※この物語はフィクションです。
実在の人物及び団体、事件などとは一切関係ありません。
「死は終わりではない。草麻さんに伝えないといけないことがあるんだ」
〈File71:沈黙の告発者〉
「お待ちしてました、草麻さん」
「どうも……」
草麻さんが再び事務所の戸口に立ったのは、あれから2日後の平日のことだった。
いかにも重たげに膨らんだキャンバスバッグを抱きしめている草麻さんを、応接スペースへと案内する。
こうして草麻さんに会うのは、ほんの10日ぶりくらいだった。
なのに草麻さんの身体が、以前よりひと回りほど小さくなってしまったように見えた。
目が落ち窪んで見えるのは、長い前髪が陰を落としてることだけが理由とは思えなかった。
草麻さんは小さく一礼してからソファーに腰を下ろす。
バッグを手放してもなお曲がったままの背中が不憫だった。
準備していたお茶を運び、私********************
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