やはり逃げたか。俺の勘は的中した。
お兄さんが服を着た時点でおかしいと思った。
布団を洗って欲しいなら言えば良い。
自分から洗いに行くなんておかしい。
『哀れなこと』
俺はクスッと笑ってしまった。あいつは必死に逃げているが俺にはわかる。
『まさかここで役に立つとは』
俺はお兄さんの背中に小さいGPSをつけていた。
必要ないと思っていたのに。
今は保育園、それからカフェ、駅。
よく走れるな。家にはまだ着いていないらしい。
俺は車を走らせる。そうだな、すぐに回収できるように大きい車で。
俺があいつの目の前にいきなり現れたらどう反応するだろうか。きっと相当驚くだろう。
お兄さんは俺を再び恐怖対象としている。
どうしたら俺の物になる?どうしたら…。
考えてる俺も馬鹿みたいだ。はやく回収しに行こう。
お兄さんがいる場所は駅に近い公園。
休憩をしているのだろうか。俺にとっては好都合だ。
しかもこの公園は人目につかないところ。
出入口もひとつしかない危なすぎる公園。
そこで休憩をするお兄さんもどうかしている。
動く前に早く行こう。
僕のお兄さん、今すぐ迎えに行くね♡
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!