私は夏に溶けかけの氷を眺めるのが好き
コップに入れてカラコロ鳴らす音も好き
飲み物を入れた時に気泡が上がってくるのが好き
溶けていくうちに小さくなっていくのも好き
口の中に入れるとパキパキという音と
冷たい感触が同時に舌の上で溶けるのが好き
僕は冬の氷が好き
手に持つと、手の温度と共に小さく溶けていくのが好き
溶けていくうちに角が丸くなるのが好き
溶けた氷がツルツルの宝石みたいになるのが好き
いつの間にか氷の姿は消えて水に変わってるのが好き
私/僕はいつもこう思う。
氷みたいに
儚げに
音も無く
気づいたら
“ 消えている ” そんな風になりたいって思う
でも、1つ嫌なことがある。
氷は一瞬で消えるんじゃなくて
気づいたら消えているもので、
刻々と溶けるものだから
地面に置いた氷より
手で握りしめる氷より
ジュースに入れた氷より
熱湯に放り込んだ氷の方がいい。
って前は思ってた。
でも今は、
好きなものに触れながら
未練が残らないような
刻々と溶ける
溶け方をしたい。
だってもしかしたら、
溶けて消えてしまうんじゃなくて
同じ考えを持った人と繋がり会えるかもしれないって思えるから
自分が考えるIfを少しの時間だけでも信じてみたいから
でも何が1番儚くて素敵かっていうのは
氷が溶けた後に残った水が蒸発するまでの
時間が私/僕は素敵だと思う。
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