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ドドドドドド…
下から響く大きな足音に仕事中の社員達は動揺する
🇮🇩「おい、誰か見に行ってくれないか?」
社員「流石に不法侵入ですよね…」
訳もわからず部屋から出ようとした瞬間
「えっ…」
ドアを開けた目の前にはたくさんの人々が立ち構えていた。彼らは銃を携えている
🇮🇩「おい、何が起こっ…は?」
「そこを動くな。大人しくすれば命は奪わん」
後ろから聞こえる指導者らしき声。でもこの声は聞き覚えがあった
兵士を退けてインドネシアの目の前に現れたのはーー
🇮🇩「…日帝!?」
日帝「やぁインドネシア。君と取引をしたい」
🇮🇩「と、取引…?」
不適な笑みに、刀を構えている様子。嫌な予感しかしない
日帝「そう怖がるな。お前をオランダから独立させようと思っててな」
🇮🇩「…独立?」
確かに前からオランダから早く独立して一人前の会社を経営していきたい願望はあった
🇮🇩「本当か?お前が支配するんじゃないだろうな」
日帝「あぁもちろん。でも一つ条件がある」
🇮🇩「条件?」
日帝「独立できたら大東亜共栄圏に入ってもらう」
大東亜共栄圏。初めて聞くその言葉
でも共栄と言ってるけど支配なんじゃ…
日帝「安心しろ。今の保安同盟のようにお互いが対等な立場でやって行くのだ」
🇮🇩「…不当な扱いを受けないって保証してくれる?」
日帝「あぁ、これは断言してやる」
🇮🇩「わかった…その取引…飲んでやるよ」
構えていた銃を置き、丸腰の状態で日帝と握手をする。社員達は動揺し、インドネシアの耳に話しかける
「ちょっと…どうするんですか!」
🇮🇩「思ってたんと違ったらすぐ抜ければいいだろ?」
「そ、そうですけども…」
日帝「取引成立だ。こちらについてこい」
俺は日帝を信じ、社員と共に日帝軍について行ったのだった
🇬🇧「…いつ攻め込みましょう…」
時は変わってここはイギリスの本部。膠着状態にあった英仏とナチスはいつ開戦してもおかしくない状態であった
そこに一つの電話がかかった。出てみると
🇳🇱「大変だイギリス!日帝にやられたよ…」
電話越しに息を切らしてるのがわかるまま電話をかけてきたのは隣街のオランダであった
🇬🇧「オランダさん…一体何が?」
🇳🇱「俺のインドネシアを…取られた!」
🇬🇧「はっ?」
隣街で大戦が開戦したこともあり、争い事を避けるため連絡を取ろうとしたオランダだったが連絡がつかず、原因を掴めぬまま、インドネシアが日帝に取られたことニュースで知った。
🇬🇧「そ…んな」
次々に起こる日帝の悪道。もはやイギリスの心はーーー
🇳🇱「放心してる場合じゃない!あいつはお前の知る日帝じゃなくなったんだぞ!まずは
なんとかして三強同盟を止めなければならないだろ!」
🇬🇧「…。」
🇳🇱「君の救援を待ってるからな!」
そう言ってオランダは電話を切った。
イギリスは考える。そして日帝が保安連盟を脱退した時に言った言葉を思い出した
「貴様らは支配が許されるのに…なぜ私は駄目なのだ!なぜ否定する!」
あの時出してしまった判決が日帝を狂わせたのなら…私らに憧れたから狂ったのか…
いずれにしろ彼が狂った原因は私たちが深く関与してることに変わりはない
🇬🇧「ならば…私たちの手で止めなければ」
これ以上彼が狂わぬように、止めなければ
イギリスは兵を動かすことを決意した
一方その頃、フランスはナチスに侵攻されていた
ナチスの兵士の圧倒的な電撃戦術により、フランス軍は抵抗できるはずがなく
簡単に奥へと侵入され、今はフランスとナチスがお互いに向かい合っていた
🇫🇷「…命だけは助けてくれ!権益も全てお前にやる!」
銃も捨て、丸腰の状態をアピールしつつ、降伏
しようとナチスに言う
ナチスはしばらくフランスを見つめた後
卍「…ハハッ」
🇫🇷「どうしたんだよ」
卍「俺がそんな甘っちょろい取引に乗ると思った?」
それを言われた直後
ドゴッ!!!!
肉体を殴る痛々しく、鈍い音が響き渡る
🇫🇷「あっ…カハッ…」
思いきり急所を殴られた衝撃と痛みでフランスは蹲る
そのままナチスはフランスの体を蹴り始める
卍「お前らは散々好き勝手しといていざこうなれば命だけは助けてくれと?馬鹿馬鹿しい」
動けないフランスに対してナチスはどんどん追撃を加える。踏みつけ、蹴り飛ばす
フランスの体は段々と赤くなって行った
卍「親父は膨大な借金を残して死んでいった…
そして市民は不況で苦しんでる…
お前らが創造してる以上に、街は変わり果てたんだよ!」
金を得るため身体を売る者。犯罪を繰り返す者
仕事を見つけようと必死にアピールする者
保安連盟が知る以上に、ナチスは街の悲惨な様子を知っていた
卍「だから俺がクソッタレな保安連盟をぶっ壊して…市民全員が幸せになれる組織を作ってやんだよ!」
🇫🇷「うぐっ…でもっ…他にも方法は…」
卍「こうでもしないとテメェらは聞かねぇだろ!」
トドメと言わんばかりに大きな蹴りをフランスの腹部に打ち込む。ついにフランスは動かなくなった
卍「はぁ…はぁ…まだ息はあるか」
意識の失ったフランスを運び、外に出る
既にナチスの兵士たちがフランス兵士たちを捕らえて待っていた
卍「よくやった。フランスはここに落ちた。
目標達成だ」
フランス陥落のニュース。ついに主戦力となる
兵士たちがいる会社はイギリスとユーゴスラビアだけになってしまった
さらに日帝はインドシナやマレーシアも支配下に置き、どんどん勢力を強めて行った
🇬🇧「…本格的にまずいです」
ユ「次は俺たちだ。でも日帝とナチスで攻められたらひとたまりもない。ここはいっそのこと降伏を…」
🇬🇧「…待ってください。あの人がいますよ」
その男とはソ連であった。かつてポーランド侵攻の時にナチスと同盟を結んだがあれ以降
関わりはほぼない。なんなら少し対立状態にある
🇬🇧「彼を利用しましょう…」
ユ「それはいいアイデアだな。あいつは兵力が
保安連盟の中で1番多い。味方につけたい所だ
でもどうやって?」
🇬🇧「私に任せてください」
数日後、ソビエト連邦会社本部…
ポーランドの権益ももらい、隣街のバルト会社を買収したソ連は穏健に過ごしていた
ソ「英仏、ナチスが勝手にやり合ってお互いつぶし合えば美味しい思いができる…」
社員「た、大変です!」
勢いよくドアを開けて入ってきた同志。
なにやらとても慌てている
ソ「同志よ、なにをそんなに急いで」
社員「ナチスが…我々の支援会社を攻撃したとのこと!」
ソ「…は?」
あくまでも相互不可侵の約束をしていたはずがあまりにも早く破られ、理解が追いつかないソ連。ナチスに電話するも応答しない
ソ「何故だ!俺の計画に気づいたのか…?」
卍「ソ連よ…いくらなんでも俺が汗水垂らして手に入れた権益は横取りさせねぇよ?」
兵士たちの間でソビエトがフランスの権益を狙っているとの噂を聞いた。彼とは不可侵条約を結んでいるが関係ない。あくまであれは建前上の関係。それにここでソビエトの権益も回収して仕舞えば、一石二鳥だ
それに…ソ連は後々脅威になるから今のうちにやってしまった方が良い
そこで油断してるであろうソビエトの支部に
奇襲を仕掛けることとした
卍「…冬までには決着をつけないとだな」
極寒の環境下で鍛え上げられたソビエトの兵士たちは冬になっても攻めてくる。対してこちらは冬になればほとんどの武器が使えなくなる
卍「この戦はスピード勝負だ。行くぞ!」
同じ頃、日帝も一つの動きを始めようとしていた
日帝「米英どもめ…」
沢山の欧米下に置かれた会社達をどんどん解放していったせいでナチスやイタ王からの武器支援が妨害されるようになってしまった
さらに…
「これ以上街を蹂躙することは市民にとっても害である。一刻も早い撤退をしろ。今ならまだ
生きて戻れる。これ以上抵抗するようなら
イギリスがお前を殺す覚悟で向かう」
アメリカからの手紙であった。何度も送られてきたがおそらくこれが最後通牒だ
日帝「…関係ない」
最愛の人が私を殺しにかかってきようが構わない。私はもう迷わないと決めたのだ
日帝「…私の覚悟を見せつけてやろう」
私は通帳を破り捨て、兵士たちに指示を出した
🇺🇸「今日は数日ぶりのいい天気だな。
それにしても日帝の奴…あの勧告受け入れると
いいな…」
窓から見える綺麗な太陽を眺めながらつぶやくアメリカ。そこにーーー
🇺🇸「ん?あれはなんだ…」
ドオンッ