちょっ、!?」
がば、っと勢いよく飛び込んでくる太智くん。
何か犬みたいだし、先輩とかか関係なしに人の懐にすっと入ってくる、
まるでずっと一緒にいた…みたいに。
💛「おいっ、苦しいっ、!!」
💙「あったかいな〜〜、」
💛「おいっ!、先輩の話聞け!!」
💙「はいはい、吉田さんは1回黙ろうな〜」
またまた、力強く抱きしめられ本当に潰れてしまいそうになる。
え、てか、仁ちゃんと太智くんって元々仲良かった…のかな??、
「こらこら、吉田くんが潰れちゃうよ。」
💙「え?、あー、」
💛「あー、じゃない!!、潰れる!!」
てへ、と悪気もなく舌を覗かせる。
その光景に思わず、クスッと笑ってしまった。
なんか、兄弟みたいっ、笑
💛「何笑ってるんだよ!!、」
💙「おぉ!、柔太朗くんが笑ってくれた!!」
仁ちゃんもそれを見るなり安心したのか、俺の身体から離れる。
今さっきの温かさは消え名残惜しさが残る。
🤍「………ありがとう、助けてくれて。」
きっと、仁ちゃんがいなければ俺はまたあの傷を抉ることになってたはず。
💛「いや、…感謝されるようなことはやってない。むしろ、こっちが謝りたいぐらい、」
💙「いーや!、吉田さんは柔太朗くんのこと、自分を犠牲にしてでも助けようとしてたんやで!」
かっこよかったなぁ、ってうんうんと頷く太智くん。
あぁ、やっぱりそうだ、
仁ちゃんは…何時もそうだよね、
🤍「ほんとに、…俺の友達になってくれて、ありがとう、」
💛「大袈裟すぎ、…….おれも、だけど⸝⸝⸝」
💙「うわぁ、吉田さん顔赤っ、」
夕暮れ時、カラスがうるさいくらい鳴いてる。
下校の時間がとっくに過ぎた校舎の隅にある保健室。
🤍「これからも、迷惑かけるけど…よろしくね。」
💛「なんだそれ、別に死ぬ訳でもないんだし」
💙「吉田さん、素直にならな〜」
べしっ、とそれはまた大きな音で背中を叩く友達の姿に
ごめんと謝る気が無さそうに笑う後輩。
💛「てか迷惑とか思ってないから。なんなら、もっと俺の事頼れよ。 」
🤍「……..ぁ、」
💙「俺も俺も!、今日初めて会ったけど後輩とか初対面とか関係なしに頼ってほしい、のです!」
視界が少し掠れる。
なんで、なんで、そんな、
いま、俺が欲しがってた言葉をくれるの?、
💙「なら約束!!、絶対に周りを頼る!こと!!」
💛「なんだそれ、」
🤍「でも、………うん、約束…だね」
💛「え、まじ??」
消えない過去がある限り、俺はまだ前に進めない。
だけど、進む努力はしたい。
もう、立ち止まるなんてごめんだから、
💙「3人だけの約束やな!」
保健室の一室で笑い声が大きく響いた。
コメント
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💙さんいい人ですね 続き楽しみです
本当にすきです。 続きちょうたのしみに待ってます 初コメ失礼しました
更新嬉しすぎます… ほんとに、主様の作品大好きです…🫶 だいちゃんが敬語慣れてないの愛おしい。笑 好きっ💕 涙出てきました(?) 次回も楽しみにしてますっ!! ……タメとかっていいですか…?? 嫌だったら大丈夫ですっ!