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21 - 第21話

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39

2024年01月25日

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高々カップラーメンを2人で食べるだけ。

それだけなのに落ち着かない。

不思議な感じだ。誰かと向かい合ってご飯を食べるのはいつぶりだろう。

夜桜には困ったもんだ。気を使う必要のない相手なのに何を話せばいいのか分かんない。

そもそも、なんで、こんなにも悶々としなければならないのか。

向かいに座る夜桜は部屋をキョロキョロ見渡している。

3分間ずっとそんなことやってるつもりなのか。

夜桜から何か話してくれたら楽なのに。

そんなことを思って頬杖を付きながらチラリと夜桜を除けば意味深な笑みを浮かべている。

月陽は恥ずかしくなり顔を背ける。

「やっぱり難しい?」

何が、とは言えなかった。

夜桜は分かって黙ってたのだ。

月陽がコミュ障である事と、このままはあまり好ましいことじゃないことを知っているから。

夜桜はこの短時間で少しだけ月陽のことを理解していた。

人に冷たくするのは距離をとるため。距離をとるのは人が何考えてるか分からないから。

「深く考えすぎなんだよ。聞きたいことがあれば聞けばいいし、言いたいことがあれば言えばいい。おかしいねぇ、さっきは出来てたのにね」

夜桜の言葉を受けて月陽は少し考えるように思案して、ボソリと呟いた。

「意地悪」

今言える最大の言いたいことを自分から言った瞬間だった。

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