TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

おまもり

一覧ページ

「おまもり」のメインビジュアル

おまもり

4 - 第4話

♥

23

2025年07月27日

シェアするシェアする
報告する

ある朝のこと。

ピンポーン

ドンドンドン!

「な、何!?」

家の扉を強く叩く音。何度もなるインターホンの音。

モニターを見ると、知らない女の人。

お母さんが慌てて玄関に行った。

私はその様子をこっそりと見る。

「夢城咲いる?」「あ、あの、どちら様ですか?」「夢城咲いるの?いないの?答えて。」「どちら様ですか?警察呼びますよ?」「警察はこっちが呼ぶ方じゃないの!?夢城咲はルナを盗んだの!最低よ!」

母さんが顔に冷や汗を流してるすぐ先で、知らない女の人が声を荒げている。夢城咲は、おばあちゃんの名前だ。

「夢城咲は、ルナを勝手に盗んで、この家でのほほんと世話してんでしょ!夢城咲がいないならルナを返して!ルナを返して!返して!」

どういうこと?意味がわからない。ルナっていうのは誰のこと?

女の人が荒げた声を出して「ルナを返せ!」と暴れて家の中に入ろうとするのを、お母さんがなんとかおさえている。お母さんの体は今にも震えそうだ。

「夢城咲は、母さんは、今体調を崩して入院しています。帰ってもらえますか。」

お母さんはきっぱりとした声で言った。

「は…?じゃあ夢城明希は!?」

背筋が凍る。

「あの!帰ってください!」「」なんの騒ぎです?」

見ると、警察の人が立っていた。

あとから聞いたのだが、近所の人が迷惑な騒ぎになっていたので、警察に連絡したのだという。

女の人は交番に連れて行かれた。

ぎろりとこの家を睨みつけたまま。

何がなんだか分からなくて…どういう事だったのか分からなくて。朝ごはんはほとんど食べることができなかった。

「明希ちゃん?おーい聞こえる?」「うわびっくりしたー!天音どうしたの?」「どうしたのって…放送の時間じゃない?」

天音に時計を指さされる。

「うわっ、やばいそうじゃん!行ってくる~!」「……どうしたのかな?」

家に帰ると、お母さんがため息をつきながらぽつりとつぶやいた。

「それにしても、朝のは何だったのかしら……」「怖いよね〜。」「ルナってのも意味わからないし………」「ミャ〜オ」

ナグが鳴き声をあげてやってきた。

「よしよ〜し。……あっ。」「どうしたの?」「……あのさ、今日の朝来た人って…。」

その時はほんのちいさな思いつきだったけど。

私は思わず家を飛び出した。

「どこ行くの!?」「交番!帰るとき連絡するから!」私は走って市役所に行った。

なんだか自首しに行くみたいな感じだったけど、勇気を出して交番の中に入った。

「どうしましたか?」「あの…今朝、こちらに通報があったと思うんですけど……合ってます?」「はい。確かに通報がありました。」「その時に連れて行かれた女の人って、どこにいるかわかりました?」「すみません、目的は?」「夢城家のものです。朝我が家に訪ねた女の人とお話をしたいんです。」

なぜか話はするりと通り、朝の人を交番に呼んでもらい、話をすることにした。

ちょっと緊張。

この作品はいかがでしたか?

23

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚