sha視点
赤い煙に覆われ、冷や汗が流れる
これで鬼と会うのは3回目。
会う度に血の匂いが濃くなっている
銃弾はまだ沢山あるから心配することは無い
が、鬼を倒すとえみさんも怪我してしまう
初めて鬼を倒した時えみさんの腕に傷ができた
鬼が倒れ際に攻撃を当てたと思っていたが、2回目も腕から血が垂れていた
もしかするとえみさんと鬼は連動しているのかもしれない。
それが本当だったとしたら鬼を攻撃しずらくなる
…………どないしよ(汗)
や、まだ確定したわけやないから…な?とにかく今は前にいるであろう鬼を何とかせんと…!
鬼と距離をとり、銃口を標的に向ける
もう3回目だけどなれない。
ただ、人間は危機的状況になればなるほど自己防衛が強くなる生き物
一瞬で廊下に拡がった異臭に違和感をかんじなくなる
_________________
________いまだ
__スパン___
鬼が倒れ始めた瞬間に反対方向に走る
sha「よっしゃッ!行くで!えみさん」
em「はい!」
やっぱりえみさんの左腕には血が滲み出ていた
em「また切ってしまいました……戦力にもなれないくせに迷惑までかけてしまって……ほんとごめんなさい……」
sha「何言っとるんや…大丈夫やって!それより3度も腕切られて痛いやろ…」
包帯を巻いてあげながら笑顔で不安を誤魔化す
em「それが、全く痛くないんです、、気づいたら血が出てるんです」
sha「えぇ、感覚麻痺起きてるやん…」
確かに切れたのに気づかない時あるけどさぁ、3回連続はねーだろ?…それに 気づかないほどの傷の浅さでもないし……
これ以上鬼との戦闘は避けた方がええな、、とは言っても逃げきれないんよな〜……
sha「あ”あ”あ”ぁぁどーーしよぉ……」
つい弱音が漏れ出る
そもそも刀が未だに見つかってないのがおかしいんやッ…!全体が暗いからチェストの中見ずらいしよぉ…ロウソクとか……電気用意しろや…
あ〜なんかイライラしてきた〜暴れてぇ〜発作でそ〜〜
em「だ、大丈夫ですか?そんなに強く手 握ったら血出ちゃいますよ?、」
話しかけられたことで正気に戻る
今ここで暴れたりなんかしたらえみさんが危ない
1回深呼吸して落ち着こう
sha「ごめん ちょっと落ちt
………え?
それは突然鳴り響いた
心臓が一気に存在感を出す
em「………今…なんて…?」
急なことに脳も体も追いつかない
今のって、『あいつ』の声……?
em「あうと、…?まるでチーノさんが鬼に捕まってしまったみたいな言い方……」
「まるで」やない。これは…本当にチーノが捕まったんや………
てことは、鬼にされる
sha「…え、えみさん…俺らどーすればええんや…今何するのが正解なんや?…」
えみさんは何も言ってくれなかった。
動きも言葉も詰まる
アニメの主人公だったらすぐに助ける方法を思いついて動き出すだろう
でも俺は違う
何も無いところから新しい道を作れない
あぁ、だめや、、チーノを救えない
………この考えは俺らしくないな
こんな考えしてたら人気者になんて到底なれっこない
俺は自分をかっこええと思える事をするだけや
sha em「「2人を探そう(しましょう)」」
sha「意見は一緒みたいやな…!」
em「よっしゃ!やるぞぉ〜!!」
2人を探すということは、鬼を探すのと同じことだ
em「……とは言ったものの、、何処に行けばええんや…?」
sha「そりゃぁ 鬼の匂いをおって〜…」
em「そんな力ありませんよ、」
もし、その鬼がチーノやったら?俺はそれを撃つことができるんか?
em「こっちの道って、チーノ君たちが向かった方に繋がってた気がするんやけど…?」
sha「あ〜そーやったっけ?」
それを撃ったとき、えみさんは無事なんか…?
………そん時はそん時や!!なんとかなるやろ
em「まぁ、!なんとかなるやろッ!!」
sha「?!!〜〜ッせやなッッ!!!」
たとえ望まれない結果になったとしても、仲間を守る事に変わりはない
俺は銃弾をセットして 仲間 とこの場を後にした
3日間この屋敷を歩き回っといてよかった
おかげで行きたい所を目指して進むことが出来る
あとは運だ
em「こ、ここ周辺のチェスト、空きっぱなしになってますッ!!!」
sha「?それがどーした…………ハァッッ?!!!💡」
em「あの2人 中身を見たチェストを開けっぱにすることで目印にしてたんですよ!!迷子にならないように」
sha「あいつら天才すぎやろ…」
俺たちもやっとけば良かった
em「これを追えば2人に会える!」
一気に心が湧き上がる
2人は小走りで蓋の空いたチェストを追った
em「ハァ…はぁ、はぁ…そろそろ見つけないと手遅れになりそうな予感がします…」
sha「それな、スピードあげた方がええかも…」
スピードを上げるために大きい1歩を踏み出した途端、廊下の雰囲気が変わる
辺りは赤く、錆び付いた匂い……
これで4度目だ
この空間に包まれると不安と恐怖に包まれてたが、今回は違う
やっと会える。この気持ちでいっぱいだった
鬼の恐怖なんて忘れて無心で匂いの濃くなって行く方へ走った
あの角を曲がれば……
ダ、ダ…ダダダダダッ
どんどん前に進む
em「シャッッしゃおさんッッ!!!」
とっさに後ろを振り向く
そこには くったくたになりながらも必死に追いかけてくれたであろう姿があった
em「これ、銃弾のかえです……ここからは慎重に行きましょう」
sha「せ、せやな…!」
ちょっと取り乱してしまった、 ここを曲がったら鬼がいる可能性の方が多いんやから…慎重に
……ここでカッコつけないでどーするんやッッ!?!!
こここそドカーンと登場せんと!!
sha「やっと見つけた!!!」(大声)
em「エ、」
き、決まった…ドヤァァ
sha「いや〜ついつい」テヘテヘ
em「それで鬼に攻撃されてたらどーするつもりだったん??!!」
syp「あのー、、」
sha「おぉ〜ショッピくん!無事でよかった!!」
来てくれてありがとう!!って言葉を期待していたが出てくる様子がない
ショッピはうつむいていた
心配そうに下を見ているので目線を追うと
そこには
震え泣きながら自身を抱きしめるチーノの姿があった
抱きしめているようにも見えるし、自身を守っているようにも見えるその姿は俺らを不安へと叩き落とす
em「チーノさんッ!!」
青ざめながらもチーノに駆け寄ってく
sha「チーノに何があったんや…?」
ショッピは言葉を詰まらせる
すすり泣く音 血の匂いが広がる
syp「今、チーノは自身の 過去 を見てる」
syp「このまま過去に負けて心が折れてしまったら、チーノは鬼になってしまう」
em「そんな…」
間に合わなかったか…
sha「どーしたらチーノを助けられるんや?」
syp「紅を倒すしか…」
sha「べに?」
syp「俺らをここに連れてきた奴です」
sha「あぁ〜いつも脳内に話しかけてくるやつか?!!」
ん?なんで知ってるんや?
em「はやく…早く見つけんと……!」
見つけたいが……
sha「その前に近くに居る鬼をどーにかせんとな」
syp「え」
続く
ここまで読んでくださりありがとうございます
チャンネル乗っ取られて死ぬほど心配でしたけど、無事取り戻せたみたいで安心しました
白昼夢も今とんでもなく面白いですよね
投稿頻度も近くて毎度悶絶してます
と まぁ、次回もお楽しみに☆
誤字ってたら教えてください🙇♀️