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“ピンポーン” 私はいつもどうりのごとくインターホンを鳴らした。
「こんにちは。先程ご連絡いただいた声帯精神科です。」
インターホンごしに話した。インターホンからは何も帰って来ない。
「… ありがとうございます。」
機械音のような女性の音が聞こえた。柴田さんはいつもこんな感じだ。
もし声がでなくなった場合に入力したら音声が流れるアプリを持ってる。
でも社長がこの機械を進めたのだ。それは、社長がぶり返すような患者だと考えたから。
特にネガティブな人とか、自律神経が乱れてる人はぶり返し起きやすい。社長が私に言ってくれたこと。
このことは、私にとっても患者にとっても、大事にしていかなくてはいけないことだ。
“ガチャ” 柴田さんが住んでいるアパートのドアを重そうに彼は開けた。ぺこと小さくお辞儀をした。
「お久しぶりです。柴田くん。」
社長がお辞儀をしたあとに呟いた。
「こんにちは。えっと…私のこと覚えてます?」
正直心配だった。私は直接彼とはあまり話したことがない。
いつも受診(?)をしているのは社長だったし、
私は横で資料に書いているだけだったからだ。
彼はこくと頷くだけだったけれど、そこには感情がちゃんとこもっていた。