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世界を敵に回しても _ Boyside .
⇢ start.
「 … 信じてたのに 」
「 私だって信じてたよ 。」
「 なんで 、”また” 俺を助けたんだよ 」
そう聞くと 、君は少し困ったように笑った 。
「 … そうしたいと 、思ったから 」
「 なんだよそれ… なにか変わったかもしれなかったのに 、」
「 関係ないよ 」
どうして 、
そんなにも落ち着いた声なのだろう
「 関係なかったんだよ 」
君は自分に言い聞かせるように
もう一度 、ゆっくりと言葉を繰り返した 。
落ち着いた声とは裏腹に 、
君は今にも泣きそうだ 。
どうして 、
辛そうなのに笑顔を作るのだろう
これじゃあ 、
俺よりも君の方が辛そうじゃないか 。
「 … ね 、撃たないの?」
君は俺の目を真っ直ぐに見て 、
俺の手に握られた拳銃を指さす
「 このままじゃ君 、死んじゃうよ ?」
俺が死ぬかどうかなんてどうでもよかった
君に生きて欲しいって心の底から思った 。
だけど 、
俺が今 、ここで拳銃を降ろせば
きっと君は今よりも悲しそうな顔をする
何故かそう感じた 。
「 …ごめん 」
そんな俺の言葉に君は小さく笑った 。
銃声と共に紅い鮮血が飛び散り 、
目の前を1つの影が倒れていった 。
ごめん
なんて言えばいいのか分からなくて
咄嗟に出てきた言葉 。
もっと他にあったんじゃないかと
今更ながらに考える
視界がぼやけて 、
世界で1番愛した君の顔が見えない
神様はどうしてこんな仕打ちをするのだろう
バッドエンドが約束された未来に
どうして
恋心を抱かせたのだろう
どうして
彼女と巡り合わせたのだろう
来世ならきっと _
また別の設定で出会うことが出来れば _
そう信じて 、何度も何度もやり直してきた
世界を敵に回してでも君も守ったこともあった
世界の最後まで一緒に居たこともあった 。
それでも 、やっぱり駄目だった 。
結末は変わらない 。
そして 、
何度 、同じ結末を迎えようと
最期の君が笑顔な理由は
未だに分からない 。
次こそは 、 こんな結末を終えずに
「 よかった 」と2人笑顔で笑い合いながら
その理由を聞きたい
Boyside _ fin.