ピピピッ、ピピピッ
緑「ん”ん〜…」
カチッ
うるさいアラームを止め、また寝ようとした。だけど、夢に出てきたあいつの顔が思い浮かんだ。
昔は可愛い系っていう感じやったんに、しかもあの頃はもっと、明るくて、うるさくて元気があって、目に見えて優しいやつやったんに。今は全然違くなっとる。
まぁ、年齢を重ねていくうちに変わるわな。いろいろと。そんなことを考えてるうちに頭が冴えてきたようだ。…さすがに転校初日から遅刻はやばいからな〜、準備するしかねぇかぁ〜。
ガラガラガラ
緑「はよーざーす。」
先「おーい、ぷり。ちゃんと挨拶しろ〜、おはよう。」
他にもふざけた挨拶のやつおるやん。「っす。」とかよりもいくらかマシやろ。注意しろや、なんてキレながらも教室に入ると、黄がいた。
黄「あ、ぷりちゃん。おはよう。」
相変わらず、無表情…いや、正確にはマスクと眼鏡をしてるせいやけど、そう見える。
緑「ん、はよ。はぇーな、」
黄「まぁね、」
緑「今日、一緒にお昼食べん?」
黄「いいけど…俺の友達もいるよ、?」
緑「それでもええわ。」
黄「分かった。」
意外と一日は早く、昼休みの時間が来た。
〜屋上〜
?「あ、!黄!遅かったね、!っと、その子は、?」
そこにはこれまた派手髪、4人がいた。1人は好奇心で俺を見ている。その他のやつは怪訝な顔をしてたり、俺を睨みつけていたりする。
黄「この子はぷりちゃん。転校して来た子だよ。そんなに警戒しなくても大丈夫!」
?「…あっきいがそう言うなら大丈夫だね、!僕はけちゃお!よろしくね、!」
緑「おん、よろしく。」
?「え!?君関西弁なん、!?実は俺もやねん!よろしゅうな!あ、俺はちぐさって言うんよ。」
今、耳にすごい響いたな。ていうか、さっきまで普通に標準語で喋ってへんかった?
緑「よろしく。」
黄「ちぐちゃんは中3の頃に引っ越してきたもんね。」
青「そやねん。なかなか抜けんくて大変やったなぁ…」
いや、今も抜けてへんやん。
?「俺はあっと。よろしくな。」
は、?めっちゃイケボやん。こいつ。
緑「よろしくな。」
紫「…俺はまぜ太。よろしく。」
一番警戒心強そうなやつがこいつ。会った瞬間睨みつけてきたことと、今でも俺を敵対している目で見てくる。
黄「もう、まぜち!そんな警戒心強くしないの!ていうか、時間ないからはやく食べるよ!」
皆マスクや眼鏡をしていて、正確に顔を見るのは初めてだ。どんな顔しとるんやろ。
…!?めっちゃイケメンやん。いや、可愛い系統もおるけど、大体はカッコいい顔をしとる。は、?これでモテへんのおかしいやろ!!
緑「みんなカッコいい顔してるやん。なんでマスクとかしてんの?」
黄「みんなそれぞれ理由があるんだよ〜、」
緑「そうなんや、」
まぁ、話したくないこともあるやんな。俺だって答えらんないもんあるし。(結構)まぁ、そんな話は置いといて、
…あっきいの弁当、美味そうじゃね!?
黄「食べる?」
緑「は、?」
黄「いや…思いっきり口に出てたから…、」
青「あっきい手作りだったよね?」
黄「そうそう、!」
手作りでこのクオリティはやばいんやけど…。てか、独り言でてたん恥ず…。
黄「はい、!どうぞ!」
緑「ありがと、」
パクッと一口で食べてみる。あっきいに渡されたのは卵焼き。甘くフワフワした暖かい味だった。
黄「…ぷりちゃん、?大丈夫?」
緑「ん、?なんで?」
黄「いや、涙目だから…」
緑「あぁ〜…俺花粉症やねん。」
ホントは違う。母さんが作ってくれた味と似ていたから。懐かし…こんなことで泣くはずじゃなかったのに。あっという間にお昼の時間は過ぎ去り、帰る時間になっていた。あっきいとまたあのメンバーで帰るらしい。
桃「あっ、あっきい来たよ〜!!」
赤「じゃあ行くかぁ〜、」
黄「ごめんごめん笑先生の話長くて〜」
紫「どうせあっきいがうるさくしてたんだろ〜?笑
黄「いや俺教室では静かだし!」
青「wwwwwww」
そんな会話を横で聞いてるとなんだか昔に戻ったような感覚だ。でも、俺らは偽りの関係。友達じゃいられない。
黄「…?ぷりちゃん、大丈夫、?」
緑「おんwあっきいいつも猫かぶってるもんなぁ〜w」
黄「ぷりちゃんまで〜!!俺に仲間はいないのぉ〜!?」
緑「wwwwwww」
あぁ、あと数分で家に着いてまう。家に帰ると誰もいなくて、ただ冷たい部屋が待ち構えてる。そんな淋しい部屋に帰らなきゃいけない。
そう考えていた束の間に着いてしまった。
緑「じゃっ、俺ここだから!」
黄「またね〜!」
紫「じゃあな。」
青「バイバーイ!」
赤「またな〜!」
桃「バイバーイ!」
…こんな返答が返ってくるのもいいな、なんてね、
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