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_その距離、あと10センチ。_
同棲生活、6日目。
日中は配信の打ち合わせと動画編集でバタバタしていた2人。
やっと落ち着いたのは、夜の10時過ぎだった。
「お風呂、先入っていいよ。」
そう言っておらふくんがバスタオルを手渡してくる。
ほわっとした笑顔と、無防備な近さに、おんりーの心臓が少しだけ騒いだ。
「……じゃあ、遠慮なく。」
湯気に包まれたバスルームに入りながら、おんりーは気づいていた。
最近、自分が“おらふくん”のことを目で追ってばかりいることに。
料理をしている背中も、笑っている横顔も、眠そうな瞬間さえも。
どこか触れたくなる。守りたくなる。だけど、その感情にまだ名前をつけられない。
その夜、ベッドの上。
並んで布団に入った2人の間には、クッションがひとつだけ置かれていた。
なんとなくできた“境界線”。
だけど、今日のおらふくんは、いつもより静かだった。
「……おらふくん?」
「ん、なに?」
「……なんか、元気ない?」
「……いや、大丈夫。ちょっと、今日寒いなって思っただけ。」
おんりーは黙って、自分のブランケットをそっとおらふくんの肩にかける。
そして、おもむろに言った。
「……クッション、もういらなくない?」
「え?」
「だって、寒いなら……もっと、くっつけばいい。」
そう言ってクッションをぽんと床に落とした。
ほんの数秒、沈黙。
おらふくんが、ゆっくりとこちらに体を向けた。
「……それ、誘ってる?」
「誘ってたら、どうする?」
「……嬉しいって思うかも。」
次の瞬間、おらふくんの額がそっとおんりーの胸元に寄せられる。
体温が触れ合い、距離がゼロになる。
静かな夜の中、2人の鼓動だけが重なり合うように響いた。
「……あったかいね」
「うん。君がいるから。」
言葉がもう、嘘じゃない。
触れることでしか伝えられない想いが、確かにここにある。
恋人じゃない。でも――恋よりも甘くて、近い何か。
その夜、おらふくんは、おんりーの胸の中で静かに眠った。
そしておんりーは、眠る彼の髪をそっと撫でながら、こう思っていた。
「君を守りたい。」
ただそれだけで、胸がいっぱいだった。
どうでしたか!次回もお楽しみに!
(タメてた分放出)
ではではおつら!✌!