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子供の頃から、可愛いものが好きだった。


フリルの付いた洋服や可愛らしいリボンを付けて、女の子のような格好を好んでしてた。


昔は今より身体が弱かったから、小さい頃はあまり外にも出ないで家の中でばかり遊んだ。だから、世間一般がどんなかもよく知らなかった。


それでも使用人たちの会話から、俺が変わり者なのは何となくわかっていた。



「オカマ?」

「あれじゃない?LGBTとかいう…」



親は何も言わないので、別にいいと思ってた。俺は可哀想なんかじゃない。ちょっと同じような人間が少ないだけだ。


そのせいなのかはわからないが、親父は家庭教師を雇い、俺が高校生になるまで一切学校には通わせて貰えず、飼っている猫だけが唯一の友達だった。


楽しみはアニメや漫画を見ること。

社会のことはだいたいそれで学んだ。


そして、アニメや漫画に出てくる可愛い女装男子が、俺に勇気を与えてくれた。やっぱり、俺のような存在は社会に認知されているんだ。多少、日影の身ではあるとしても。



素乃学園は、親父が出資して作った俺のための社会勉強の場だった。

特に高等部。

中等部までは普通の教育機関だが、中等部と高等部とはほとんど繋がっていない。中等部の中の、選りすぐりだけが高等部へと進む。


途中参加の渡辺と宮舘は少しイレギュラーだったけれど、他の5人は親父が選んだ、俺のための友達。変わり者ばかり、でも初めての友達。


今では大切な仲間だ。


渡辺翔太たちの編入を聞かされた時、へえ、面白そうじゃんと思った。二人の写真を見比べて、俺は渡辺の方を指差しながら言った。



🩷「ねえ、パパ、この子、女の子ってことで編入させてくれない?」



俺の感じている色んな悩みを一緒に体験できたら、俺はこいつと友達になってもいい。親父はそれを受け入れてくれて、渡辺の女生徒設定が決まった。







今日もスカートを穿き、唇に淡いピンクのリップを引く。真っ赤なのは似合わない。顔が童顔だから。学生証の中に大切に入れてある、阿部先生の写真にキスをする。


俺の初恋の人だ。


こんな俺にも変わらず優しいけど、いつも子供扱いされて、相手にされている感じがしない。それに、俺の親父のことも怖くないみたい。



🩷「卒業までに、絶対に俺を好きにさせてみせるから」



俺は胸ポケットに生徒手帳をしまって、寮の部屋を出た。

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