R-15
強姦
当作品は犯罪を助長するものではありません
ある日差しの暑い6月、僕は兄を犯した。
「りつ、おはよう。きょうもあついね」
ドアからひょっこりと顔を覗かせて呂律の回らない口で他愛も無い話題を挙げる兄。
僕は兄の事が性的に好きで、こうやって勝手に部屋のドアを開けられるのもドキドキする。
「…おはよう、兄さん。早起きだね?はやくご飯食べに行ってきなよ。僕もすぐ行くから」
そう言えば素直に頷き階段を降りて行く兄。
僕は朝から兄を見て熱を帯びた己を慰め、手を洗いに洗面所へ向かった。
ティッシュで拭いた為体液は付いていないが未だ生臭い匂いを放つ右手をポケットへ隠し、ダイニングを通り過ぎる。
足早に洗面所へ向かおうとした途端、兄が僕に話し掛けた。
「律?ちょっと遅かったけど、大丈夫…?」
僕は目の前が真っ暗になって冷や汗が溢れた。
罪悪感に苛まれ兄をまともに見れない。
僕は…僕はなんて奴なんだ。
兄で自慰をして…気持ち悪い。
「…うっ…!ご、め…気持ち悪い…ぅぷっ、
うぉぇ…」
突如僕を襲った嘔吐感に耐えきれず僕はダイニングで嘔吐してしまった。
父は既に会社へ行っていてダイニングに居たのは慌てた母と酷く心配している兄だけだった。
母は僕の心配をしながら床を掃除したり熱を測ったりしてくれた。
どうやら僕は熱があったらしく、今日は学校を休むらしい。
母が掃除をし、兄が僕を介抱する。
身体を清める為に兄が僕の服を脱がし始める。
ぼうっとしていた頭が一気に冴え、兄を必死に制止する。
「っだ!だめ!自分で脱げるし身体も自分で洗えるよ!だからっ!大丈夫!
しかも兄さん、学校に遅れちゃうよ?!」
膝をつきズボンを下げようとする兄の上目遣いで先程慰めたばかりの己が熱を持つ。
あっという間に勃起してしまったが、兄は性に疎い為変わりはなかった。
「大丈夫だよ、律。体調悪くて苦しいよね
今日は僕も学校休んだから、ずっとそばにいてあげる。」
そこで僕の意識はぷつりと途切れ、気付いた時には兄とお揃いの部屋着でベッドにすっぽりと収まっていた。
ズキズキと痛む頭や怠い身体に鞭を打ち、ゆっくりと上体を上げる。
「ん…ふぁ、りつ…?おはよう、まだしんどい?ねててもいいよ。なにかほしい?」
椅子に座り、ベッドへうつ伏せて寝ていた兄も起き上がり僕に問いかけた。
「…大丈夫。大丈夫だから兄さんは部屋に戻りなよ」
少し棘のある言い方で兄を遠ざける。
しかし、作戦は失敗に終わった。
「律、僕は今日律をちゃんと看病するって決めてるの。だからそんなこと言わないで」
僕の手をその小さな柔い手で包み込む。
僕の心拍数は直ぐに上昇した。
兄に興奮することに罪悪感や自己嫌悪が降りかかる。
ふと思い立ち時計を見れば時刻は昼の12時を指していた。
「…兄さん、僕お腹空いたかも」
そう言えば目を輝かせてキッチンへと降りて行った。
(まずい。兄さんと2人っきりは本当にまずい)
布団を頭まで被り必死に考え込んでいた。
しかし兄が戻るのはあっという間であった
「律、お粥お母さんが作ってくれてたよ。」
僕は天を仰ぎ絶望した。
「律、あーん」
兄は椅子に鎮座し、ベッドで横になっている僕の口へスプーンを運んでいた。
「…ぁ…」
掠れて出ない声に紅潮し、誤魔化すように口を開ける。
小さい頃から食べている味。
いつでも優しく包み込んでくれる母の味。
気付けば僕の両の目からは涙が溢れていた。
「わっ、律?どうしたの?熱かった?」
あわあわと慌てて上目遣いで覗き込む兄にドキドキし、必死に否定する。
「…ち、が…たいちょ…くずし、てる、から」
喉が腫れているのだろう。
途切れ途切れの言葉を紡ぎ、必死に話す。
兄には通じたようでホッとした顔をし、また椅子へ座り直した。
無事お粥も完食し、徐々に体調を取り戻している僕。
それからしばらく寝て、気付けば午後8時であった
風呂は熱の為無しで兄に身体を拭いてもらうことになった。
30分程ドキドキしたまま過ごし、その後は兄と一緒に部屋で談笑をしていた。
「ふぁ…律、僕そろそろ自分の部屋行こうと思ってるけど、今日は一緒に寝る?」
兄が立ち上がり問いかける。
僕はなんだか焦って、苦しくて、辛くて、離れていって欲しくなくて。
「…今日は一緒に寝てよ」
普段甘えない僕の狡賢い考えにまんまと嵌った兄は頷きするりと布団へ入る。
ベッドの上に座り談笑していた為、布団は僕たちの身体を簡単に冷やした。
ほぅ、と息を吐き「寒いね」と笑いかける兄に我慢ができず、たちまち覆い被さる。
「……兄さん」
引き攣った様な、恐怖しているような兄の顔を見たのが僕の記憶の最後だった。
目を覚ませば時刻は午前8:00
いつも通りの時間に目覚め、いつも通りの日常だと安堵する。
しかし隣で寝ていた兄によって僕の安堵は崩れ落ちた。
「律…おはよ…。僕、怒ってないからね。
自分を責めないでね。」
あぁ、
錆びていた罪悪感がキリキリと音を立てて脳内を支配する。
「…ごめんね、兄さん。」
コメント
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最高です、、ライトノベル難しいのに、、書くの上手過ぎますー!律モブ提供感謝です🙏🙏🙏