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晴天の中響く爆撃音にアメリカの兵士達は動揺する
放たれたのは少量の手榴弾
アメリカは事態を確認するため、音の方向へと駆け寄る
🇺🇸「なんだ…テロか!?」
階段を降りていくと負傷した兵士達が見える
胴体に傷を負っており、お互いに紐で縛ったり
して出血を止めようとする
兵士「アメリカさん!これは一体何事です!?」
🇺🇸「俺にもようわからん!今外に出て見てくるからな!」
玄関に出ると複数の兵士らしき人物がこちらの建物に向かって爆弾を投げている
🇺🇸「おいお前ら!人の建物に何してやがる!」
謎の兵士1「当事者は何も知らず…か」
謎の兵士2「これはお前が送った通帳の返信だと覚えておけ!」
そういうとさっさと狭い路地裏の中に彼らは逃げていった
“通帳”
その言葉にアメリカはピンときた
そして確信する。これは確実に日帝の仕業だ
すぐさまアメリカはイギリス達に日帝から奇襲攻撃を受けたと連絡した
🇬🇧「無事で何よりです…貴方も共に戦いましょう!」
🇺🇸「もちろん…明日親父のとこ行って作戦会議を立てよう…ん?」
電話をしている最中、アメリカの耳に一つの情報がはいる
🇺🇸「…は!?」
思わず大声で叫んでしまい、イギリスの耳に
衝撃を与える
🇬🇧「何があったのですか!?」
🇺🇸「畜生…やられたよ。日帝の攻撃のせいで
俺の大切な部下が2人亡くなった」
彼の情報によれば、その2人は偶々爆弾が落とされたところの近くにいてしまい、ほぼ即死状態だったという
🇺🇸「許せねえ…」
電話越しに声が震えている。怒りが湧き上がっているのがイギリスにはよく伝わる
アメリカは電話を切り、わずか1時間後にイギリスの元にやってきた
🇬🇧「早かったですね」
🇺🇸「あぁ…これは絶対に許されない。前例のない 宣戦布告なしの奇襲攻撃。
」
その日、アメリカは街中に声明を発表した
「今日は我々にとって忘れられない日になるだろう
そして今日は悪質な三強枢軸を滅ぼす嚆矢となることを。市民よ立ち上がれ!彼らの野望を打ち砕くのだ!」
市長候補が本気を出した。市民はそう感じた
そして彼の力強い演説に心を奪われる者もいた
こうして、最終的な勢力が
枢軸側:日帝、ナチス、イタ王
連合側:アメリカ、イギリス、ソ連など
になった
卍「とうとうアメリカまで来やがったか…」
イタ王「あいつは先の列強大戦で大活躍したからね…これから苦しい戦になるんね」
日帝「今思えばすまない…私の勝手で取り返しのつかないことを…」
卍「謝る必要はない。それでも奴らを打ち負かしてやろうぜ?」
イタ王「これで勝ったらĪō達は伝説なんね!」
彼の突発的な行動を咎めることなく、励ます2人
日帝「ありがとう…何か恩返しをしたいものだ」
「恩返し」という言葉を聞いた途端、2人は日帝に何をさせてあげたいか考え始めた
しばらく考え込んだのちにーー
イタ王「じゃあĪōに特大ぴっつぁ買ってきて欲しいんね!」
日帝「そんなものでいいのか?」
イタ王「Īōはぴっつぁと2人がいればいいんね!」
卍「その…俺は…」
中々言い出せないナチス。イタ王は何が言いたいのかそれなりに伝わっているが日帝は首をかしげる
日帝「おい、早く言ってくれ。明日からは奴らとまた戦わないといけないのだから」
卍「この大戦が終わってからでいい…
**お前に見せたい景色がある!**だから3人で行かないか?」
日帝「見せたい…景色?」
イタ王「Īōとナチスは知ってる、とある景色なんね!でも秘密なんね」
日帝「ケッ、もったいぶりかよ」
教えてくれず、少し拗ねてしまう日帝
それを見た2人は日帝に謝った
卍「す、すまん…でも楽しみにしててくれ!」
日帝「応…」
それからというもの、枢軸組の予想通りにアメリカは彼らが支配している建物に攻撃を加え始めた
まず彼が目標としたのは、日帝が支配している
インドネシアやインドシナの解放であった
🇮🇩「アメリカ強すぎないか!?」
社員「彼らはイタリア王国以上の膨大な資源があります!抗戦するのは良策ではありません!
🇮🇩「しかし…ここで降伏したら日帝の恩を踏み躙ることになるぞ」
実はインドネシアが日帝に支配された以降、
酷い扱いをされることはなかった
武器の支援、社内の整備、お互いに援助し合っていて、オランダにされていた行いよりもはるかに良いものであった
社員「じゃあこのまま私たちに死ねって言うんですか!?」
🇮🇩「そう言うことでは…」
プルルルル!プルルルル!
電話の音が鳴る。相手はインドシナだった
🇮🇩「こっちは今忙しいんだよ!」
ナ「済まないが、早く降伏した方がいい」
🇮🇩「お前!日帝の恩を…」
ナ「戦況は変わったのさ。枢軸組が劣勢になってきてる」
🇮🇩「そんな情報どこから…!」
それは、連合側のプロパガンダなどではなく、
れっきとしてた事実であった
ナチスやイタ王はソ連を本社まで追い詰め、あと一歩のところまで攻めたものの、命を惜しまない
ソ連の人海戦術により押し返され始めた
日帝はアメリカに奇襲攻撃に成功し、勝利への波に乗るはずだった
だが良かったのは最初だけ。日帝よりもはるかに多い兵数、兵器。そして士気
インドシナはいち早くアメリカに降伏し、
大東亜共栄圏より離脱したのだ
なお、このことが枢軸側に伝わることはなかった
🇮🇩「そ、そんな…」
ナ「都合の悪い情報は流さない。世界における暗黙のルールだがな、もう奴らも終わりだ」
🇮🇩「降伏したらしたで酷い目に扱われるんじゃ…」
ナ「安心しろ。
アメリカさんは日帝、ナチス、 イタ王を滅ぼそうとしてるだけでお前みたいな支配下に置かれている奴らは危害を加えるつもりはない
俺がその例だろ?さらに俺が仲介役になってやるよ」
🇮🇩「…。」
黙ったままインドネシアは電話を切った
そして、同日アメリカに降伏し た
イギリスやソ連はナチスに拉致されているフランスの解放を目指した
捕縛したナチスの兵からフランスの場所を聞き出し、向かう
🇬🇧「なんかあっけないですね。枢軸は」
ソ「しらねぇのか?イタ王やナチスの兵士達はほとんど一般市民なんだぜ?」
🇬🇧「そうなのですか!?」
ソ「ああ。契約で繋がってる俺らと社員とは違い、所詮は彼らの魅力に惹きつけられた人間だ
全てが全てってわけじゃないが忠誠心はそれほどない。寄せ集めとはそういうことだ」
🇬🇧「…寄せ集め」
ソ「そんなことを言ってるうちに目的地に着いたぞ?」
着いたのはボロボロな廃墟。情報によればここの地下室にフランスが捕らえられているらしい
隅から隅まで探し、地下室へつながる鍵を探す
しかし一向に見つからない
ソ「やっぱナチが持ってんのか…?」
途方に暮れるソ連。しかしイギリスは鍵穴をじっと見つめている
ソ「何見てんだ?穴を見たって何も変わらないぞ?」
🇬🇧「ちょっと待ってくださいね…」
ポケットから取り出したのは自分の鍵。
それを鍵穴に差し込んだ瞬間ーー
🇬🇧「やっぱり開きましたね」
ソ「な!?何故そんなことができる!」
🇬🇧「…長年の経験ですよ」
ずっと昔、アメリカを閉じ込めていた時に鍵穴について詳しくなったからなんて言えないですけど…
何はともあれ、無事鍵が開き、奥へと進んでいくイギリス達。
二重のドアを開いた先に待っていたのはーー
🇬🇧「…フランスさん!」
🇫🇷「ん…え?」
🇬🇧「私です!イギリスです!」
🇫🇷「い…ぎ…りす?」
ずっとここで放置されてたせいか言葉の羅列が回っていない。水も、食料も得られずただ寝ていただけかもしれない
🇬🇧「早く治しましょう!」
フランスをおんぶし、急いで地下室を出る
外にいたソ連軍がナチスと戦闘してくれたおかげで安全に避難することができた
フランスの救出は枢軸組をさらに追い込んだ
日帝「そろそろ潮時か…」
度重なる戦闘に、兵もだんだん疲弊しようとしている。さらに兵糧も連合軍の妨害により
尽きる寸前であった
卍「…一つ提案がある。一か八か俺たちは二手に分かれて、兵力を立て直す。そしてまた合流することだ」
イタ王「でも戦力が分かれるからより死ぬリスクも…」
卍「だから一か八かなのだ」
リスクを取ってまで再起を図るか、いっそのこと降伏するか…
日帝「…申し訳ないがここまできた以上、奴らに降伏するのは気に入らん 後者を選択させてもらう」
日帝の選択に2人は悩む。しかしーー
イタ王「確かに!まだ終わったわけではないんね!二手に分かれて再起を図ろう!ナチ!」
ナチスはずっと黙り込んでいる
イタ王「ナチ!考えている時間はないんね!」
卍「…わかった。そうしよう、だが…」
2人「だが…?」
卍「絶対に生き残るんだぞ。約束したんだからな」
日帝「何を言ってる、約束は約束だぞ?守らずに死ねるか!」
不安げなナチスを肩を叩いて鼓舞させる日帝
3人は1週間後の深夜にこっそり二手に分かれ連合軍の追手を逃れようとする作戦を立てた
日帝は自分の会社に残り、兵器を整える
日帝「(もし捕まったらその時は死だ…あの米帝を怒らせたのだからな)」
「ナイチー…寝れないよ…」
日帝「おぉ、パラオか。怖い気持ちはわかる
でも寝ないともっと嫌な目に遭うぞー?」
🇵🇼「じゃあ一緒に寝てくれる?」
日帝「いいぞ」
自慢の子守唄でパラオを寝かせ、パラオの
気持ちよさそうな寝顔を眺める
「(この子達だけは…守らなければ)」