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璃穏side
璃穏「っ…!?だ、誰ですか!?」
私が急いで後ろを振り向くと、ダボッとしたパーカーを着ている小柄の男性…?が立っていた。
琉叶「琉叶だよぉ」
風音「琉叶様…ですか。よろしくお願いいたします」
琉叶「よ、よろしくお願いします…!」
私は軽くお辞儀をする。
琉叶「へへっ、よろしくねっ!」
琉叶さんは満面の笑みで言った。
颯希side
???「はぁ…しょうがないですね…要は名前と年齢を言えばいいんですよね?」
颯希「そうっすけど?さっきからずっと言ってるじゃないっすか…」
はぁ…本当にムカつく顔だ。うちの何倍も頭良さそう…いや本当に頭良いんだろうな。 うちは小さい頃からずーっと遊んでたし。
樹「八神樹、12歳です」
颯希「…やっぱ年下じゃないっすか!!」
樹「はい…そうですね」
あーもうその反応やだやだ。あんたと話したくねぇわ。
…イヤイヤ期みたいな自分にだんだん嫌気が差してくる。
あーあ、
璃穏side
仲悪そうだなぁ…あの二人…なんて思いながら、私は樹くんと颯希ちゃんを遠くから眺めていた。
颯希「なんなんすかその反応…あーもうやめやめ」
樹「すみませんね」
…そんな二人の会話を聞いていると、前触れもなく「ピンポンパンポーン」という私からしたら懐かしい音が聞こえる。
???「あーあー…聞こえる?…まあ、聞いても意味はないんだけれど。」
…機械みたいな声だ。感情がないというか…疲れたような声をしている。
何かあったのかな────と私は直感的にそう思う。
琉叶「誰かなぁ…?なんか面白そうっ!」
颯希「…うわなんか人増えてるじゃないっすか…」
???「とにかく本題から言わせてもらうと…」
璃穏「え…?どういうことですか!? 」
風音「…」
こちらからそちらに声は届かないことは分かっていながらも、私は思わず本音が声に出てしまう。
毎回ビリだったし、シャトルランにいい思い出なんてない。
さすがに…ドッキリ番組…だよね…?きっとそうだ。そうだと信じたい。
???「ふふ、混乱していそうだね…?」
やはりこの謎の人物の通り、みんな混乱していそうだった。
???「…余談はここまでにして、ルール説明でもしようか」
???「まず第1前提として明日の朝10時、シャトルランをしてもらう。この体育館には時計がないから、やるときには放送でお知らせするよ」
???「あ、ちなみに今は朝だよ。朝の9時さ。」
朝の9時…か。 …やはり時計がないと時間感覚が分からなくなる。カーテンのせいで光も差し込んでこないし。
???「今から明日の朝10時まで、何をしてもらってもいい。食べ物は食パン、水、エナジードリンク、カップラーメンがいくつかあるので、この放送が終わったあと持っていく。バイキング方式で構わないから好きな時間に好きなだけ食べてくれ。トイレはステージの近く…の右にある。」
???「つまり、シャトルランに備えて鍛えるもよし、食べて力をつけるのもよし…ってわけさ。… 次は需要事項。」
???「シャトルランでは────」
璃穏「殺…される…?」
私は状況の理解ができなくて、頭が真っ白になる。何も考えられない。
璃穏「あ…」
すると視界が暗闇に包まれる。
颯希「はぁ!?急にどう────」
…颯希ちゃんの声だということぐらいしか分からない。 意識が朦朧としてきた。
そう思ったとき、私の意識は途切れた。
コメント
4件
…シャトルラン?なにそれマズそうだね(←来週やる人) 璃穏さあああああああん!?どうしたのぉ!?
不穏不穏不穏……((( シャトルラン…嫌な思い出しかない()