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注意事項
〇シスコンはシスコンしてます。
〇全体的に笑いに走りました。
〇ちょっとキャラ崩壊してます。
〇謎テンションによる謎が入り混じってます。
〇オリキャラ出ます。
〇【新年早々】を読んでから本作を読む事をお勧め致しますが、別に読まなくても大丈夫です。
〇安穏?本作では瞬で消えますよ。
〇書いてるうちに日付変わってました。今日は1月1日です。1月1日です!
〇お年玉欲しいです。
以上の事を御理解の上、本作品をお楽しみ下さい。
おせちも食べ終わった元日の昼下がり。
愛華はどこからともなく小さめの箱を取り出した。
「愛姉さん、それはなんですか?」
小首を傾げながら和華がそう問うと、愛華はそっと微笑んだ。
「お年玉だ」
愛華はそう言って箱の中からポチ袋を取り出して、和華に渡した。
「わぁ!ありがとうございます!」
そんな和華のニコニコの笑顔によって生み出された穏やかな空気など、この家では瞬で消えてなくなる。
「あのような豪華なおせちの後にお年玉まで用意しているなんてっ……」
炎帝は歓心と敬愛と尊敬の眼差しを愛華に向ける。
「お年玉で、姉さんにいつか着せたいコスプレトップ10を買うか…」
人様にお見せできない、笑みを浮かべた鈴華の存在を掻き消す勢いで、炎海が声を上げる。
「俺にもお年玉頂戴!」
だが、愛華は即断った。
「お前ら、そんな歳じゃないだろ」
そしてそう言い放った。
「姉さん!お年玉(資金)があったら、うちが(姉さんの色んなコスプレを見れて)幸せになるの!!」
色々と言葉を添削しながら愛華に怪しすぎる理由を持ち出す鈴華。
「歳って!確かに鈴ねぇはヤバいかもだけどさ!俺はまだ若いでしょ?!158歳だよ?!!」
意地でも食い下がらない炎海の言い分はまだ分かる。
鈴華なんかは云々万年と生きており、炎帝や陸華、炎海、空炎は明治維新辺りに生まれた。と言う訳だ。
正直ドール達に年齢の話をしだすと、桁違いなものとなる。
「わかった。“おとしだま”をやろう」
呆れたように愛華はそう言って、彼らの言葉にとうとう折れたのだろうか、箱の蓋を開け、中身を取り出した。
「「しゃっー!!」」
炎海と鈴華の歓喜の声が重なり合った。
「ほら、“おとしだま”だ」
そう言って愛華が両手を差し出した2人の手の上に置いたのは、お餅だった。
「「??????」」
炎海と鈴華の脳内に体力のハテナマークが浮かんだのは言うまでもない。
「え?姉さん?」
「お年玉は……?」
目が点になった2人に愛華は平坦や声で告げる。
「言っただろう?“御歳魂”をやると」
お年玉がお金になったのは昭和辺りからであり、室町時代以前は『御歳魂』と言い、餅を渡していたのだ。
「餅、餅、……お、も、ち??」
炎海はロボットのような固くなった声で話す。
「む、室町、時代、より、ま、えの、や、つ……」
鈴華もまさか紀元の物を出されるとは思ってもいなかったようで、アワアワとしている。
それでもなお、希望を捨てられない炎海は、個包装の餅の袋を必死に見つめる。
そんな時、袋の裏に何かを見つけた。
炎海の持たされた餅には、小さく折り畳まれたポチ袋があった。
「愛ねぇ、もしかして、これっ!」
炎海の瞳は輝きを取り戻した。
「開けてみろ」
愛華にそう促されるままに炎海はポチ袋を急いで開ける。
そこには、確かに一枚の紙があった。その紙には、しっかりと、『毎日素振り1000回すれば来年はお年玉をやろう』と書いてあった。
「うちの方は?!」
鈴華も希望を捨てきれずにいそいそと餅の裏側を覗き見る。
そこには確かにこう書いてあった。『原材料名:もち米、愛華の愛情と呆れ 追記:毎週日曜日に滝行行き』何とも無情である。
「無慈悲っ!」
そんな風に嘆く鈴華と、合計の素振り回数を電卓で計算しては白目を向く炎海を他所に、炭の上で真っ白な餅は膨らんでいる。
「和華、砂糖醤油をつけます!」
「私は海苔がいい!」
「なら俺は、きな粉をつけたいです」
三者三様のリクエストをする和華や陸華、炎帝に愛華は優しい笑みを向け、焼けた餅を手渡した。