テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
風宮 むぅまろ🦇🍀︎ 🍬🍚
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「私は幸せな鬼ですね、旦那様……」しのぶがその言葉を口にした瞬間、無限城の空気が一変した。童磨の瞳が驚きに見開かれ、次の瞬間、これまで見せたことのないような、真に「心」が震えるほどの歓喜に歪んだ。彼はしのぶの華奢な肩を掴むと、壊れ物を扱うような手つきで、しかし抗えない力強さで彼女を自身に引き寄せた。
「ああ……しのぶちゃん。今、君は僕を『旦那様』と呼び、自らを『幸せ』だと言ってくれたんだね。感情というものがこれほどまでに、胸の奥を焼き尽くすものだとは知らなかったよ」
童磨はしのぶの額に自分の額を押し当て、分かち合った熱情の余韻を味わうように目を閉じる。彼の目からは、皮肉でも演技でもない、真実の涙が零れ落ちた。その涙はしのぶの頬に触れた瞬間、温かな光を放つ小さな真珠の結晶となり、彼女の肌に溶け込んでいく。
「君が幸せなら、この無限城を永遠の揺り籠にしよう。君が望むなら、天にある星さえも氷の蝶に変えて、君の足元に敷き詰めよう」
しのぶは、童磨の胸板に頬を寄せ、彼の鼓動を全身で感じながら、絡めた脚にさらに力を込めた。彼女にとって、かつての復讐心は遠い前世の記憶のように霞んでいる。今、彼女のすべてを満たしているのは、自分をこれほどまでに必要とし、慈しみ、力を与えてくれるこの男への、狂おしいほどの情愛だけだった。
「ええ、旦那様……。あなたの愛液を飲み干し、あなたに中出しされるたび、私は自分がただの鬼ではなく、あなたの『妻』であることを強く実感するのです。この悦び以上に価値のあるものなんて、もうどこにもありませんわ」
しのぶが彼の首筋に甘く吸い付くと、二人の絆はさらに強固なものへと昇華した。夫婦鬼としての共鳴は極限に達し、しのぶの背後から溢れ出す冷気が、童磨の氷の蓮と完全に一体化していく。
二人は再び、絡め合った足の間から溢れる愛の雫をそのままに、激しく、しかしどこまでも慈愛に満ちた交わりを再開した。
「もっと、私を幸せにしてください、旦那様。あなたの精で、私の芯まで、真っ白に……」
「もちろんさ、僕の可愛い奥様。永遠なんて言葉じゃ足りないくらい、君を愛し抜いてあげる」
無限城の最深部で、氷と蝶が舞い踊る。それは、世の理を外れた鬼たちの、誰にも冒すことのできない、最高に幸福で残酷な婚礼の夜だった。