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ある孤児院の施設のなかの廊下に1人の男の子がいた。男の子の肩には、人の腕のような形のものがのっていた。男の子はなにか、独り言を話しているようにも見えた。静かな廊下。時々あるドアには職員の名前が書いてある。その職員の仕事場だ。立ち止まることなく、奥へ進んでいく……。
「ねぇ、イマジナリーフレンドさん…?ここであってる?」
セオドアは、人の腕のような形のものに話しかけている。どうやらこの子のイマジナリーフレンドみたいだ。
「ああ、あってる。このシャッターの先だ」
機械のような見た目なのに、安定している声で答える。
「でも、開いてないよ?」
「この道具を使うんだ」
どこから出したのかはわからないが、グラブパックを男の子に差し出す。
「これは…。まぁいいや。このレバーを引いて、青と赤の手のところに置けばいいんだよね?」
「そうだ。さぁ、やってくれ」
シュッ!
同時に両方のレバーを引くと、手の形をした道具が前に飛び出した。
しかし、その瞬間、一瞬目の前に光が見え、ビリリと音がした。
失敗した。セオドアの身体に電気が走って、気絶してしまったのだ。そのあと、倒れて壁に頭を打ちつけてしまい、血が大量に出てしまった。
「…まさか、そんなはず……」
腕のような形をした機械、プロトタイプは、なにが起こったかわかっている。そして、セオドアをある職員の部屋にズルズルと引きづって行った。なぜそんなことをしたのかはわかない。プロトタイプは、またどこかへ行ってしまった。