あてんしょん!
※オリ主出てきます
※作者は豆腐メンタルです
※誤字脱字たまにあります
※原作改編します、してます
※解釈違いと地雷の気配を感じたら即ブラウザバック推奨です。
※キャラ崩壊の可能性(大いに)あり
※オリ主のイメソンあります。
※無断転載したら吊し上げます。晒し上げるのでなく吊し上げます。
大丈夫ですね?それでは、どうぞ!
アダム・ジョブズと言う名の男がいた。
魔法界随一の力を持つ彼には4人の弟子がいた。
空間魔法の使い手ウォールバーグ・バイガン。
時を操る魔法の使い手シリル・マーカス。
魔法のチェーンソーでの治療を主とするメリアドール・エイミー。
そして暴走車を乗り回すフラン・ニッカニーツ。
車?この魔法界で?と疑問をいだいた人もいるだろうが彼女の固有魔法がそれであるため事実。
尚、彼女の車に乗った人間はもれなく気絶すると評判()である。
そこまで速いのならレーシングカーなどをイメージする人もいるだろうが、彼女の車はたとえで言うならハリー・〇ッターのフォード・アングリアのような旧型のもの。
彼女の同級生シリル・マーカスは一度本気で車の幻覚を疑ったらしい(ちなみに幻覚でもなんでもなく普通の旧型車だった)(あまりの自体に彼の優秀な脳は丸一日停止した)。
そんな彼女は今────
「人生まだまだずーーーっと先は長い!けど一瞬一瞬楽しまなきゃ損!飛べ少年達!!!!」
「バカ!マジでお前馬鹿だよフラン!!!」
「普段の口調崩れてんぞシリル!!」
「「アババババババババ」」
シリル・マーカスの息子である長兄、、、ドゥウム・マーカスと次兄、、、ファーミン・マーカスを後部座席に乗せ、助手席にシリル・マーカス本人を乗せての超高速空中ドライブである。
この車に乗って何時間か。
口から魂が出かけているシリル・マーカスは既に気絶済みの兄弟2人とキラッキラの目で車を飛ばすフランを見ながら遠い目をした────そしてフランが速度調節をミスってアクセルを思い切り踏み込んだため、彼はしっかり気絶した。
〜フランSaid〜
フラン・ニッカニーツ。それが今の私の名前。
今、と言うのだからもちろん前があって、前は日本という国で生きていた。
それがある日目を覚ましたら魔法界にいた。
多分死んだんだろうな、なんて思って今は開き直って生きてるけど。
この魔法界ではウォールバーグ・バイガン、メリアドール・エイミー、シリル・マーカスと共にアダム・ジョブズに師事した元イーストン校アドラ寮所属で、今はヴァルキス校の非常勤講師やってる。
ところで私の固有魔法。それが車を出せるのだと知った時は軽く飛び上がった。
だって車だよ?
トラックとまではいかないけどけっこう強い(物理)車だよ?
でも家系の説明には“役立たずの鉄の塊”って書かれててもうびっくり!で、よく観察してたらわかった。
この魔法界、車ないわ。
皆移動するなら魔法使うもの。
車なんか出さなくてもいいどころかそもそも車っていう概念が発達するはずもなかった。
そんな私は今現在、友人のシリル・マーカスとその息子2人を固有魔法によって出した愛車に乗せて絶賛空中ドライブを楽しんでいる。
え、悲鳴こそ聞こえないけど3人まとめて気絶してる?まあ仕方ない。私の車に乗って気絶しなかった人間は今のところいないからね、、。
シリルは強いから息子も強いかと思ったけどそういやシリルも昔乗せたら即気絶したんだった。いやーうっかりうっかり(*ノω・*)テヘ
「シリルー!生きてるー?」
「・・・」
「おっとだめなやつだこれ」
気絶してる3人はまあとりあえず放って置くとして。
私の過去譚を語らせてもらうとしよう。
約100年前イーストン魔法学校────
入学早々私はある問題に直面していた。
それは座学でも実技でもなく、、、
「アホウドリはパートナーを愛し続けるらしいぞ!俺の弟子になれよ!」
「ダチョウは馬より俊足らしいです。弟子にはなりません」
「ネズミはチーズが苦手らしいぞ!俺の弟子になれよ!」
「ネズミはくすぐられると笑うらしいです。弟子にはなりません」
「熊は哺乳類でも珍しく色がわかるらしいぞ!俺の弟子になれよ!」
「シロクマの皮膚は黒いらしいです。弟子にはなりません」
これ。
アダム・ジョブズとの雑学対決なう。
ちなみに一ヶ月目。自分に言いたい。
嘘だろおい。
天下のアダム・ジョブズと一ヶ月雑学対決で保ってる事実が未だに信じられない。
最近ネタが尽きてきて図書館に足繁く通っていたのだが、この頃は雑学を調べるのが楽しくなってきた。
翌日。
開口一番言われたのは弟子への勧誘ではなく、
「なあ、そんなに嫌か?俺の弟子」
少しだけ眉尻を下げたアダム先生のこんなセリフだった。
「んえ?」
「司書に聞いたんだけど毎日図書館通ってるらしいじゃねーか。それも動物の図鑑捲って」
あっやばいもしかしてなりたくないがためにわざわざ図書館通ってると思われてる?
「えっ、あの、それは、あの、、、た、楽しくて」
「え?」
「最初は負けたくなくて、自分のレパートリーが無くなったから調べてたんですけど、あの、、、楽しくなっちゃって。雑学調べるの」
「、、、イルカの視力は0.11らしいぞ!俺の弟子になれよ!」
唐突はやめて。
「えーっと、イルカとクジラの違いは4m以上がクジラ、それ以下がイルカらしいです。弟子にはなりません」
「あ”ー!楽しいって言ったじゃねぇか!」
「雑学対決が楽しいので」
それとこれとは別である。
そしてまた翌日。
「蛇は耳が聞こえないから蛇使いのヘビは笛の音に合わせて踊ってるんじゃないらしいぞ!弟子になれよ!」
「蛇使いのヘビは蛇使いが足でカゴを叩く振動や目の前の笛の動きに反応しているだけらしいです。が、弟子にはなります」
「あー今日もだめかー、、、え?」
「なります。貴方の弟子」
「本当か!?」
「はい。雑学対決するより面白そうです。雑学対決より面白い講義、期待してますよ師匠?」
────────
「私はフラン!フラン・ニッカニーツ!よろしく!」
「シリル・マーカスだ」
「メリアドール・エイミーです」
「ウォールバーグ・バイガン」
既にいた弟子の3人と自己紹介を済ませたと思えば、すぐさま師匠が言った。
「なあフラン」
「なんでしょう?」
「お前の固有魔法、、、車だったか?」
「はい」
「俺乗りたいんだけど」
「はい良いですよ。他乗ります?」
杖を振って愛車を呼び出す。無免許運転できるこの世界最高。
「ウォールバーグ、ウォールバーグ乗せてもらえ」
何故かシリルがウォールバーグを押す。
「シリルが乗れば?」
「いいからウォールバーグと先生が乗ってくれ」
「ん、じゃ、行こう行こう!楽しいよ!」
「は?え?おい」
「はいレッツゴー!」
「ところでなんで貴方は乗らなかったんです?」
フランの運転する車が超高速で道を走り去り、目の前から消えてすぐにメリアドールはシリルに聞いた。
「それは君もだろ、、、。だってフラン・ニッカニーツといえば暴走車で有名だからな」
フラン・ニッカニーツの固有魔法は危険。
イーストンに在学する人間でこの噂を聞いたことのない者は少ない。
あくまで大半が噂を聞いただけで、実際に固有魔法を目撃した者は少ないのだが、シリル・マーカスは幸か不幸か車で爆走するフランの姿を目撃したことがあり、メリアドールも同様だった。
一方ウォールバーグは半引きこもりのようになっていたため噂すら聞いていなかった。
早い話が、シリル・マーカスという青年はこともあろうに弟子仲間を売った()のだった。
ちなみにアダムを止めなかった理由は単純に本人が乗りたがっていたからである。南無三。
もっとちなむと、現在彼の師匠は浮き上がりだした車に大興奮し、彼の弟子仲間は地上を走っている時点で気絶している。
────────
フラン達がアダムの弟子となり数年が経った。
あれだけ元気だった彼も老いには抗えず、いまや床に臥している。
「師匠」
「ん?フラン、どうした、、、」
「師匠ぅ、、、、」
ぼろぼろ泣く弟子に、すぐさま察したアダムはうつむくフランの頭に手を乗せて言う。
「、、、、死んでから生まれ変わるまでの期間は、平均4年5カ月らしいぞ」
「生まれ変わる、なんて、い、言わないで、ください、っ期待、しちゃうじゃ、ないですか」
「そうだよな、」
「死、なないで、ください、師匠、、わた、私、まだ、けど、だって、私、私、、、師匠ぅ、、、」
「はは、落ち着け、色々めちゃくちゃだぞ」
「、、、死、んだ後、骨を、宝石にする、葬送方法が、ある、らしいです」
「ちょっと待て?まさかやる気かそれ」
「駄、目で、すか」
「あー、要相談だな」
「いいです、、、勝手に、やりますから」
「俺の許可いる?」
「形式上、取って、おこうと思って、、、許可がなくてもやりますけど、、、」
「おい??フラン??」
「だ、だって、、、師匠が、いなくなったら、私、私、師匠ぅ、、、」
たとえ多少強引な勧誘から始まった師弟関係だったとしても、フラン・ニッカニーツは師であるアダムが大切だった。
死んでほしいわけがなかった。
「フラン、オレが言ったこと覚えてるか?」
「、、、車のタイヤを交換するとき一定確率で爆発するナイフをドライバー代わりにしてはいけない、、、?」
「いや言ったけどな?」
「車を洗った後、車をびしょびしょに濡らしたまま空を飛んではいけない、、、?」
「それも言ったけどな?」
「魔法で動くけどその上ガソリン入れたらどうなるのか実験をしてはいけない、、、?」
「たしかに言ったが。そうじゃなくてな?」
「水中走行実験をするときに嫌がるウォールバーグを乗せてはいけない、、、?」
「マジでやめてやれ。ってだからそうじゃねぇだろ!」
「冗談ですよ師匠。ノブレス・オブリージュ、ですよね」
わずかに微笑んでフランは言う。
「、、これからも頑張れよ、愛弟子」
「ッ、は、はい!」
その翌日、安らかな顔で亡くなった自身の師匠を前に人生で1、2を争うほど大泣きしたフランはアダムと交わした最期の言葉を重く、それはそれは重く受け止め、、、、、、
「なあお前さ、お前さ、お前さァ!!!」
「何度もお前お前言わないでくれない!?」
とんでもない嵐の中、弟子仲間シリル・マーカスと共に大空を目指していた。
いやなんでやねん。
「本気でこの鉄の塊「車ね!」車に乗って空飛ぶ気なのか!?」
「だから今から飛ぶんだよ!!」
「落ちるだろ落ちるだろ、絶対落ちるだろ!!!」
「3度も言うな!!落ちませんー!」
「根拠!根拠を寄越せ今すぐに!私が納得できる根拠を!」
「私が運転してるから!!」
「それを根拠
とは呼ばねーんだよ!!!」
「さァ飛ぶよ!!覚悟は良いか!!!」
「よくねーーーーーー!!!」
シリルの悲鳴とともに車が崖から飛び出す。
「目指すはー!大空ァ!!」
「大海原の間違いだろ!!!下!海だよ!アホ!!」
「誰がアホだ!」
荒れる海の上を飛び、雨雲に突っ込み、雷を避け、ようやくついた雲の上。
目に痛いほど明るい太陽の光を目にしたシリルは数度「私今生きてるか、、、?」と聞いた。
勿論フランは自信満々に「大丈夫!生きてる!」と叫んだ。
「師匠ーーーーー!!!」
車を登り、ルーフの上に立ったフランは大声で叫んだ。
「なっ」
「私!フラン・ニッカニーツは!貴方の思想を継ぎー!!ノブレス・オブリージュを遵守することをーー!誓いまぁーーーーす!!」
「お、おま、、、え」
文句を言おうとしたシリルは言葉を止めた。
フランの目からぼろっと涙が溢れて空に消えたのを見てしまったから。
「なんで死んだんですかバカ師匠ー!!!死んでほしくなんてなかったです!!!」
「フラン、、、」
「でも!恨み言なんてもう言いません!だから!、、、ぜ、絶対、にっ、見守ってて、くださいねっ!」
「シリルも叫ぶ?」
涙を拭ったフランに問われてシリルは首を振った。
「いい」
「そう?言いたくても言えないようなことは、早めに吐き出したほうがいいよ。特に、死んじゃった人に言いたかったことは」
そう言われてシリルは唇を噛んだ。
「、、、言う」
「そ、じゃあ引っ張り上げるから手ぇ出して」
フランにルーフの上に引っ張り上げてもらったシリルはフランに耳塞ぎの魔法をかけた。
フランはそれくらいすぐ解くことができたけれど、解かずに後ろを向いた。
だからフランはシリルが何を叫んだのか知らない。でも、それでもよかった。
フランにとってシリル・マーカスは弟子仲間で友人。
聞いてほしくないのなら彼女はその意思を尊重する。
しばらくして目元を赤くしたシリルに肩を叩かれたフランはすぐさま魔法を解き、車に乗り込んでイーストンに戻った。
ちなみに行きよりもスピードが速かったため、行きは気絶せずに済んだシリルも帰りはしっかり気絶した。
「ほらほら降参か!?もう降参すんのかァ!?根性なしどもぉ!!してみろ降参を!物理的にも精神的にも社会的にも抹殺してやるからよ!」
☆なーにがどーしてこーなった────
シリル・マーカスは目の前で吹き飛ぶ大量の人間を見ながら遠い目をした。
まあ原因はとんでもなくわかりやすく、魔法不全者達の共同住居となっている町をどこぞのアホが攻撃したせいだが。
攻撃しただけならまだ良かった。いや、良くはないが。
あろうことかそのアホ共は元孤児の子供を人質にしたのだ。
メリアドール、ウォールバーグともに不在、シリル自身たった今ついたばかり。
そんなところに飛び込んできたのが当のフランだった。
「正面前方敵発見!!」
なんて叫んでなんの容赦もなくアホを轢いた。
「ふ、フラン!?」
子供は!?と思った瞬間にはシリルの腕の中に震える子供がいた。
そして冒頭に戻るわけだ。
逃げ惑う敵を容赦なく車で追い立て、一人一人吹っ飛ばしていくフランを見てシリルは思った。
あっこいつ絶対敵に回さんとこ。
シリルのイノセント・ゼロフラグが華麗に叩き折られた。
────以下ダイジェスト────
「オーター・マドル!アレックス・エリオット!正面前方約50m先標的発見!!!突っ込むよ!!覚悟しな!」
叫ぶフラン。
後部座席には警察魔法学校の2人が乗っている。
「は!?」
「待って待って待ってください!?そんなことしたらこの車どうなんです!?乗ってる俺たちも!!」
「運がよけりゃあ生きてる!!」
「悪かったら死ぬんですよね!?そうですよね!?」
「大丈夫大丈夫!」
「その自信は一体どこから来るんですかぁぁぁ!」
満面の笑みのフランと、焦りまくった顔の2人を載せた車が敵陣に突っ込んだ。
「ハローアレックス!オーター!、、、え、やっば、大怪我、、、」
「ニッカニーツさん、、、」
かろうじて息があるものの意識がないアレックスとその前に立つオーターを前に嘘だろとばかり口に手を当てて驚くフラン。
その杖がくるりと回され、二人の前にポンとフランの愛車が現れる。
次に起こることを予想したオーターは口元を引きつらせた。
「はいはい乗った乗った!」
手際よく2人を車に押し込み運転席に乗り込んだフラン。
「メリアドール医院行き救急車がとおりまぁっす!!」
車体が浮いた感覚を感じ取ったオーターが気絶する準備をした瞬間車は爆速で走り出し、オーターはしっかり気絶した。
「、、、、うーん、この場合悪いのは私か、、、?いやでも殺人未遂は見過ごせない、、、よしライオに連れてってもらお」
「母さんを助けてくれてありがとうございます」
「お礼言われるほどのことじゃないよ」
道を歩いていたとき、一人の女の人が殺されかけていたらどうする?
逃げる?庇う?何もできない?
フランなら。
「カモン愛車!」
愛車を召喚して轢く。
「気づいたときには手が勝手に愛車を呼んでた、、、」
「条件反射!?」
誰かがフランの言葉にツッコんだ。
「ん?、、、こんにちは」
「こ、こんにちは」
フランの目線の先には兄弟と見られる少年が2人。
「見たとこキミら孤児よね?」
首を傾げてフランが問うと、
「はい」
兄らしき方が答えた。
「うちおいで」
「え?」
「うちおいで」
「え?」
「うちおいで」
「いや、そういう意味ではなく」
「私はフラン・ニッカニーツ。キミたちは?」
「元神覚者の、、、?レイン・エイムズ」
「フィン・エイムズ、です」
「お兄ちゃんのほうは私のこと知ってるんだね?なら話が早い!私と暮らそう!」
にっこり笑ったフランは2人に向かって両腕を広げた。
「、、、なんでですか」
「え?」
「どうしてそんなことを」
「ノブレス・オブリージュ!師匠の願いがそうだから!私はそれを守るだけ!」
「、、、兄様」
フィンがレインの袖を引っ張り、何か言う。
「、、、よろしく、お願いします」
レインとフィンが頭を下げたので、フランは慌てた。
「ちょ、そんなことしなくていいんだよ!、、、まあこれからよろしくね!そうと決まれば!まずは家具と杖と洋服、、、やっぱりご飯からで」
ぐうと鳴ったお腹の音を聞いたフランは近くのレストランに二人を誘った。
「レヴィくーん、教室に教科書忘れて、、、、あ」
ぱちくり目を瞬かせるフラン。
視線の先には傷まみれの体の[[rb:レヴィ > 生徒]]。
「あ」
「あー、うん、見たのは悪いと思ってるごめん」
持ってきた教科書を机に放り、フランは素直に謝った。
「、、、フラン、、、先生」
「念の為に聞くんだけど、その傷誰にやられたの?生徒同士の私闘じゃないよね?」
「、、、はい」
「親?」
「、、、、、、はい」
フランの顔をちらりと見ながらレヴィが言った瞬間、明るい声が響いた。
「あー良かった!生徒じゃないならボコせる!行ってくるね!午後の授業はブッチする!」
わけがわからない。
「は?え?は???」
レヴィの事を見もせずフランは魔法を使って全校に声を響かせた。
「はいはいこちらフラン・ニッカニーツ!今日私の受け持つ教科がある生徒!全面的に自習!寝るも戦うも勉強するも授業に出ないも自由にしろ!ただし怪我はするな!メリアドール行きにするぞ!以上!」
「いや、以上!じゃねーんですが!?」
「ロヴィくん!長男の君に問おう!君たちのクソ親父を合法的にぶっ飛ばしてやる!許可をくれ!」
ぼふっと煙が上がり、煙が晴れたと思えばレヴィの兄、ロヴィ・ローズクォーツが困惑した顔でベッドに座っていた。
「え?元神覚者の、、、?はい、いいですよ?え?ここどこ?」
「兄貴!?なんでここに、、、」
レヴィがロヴィに気を取られ召喚魔法って人間に使って良いんだっけと困惑している隙に、フランは颯爽と外へ飛び出していってしまった。
「いってきまぁっす!」
「説明!説明しろアホ教師!!!!!」
「アホじゃないから!」
翌日、当の父親が解雇された挙げ句懲役30年だか40年だかの刑に処されたと聞いたレヴィはチベスナ顔になって宇宙を背負った。
──────────────────────
そして再び現在。
マゴル城に車を停めたフランは全てのドアを全開にして気絶した3人を容赦なく起こす。
「はーい着いたよー!起きてーーーーー!!」
「川の向こうでお父様と兄者が呼んでた、、、」
頭を押さえながら言うのはファーミン。
「落ち着けファーミン。私もお父様もしっかり生きている」
それにドゥウムが応えた。
「ああ、三途の川?よくいるんだよね三途の川見る人」
「よくいちゃ困るんだよフラン??」
「戻ってこられてんだから問題なし」
「問題大有りだけど!?」
「、、、綺麗だった」
「ファーミン????」
「なあ、もう一回アレ見たい」
ついと人差し指を向けてファーミンが言う。
「ファーミン!!!???」
嫌な予感を察知したシリルは車の外に出ようとしたが、、、
「お安い御用よさァ行くぞ!」
手遅れだった。
「馬鹿フラン!!!!」
シリルはツッコみすぎて喉が枯れそうで、ドゥウムもすっかりビビりまくりである。
マゴル城から飛び降りるほうがまだ怖くないと後に2人は語った。
翌日。
「今日は雲一つ無い青空!!!最高の空中運転日和!!!楽しまずしてどうする!!!」
叫んだフランの運転する車の助手席には目を輝かせた次男ファーミンが、後部座席には三男と四男、、、つまりはエピデムとデリザスタが顔面蒼白で乗っている。
ちなみに二人とも一回気絶してたった今起きたところであった。
「オレっち今すぐブレーキ踏んでほしいんだけど!!」
「僕はこのままが良い!!」
「もちろん止まらないよ!!シートベルトはしたね!?」
「したよ!!!!!」
やけくそ気味にデリザスタが叫ぶ。
「、、、そろそろ立入禁止区域では」
エピデムの呟きでデリザスタの元々白かった顔色は余計白くなった。
「法律は!?」
兄弟のうちではまだまともなデリザスタが至極真っ当なツッコミを叫ぶ。だが。
「法律!?紙くずの間違いだろ!!!」
楽しげにファーミンが叫ぶ。
「さあ速度メーターを振り切りましょー!イェア!!」
「なあバカなの!?てか元神覚者サマが法破らせんなよ!!」
「過去数年!法律を破った神覚者は既に3人!」
「それ絶対お前の知り合いとお前だろ!!そうなんだろ!?おいいいい!!!」
「大当たり!師匠と私とウォールバーグだよ!!さあ今から法律破るぞ!!」
ちなみにウォールバーグのほうは、正確に言えば“法律を破った”のではなく、“フランと一緒にいたので法律を破らざるを得なかった”が正しい。
現在進行系で喉が枯れるほど叫ぶ彼らがそれを知ることはないが。
「息をするように法律無視を提案してくる!」
「そこにしびれる憧れる!」
デリザスタの叫びにファーミンが応える。
「おっしゃあアクセルぜんかぁいっ!!」
「そのぜんかいって絶対全壊のほうだろ!!!!」
「もはや法なんて紙くずと同義というわけですね!?」
「大当たりだよエピデム!!さあ全員!覚悟はできたか!」
「できた!!」
「できてないですが!?」
「できてるわけねーだろ!」
「できたなよっしゃ行くぞ!!」
「言ってねぇええええええ!!!」
「行くぞ!!空の彼方まで!!!!」
「お前マジで、イカれてて最高!」
やけくそ気味に叫んだデリザスタにフランはにっと笑いかけて叫んだ。
「最高の褒め言葉をありがとう!!」
────────
「だから言ったんだよアホ!!キモいぐらいいるじゃん!!!!アスカロン!!!」
アスカロンを車の周りを囲うたくさんのオークに突き刺しつつデリザスタは叫ぶ。
立入禁止区域に入ったと思えば即魔人族に襲われ、ケンタウルスに襲われ、巨人族に襲われ、、、今はオーク。
一般市民であれば逃走するという選択肢くらいしかないのではなかろうか。
まあ、だがしかし。
ここにいるのは生粋のスピード狂。
「アクセル全開絶好調!!」
「よっしゃ!!!!!!」
「お前も兄貴も車も絶対壊れてる!!」
「なにを今更ァ!!!!!!!」
今のフランは普段より三割、、、いや五、六割増でイカれていた。
これがアドレナリンだ。
「どうする気なんだよ!」
「轢く!」
「どうやるワケ!?空にもいんだけど!?」
空のガーゴイルを見留めてデリザスタが叫ぶ。
「大丈夫大丈夫!アクセル魔改造したから!!」
「は!?じゃあ今これ速度どのくらい、、、」
「400はヨユーで超えたね!」
「お前前最高速度200って言ってなかった!?」
「知らん!このまま轢く!覚悟はできたか!」
「できてないです!」
「できてねーよ!!」
「僕はできた!」
「できたね!?オッケー行くよ!」
「話聞いてください!!??」
「フラン、フラン!10mくらい先にいる!いるんだってば!!止まれよ!」
「10mなんかゼロに等しい!!轢くぞ!」
「勘定雑か!!てか浮いてる!!内臓が!!浮いてる!!」
「軽いもんよ我慢しな!」
「んな無茶苦茶なぁぁぁぁ!!」
テンションマックスのフランに怖いものはなかった。
今日も今日とてフランは車で暴走するし、
そのスピードの被害にあって気絶する人はいるし、
フランの車にブレーキなどないのだ。
終われ!
フラン・ニッカニーツ
·年齢 (原作開始時点で)118歳
·性別 女
·身長 172cm
·一人称 私
·呼び名 フラン
·所属 ヴァルキス校非常勤講師(元イーストン校アドラ寮)
·固有カラー セレストブルー
·家族 不明
·趣味 ドライブ
·好きな食べ物 飴
·苦手なもの なし
·得意科目 やろうと思えば基本なんでも
·苦手科目 とくになし
·好きな言葉 電光石火
·好きな異性のタイプ 私の車に乗っても気絶しない人(現時点での該当者ゼロ)
·よく訪れるスポット どこにでも!(おばけかお前はbyシリル)
·休日の過ごし方 車の手入れ
·固有魔法 車
車を作り出す(得体の知れない鉄の塊が出てくるだけの無能魔法だったにも関わらず、車を知ってる転生者のフランが使用したときに限りただの爆走暴走車になる)。
·原作知識皆無の転生者。
·その場その時のフィーリングで生きてる超絶マイペース
容姿
·見た目だけならめちゃめちゃ若い
·ベージュのハーフアップの髪、黄緑色の目
·ワイシャツ、タイトスカート、水色のカーディガン
車
·もはやお前が禁忌魔法。
·ガソリンなくても動く車だったがフランによって速度が200以上出るようになったばかりか空は飛べるわ浮くわ壊れないわ、、、もはや車とは名ばかりの恐怖の権化。
·ちなみに最近ついにオリハルコン並みの硬度へと進化した。おめでとう。
アダム・ジョブズ
·好奇心から弟子にしたが結構懐かれた。
·そして死ぬときギャン泣きされて心が痛んだ。
·もちろんちゃんと天国で見守ってるし、時々あっやっぱりやったなあいつーくらい言ってる。
·骨は無事。
シリル・マーカス
·ほぼ被害者。
·いつまでたってもスピードに慣れない。でも気絶しない程度には適応した。
·イノゼロフラグはきれいに叩き折られ、粉々にされたあと海に撒かれた。だってフランに勝てるわけないもの、、、。
·息子たちにはちゃんとマーカスを名乗らせてる。
ウォールバーグ・バイガン
·ほぼ被害者。
·学生時代はほぼ振り回されてたししょっちゅう気絶してた。南無三。
·最近ニッカニーツ家の固有魔法について調べたら、“なんの役にも立たない鉄の塊が出てくるだけの魔法”って書かれてて戦慄した。そのなんの役にも立たない鉄の塊を禁忌魔法に指定したくなる使い方してるフランにも戦慄した。
メリアドール・エイミー
·今現在に至るまで車に乗ったことはない。
·多分これからも乗らないと思う。
·フランとは良い友達関係築いてるけど、それとこれとは別。
マーカス家五兄弟
·ファミリーネームはちゃんと“マーカス”
·殺戮殺戮☆はしてない。
·全員ヴァルキス校出身。
↳つまり全員否が応でもフランに引っ張り回される。
·フランのことは満場一致でスピード狂扱い。
·車のエンジン音が聞こえたら(ファーミン以外)皆逃げる。
·フランの車に乗ったとき
↳ドゥウム⇒気絶→慣れるが楽しめない
↳ファーミン⇒気絶→慣れて楽しむ
↳エピデム⇒気絶→プリンが崩れないか気が気じゃないし時々気絶する
↳デリザスタ⇒気絶→ビビりつつそれなりに楽しむが、やっぱり時々気絶する
↳ドミナ⇒気絶→ツッコミ役できるくらいには慣れるが、やっぱり時々気絶する
どこぞの六男
·幼い頃マゴル城から落っこちて無事行方不明。
·ちゃんと育ての親に拾われて元気に暮らしている。
·行方不明と聞いたときシリルは“あの子は元からフィジカルイカれてるけど魔法不全者なのに!”とあまりに焦った挙げ句マゴル城を半壊させた(直した)。
レヴィ・ローズクォーツ
·やっぱり被害者。
·最終試験組と一緒によく引っ張り回される姿が目撃されている。
·親はぶっ飛ばされた。
その他
エイムズ兄弟
·フランが拾った。
·兄弟仲は悪くない。
アベル
·母が死んでない。
オーター
·後輩助けてもらった。
セル・ウォー
·シリルの遠い遠い遠い親戚の子。なんやかんや(主にフラン関係で)あって現在はマゴル城にいる。家族扱い。
その他のその他
·基本全員救済されてるが、もれなくスピードの餌食になってる。
フランちゃんイメソン
THE ORAL CIGARETTES様
⇒狂乱heykids
────狂って hey kids!
くだらないエゴを飛ばして意味の無い抗争────
コメント
4件
これpixivの人の作品ですよね 本家様にコメントすると本人が傷ついてしまうと判断した為現在では本家様にコメントしてません 別に貴方を責めるつもりはありません このコメントは忠告です このコメントを消しても構いませんこんな偽善者が言っても貴方は何も思わないでしょう ですが貴方の行動がどれだけ1人の人間を傷つけてるか出来るだけ理解して欲しいです ですが理解して下さい。この行為は犯罪です