コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
一縷の望み(いちるののぞみ)
非常に小さな希望を指す表現。
夜中、望は歩道橋に立っていた。
「これで終わり。」彼女はそう呟いた。
希望なんて無かった。生きる理由も無かった。
そんな彼女の人生が…
終わろうとしていた。
「君も死ぬの?」
後ろで声がした。そこには1人の少年が居た。
「関係無いでしょ。」
望はそう言い返す。
「君、名前は?」
青年は問う。
「…月夜 望(つくよ のぞみ)。」
「そうか。僕は未明 一月(みあけ いちる)。」
「同じ目的で、同じ時間に、同じ場所で出会う。悪くないね。」
一月はそう言って笑う。
「面白い事言うじゃん。」
望も笑う。笑ったのは久々だ。
「ねぇ、僕の望みにならない?」