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#日本
みんみんぜみ^^@カンヒュ民
379
185
#枢軸国
あさぎいろ
231
5連続
この世の全てに関係はございません
誤字脱字有り
戦争の話題が出てきます
これ全部オッケーだったら進んでよし
他国たちの呑気な噂話が聞こえてくるバーカウンターの片隅。
その話を、少し離れた場所で静かに聞いていた二人の化身がいた。イギリスと、その隣でワイングラスを傾けていたフランスである。
二人は、先ほどアメリカが青い顔をして廊下から戻ってきた様子を見ていた。そして、アメリカが呟いた「あの方はどこまで真面目なんだ……俺たちが救われない」という言葉が、ずっと引っかかっていた。
そこへ、先ほどの噂話が耳に飛び込んできたのだ。
『旭日旗を模したやつが戦場にいた』
『どんな致命傷も数日で回復する不死身の兵士』
『その時、日本さんは部屋にいなかったそうだよ』
🇬🇧「……おい、フランス」
イギリスの、お茶を淹れようとしていた手が完全に止まった。その声は微かに震えている。
🇫🇷「あぁ、分かっているさ、イギリス。……まさか、な」
フランスもいつも通りの余裕のある笑みを消し、真剣な眼差しで、ソファーの隅で小さくなって日本酒をあおっている日本を見つめた。
イギリスの脳裏に、戦時中のある光景が鮮烈に蘇る。
当時、前線で何度も目撃された、異様なほど小柄な「旭日旗の兵士」。銃弾を何発浴びせても、爆撃で吹き飛ばしても、まるで痛みを感じていないかのように、ただ大真面目な、機械のような正確さで立ちはだかってきた怪物の姿。
当時は「日帝の陸海空の誰か」だと思われていた。だが、日帝たち3人は、あの戦争で確実に傷つき、疲弊し、最後には敗北を受け入れた。彼らは不死身などではなかった。
🇬🇧「……薬が、効かないと言っていました」
イギリスが、ぽつりと呟いた。
🇫🇷「『痛みには、もう、随分と慣れておりますから』とも、言っていたね」
フランスがワイングラスを置き、自らの腕をさすった。ゾワリと、鳥肌が立っていく。
二人の頭の中で、すべての点と線が、最悪の形で結びついた。
日本(概念)はアメリカにこう言ったのだ。
『私は、あの子を――日帝を止められなかった』
『あの子は狂気に取り憑かれ、自ら破滅へと突き進んでいた』
『だから、力ずくで止めてくれたことに感謝している』
🇬🇧「止められなかった……? 違う。あの人は、止められなかったんじゃない」
イギリスは、冷や汗が背中を伝うのを感じた。
🇬🇧「日帝さんたちがこれ以上傷つかないように、あの人が……あの『生みの親』が、子供たちの代わりに前線に立ち続けていたんだ。子供たちが引き起こした狂気の責任を、あの小さな体で、全部、代わりに背負って……!」
🇫🇷「なんて……なんて歪な真面目さ、そして恐ろしい一人よがりなんだ……」
フランスが息を呑む。
あの人は、アメリカに感謝していた。手段はどうあれ、自分を、そして日帝を「これ以上の地獄から終わらせてくれた」から。
自分の片腕と片目が吹き飛び、今なお消えない激痛を背負うことになっても、狂った子供(日帝)の命が繋がったのなら、それでいいと本気で思っているのだ。
他国たちは「あの時、日本さんは部屋にいなかった。体が弱かったんだろう」と笑っている。
その実、彼は部屋を抜け出し、子供たちの代わりに肉体をズタズタにされながら戦場を彷徨っていたというのに。
🇬🇧「……おいフランス、見なさい」
イギリスが促す視線の先で、日本がふぅ、とタバコの煙を吐き出していた。
168センチの、ショタと見紛うような小さな背中。時折170センチに盛ったブーツのせいで、不器用によろめく、超絶人見知りの少年。
その背中に隠された、2700年の孤独と、どこまでも深く、どこまでも狂った「親心」の正体を知ってしまい、イギリスとフランスは、もう二度と彼を「ちっちゃい子」として見ることはできなくなっていた。
🇬🇧「……あんな化物を敵に回して、私たちはよく生きて帰れたものですね」
イギリスの掠れた呟きは、賑やかなパーティーの喧騒の中に、静かに消えていった。
コメント
1件
うわあ……めちゃくちゃゾッとしました。イギリスとフランスが「まさか」と気づいていく過程が、一つひとつの台詞と回想で重ねられていて、読んでるこっちも息を呑みました。特に「痛みには慣れておりますから」という、日本のあの台詞が、今になってまったく違う意味で刺さる……。小さな背中に隠された2700年の孤独と、狂った親心。それを“化物”と評したイギリスの台詞が、すごく切なくて、胸がぎゅっとなりました。桜さんの細かい伏線の張り方、本当に巧いです……!